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美少女の猫である  作者: 赤座タナ
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村強化

 アルムは通信魔法で、どこかと連絡をとっているようだった。


「そんな、教皇様が……。そして神獣様が犯人扱いだなんて。え!? 新教皇があの……。」

 アルムは困惑した様子である。


「どうしたんだ、アルム?」

 俺は心配そうに尋ねる。


「教皇様が暗殺されて、君が犯人扱いされているんだ!……大変だ」

 アルムは顔を青ざめて言った。


「なんだって? 教皇様が……。それに俺が犯人扱いってどういうことだ?」

「おそらく、何者かにまんまと嵌められたんだろうね。」

 アルムは呆然とした様子で答えた。


「俺達だけでなく、教皇様にまで暗殺しようとするなんてな」

「たぶん、新教皇派の仕業だよ」

 アルムは怒りを込めて言い放つ。


「新教皇派?」

「うん、新教皇派は、教皇様と違ってモンスター嫌いな一派なんだ」


「モンスター嫌い? 教皇様はモンスター好きだったのか?」

「好きって程じゃないけど、モンスターと仲良くできるなら仲良くして、お互いウィンウィンの関係を築こうとしてたね」


「新教皇派はそれが許せなかったと?」

「神獣と言えど、モンスターはモンスターってことだろうね。それに技術発達を妬む、魔法使いとかも絡んできて、厄介な事になってたんだと思うよ」


「つまり、俺の事を公表しようとして、暗殺されたと」

 俺は自分のせいで教皇様が殺されたことに少しショックを覚えた


「そういうことだろうね」

 アルムは辛そうに言う


「アルムは教皇様の事を慕っていたみたいだな」

「そうなんだよ。僕が小さい頃から優しくして下さってね。そんな教皇様が暗殺されるなんて、許せないよ」

 アルムの瞳が怒りに燃えている。


 再びアルムに通信魔法が入ってきたようだ。

「え!? この村に新教皇の軍が向かってるだって?」

 アルムは瞳を丸くさせ驚いているようだった。


「軍? それはどれくらいの規模の?」

 俺がアルムに聞くと

「数千規模らしい……。どうしようもないよ」

 アルムは愕然とした様子で口を開く。


「数千規模だって!? この村の人口よりも多いじゃないか」

 俺も驚きを隠せない。

「新教皇は、それだけ君を潰したいってことじゃないかな?」

 アルムは苦虫を潰したような表情で言う。




 俺たちは村人を集めて作戦会議を開くことにした。

 教皇暗殺のことや、この村に数千の規模の軍がやってくることを伝えた。 村人達は驚き戸惑っている様子だ。


 そんな中、俺は自信ありげに口を開く。

「一つ策があるんだ。この村を要塞化させようと思うんだが」


 俺の提案に村人達は困惑した様子だった。

いくら神獣様とは言え、そんなことが可能なのだろうか? と言った様子だろう。



「神獣様、それはどういうことかのお?」

 村長が目を点にしている。


「この村の下に大量の鉄を創造しようと思うんだ。それで村を高くして、敵が直接入ってこれないようにね」

 俺はそう答えた。


「なるのどですのぉ……しかし、そんなことが可能なのですかのお?」

 村長は不思議そうに問いかける。


「ああ、多分できると思う。後は村人全員に最高級の武器と防具を配布しようと思うんだ」


「そんな予算どこにあるのですかのお?」

 と村長は再び不思議そうな表情を浮かべている。


「大丈夫、俺の万物創造で出すから」

 俺はそう言うと、大量の最高級の武器や防具を創造してみせた。


 村人達から驚きの声と歓声が上がる。



 俺は地面に手を付き、大量の鉄を創造し始めた。

 辺りが揺れて、高度が上がっていく。


「流石に疲れるな」

 俺は額に汗を流しながら呟いた。


 半径一キロメートル程だろうか……。村の大部分は数十メートル程の高さの鉄の上に乗っている形となった。


「おお、すごいのぉ!」

 村長は驚愕の表情を浮かべている。


「これで、敵は簡単に村へ侵略できない。こちらは上から岩とかを落とすだけで良い」

 俺は疲れた表情で言った。


「防御も攻撃も完璧と言ったところですのお」

 村長はすっかり感心した様子だった。


「敵の撃退を手伝ってくれるか?」

 俺は村人達に心配そうに尋ねる。


「もちろんですとも」

 村人達は声を揃えて賛同してくれた。


 これで数千の敵が攻めて来ても大丈夫だろう。

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