表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界レンタル放浪記  作者: 黒野犬千代
第6章 密林の村
79/99

第79話 旅

 マサラを父親のいる療養所へ送り届けた俺は練兵場から西へと馬を進めた。数時間ほど行くと街道の両側は草原となり、新緑の草々が風に揺られて波のようにさざめいていた。一面の緑の中を前方から駆けてくる6頭の騎馬があった。全員が純白のライトメイルを身に纏い純白のハーフヘルムを被っている。先頭は白馬でその騎乗者のハーフヘルムにだけ赤い羽根がついており、風に靡く髪も同じように赤かった。緑の背景に鮮やかな紅白が光のように通り過ぎてゆく様は一幅の絵のようで、あまりの美しさに俺はポカンと口を開けて見蕩れていた。


 そんな俺と目が合うとその赤髪の騎乗者は目を細めてニコリと笑った。とても綺麗な女性だった。2頭目以降の騎乗者は全て男性で、俺を冷たい目で見る者や俺などいないかのように無視する者ばかりで、一瞬ときめいた俺の気持ちは行き場を失くした。


 純白か、神殿の関係者だろうか。

 

 更に1時間ほど進むと街道の脇に馬車2台と馬数頭が止まって数人の男が慌ただしく動いていた。馬車の前後にはそれぞれ槍を持った冒険者が立って周囲を警戒している。俺が近づいていくとその冒険者は緊張した面持ちで俺の風体を確かめ、俺の腰のレイピアを見ると緊張を緩めた。

 俺は槍の間合いの外で馬を停めて尋ねた。


 「なにかあったんですか」


 「そこの奥の叢に死体があったんだ。鼻の利く御者助手が血の匂いがすると言って馬車を止めて発見した」


 「魔物にやられたんですか」


 「それは分からないが喰われてはいないな」


 それだけ言うと槍の冒険者は、見てみろというように叢を指さした。


 俺は馬を降りると街道脇の低い土手を上った。背丈のある草が茂った向こうには商人風の4人の男と護衛と思われる2人の冒険者が死体を取り囲んで検分していた。死体には首が無く、辺りの下草は夥しい量の血でどす黒く濡れていた。死体の主は引き締まった体つきの男性で下着だけを身に着け靴も履いていなかった。検分していた商人たちは俺に気付くと顔に緊張が走ったが、冒険者の2人は一瞥しただけだった。

 商人のリーダーと思われる最年長の男が警戒しつつも俺に尋ねた。


 「お一人ですかな。こんな所で何をなさっているので」


 「旅の冒険者です。死体があるというので今後の旅に危険があるか確認したくて」


 俺は正直に答えた。強力な魔物がいるのならこの先へ進むのは危険だからだ。

 その男はなおも警戒を緩めずに言った。


 「すみませんが、腰の剣を改めさせていただきたいのですが」


 どういう意味だろう。意図が分からずに戸惑っていると護衛の冒険者の一人が口をはさんだ。


 「剣に血糊や刃こぼれが無いか確認したいという事だ。だがその必要はない。そんな細身の剣ではこんな風に首を切断することなどできないからな」


 死体を見ればそうと解るほどに見事な切断面だった。おそらく生きたまま首を刎ねられたのだろう。ん、死体の手足に血が付いている。よく見ると手足の爪という爪が全て剥がされていた。


 俺の視線に気づいた冒険者が言った。


 「ああ、拷問を受けたようだ。つまり魔物の仕業ではないという事だな」


 「ありました。こっちに転がっています」


 10mほど先で女性冒険者が声を上げた。そちらへ行ってみると首が転がっていた。土気色の顔は酷く殴られたようで腫れ上がり口や鼻に血の痕があった。

 

 「それから、こんな物も」


 その女性冒険者が示す先には見慣れた物があった。血まみれの白い輪、審判の首輪だ。そう思って改めて転がる首を見てみると、顔の形は変わってしまっているが確かにマードだった。


 「これは審判の首輪ですな。という事はこの男は奴隷、いや異端危険分子というのでしたか。とにかく(あるじ)の命令に背いて首輪に殺されたという事でしょう。事件性はありませんな」


 商人のリーダーが言うと、冒険者の男がそれを否定した。


 「審判の首輪というのは徐々に締まって最後には閉じてしまうと聞いている。この首輪は締まっていないし、この首は千切れたのではなく斬られたものだ」


 その通りだ。マードはここで首を刎ねられて死んだ。真っ先に考えたのは、途中ですれ違った純白のライトメイルを着た6人だ。やはり神殿の手の者で、グラリガの神殿を取り壊して全てを無かったことにしたのと同じでマードを消して、そんな司祭など居なかったという事にするつもりなのかもしれない。でもそれならなぜ拷問をしたのだろう。拷問者はマードから何かを聞き出そうとしたのだろうか。奴隷を売って得たお金の行方か、あるいはマードに首輪を嵌めて人々に罪を告白しろと命じた者を知ろうとしたのか。それが神殿に仇なす行為として逆鱗に触れたのだろうか。だがもしそうだとしても、拷問者はマードから情報は得られなかったはずだ。あの時ミーナはマードにこう命じた。


 「ここにいるアタシたち3人とサツキの事は誰にも言ってはダメ」


 もし拷問されて話したのなら首輪は締まっていなければならないのだ。首輪がそのままなのはマードが命令に違反しなかったからだ。マードが俺たちの事で話せる人物といえば一人だけだ。それは、あの事件解決の立役者ケイコだ。俺は安心した。拷問者がこの世界のどこを探そうとも絶対にケイコは見つけることができない。その先のマサラやザキトワ、ファンミンや俺に辿り着くことはできない。

 

 冒険者が俺に言った。


 「俺たちはグラリガに行くから憲兵隊には報告しておく。この辺りには殺人者がいるようだし、君も気を付けるんだな。一緒に来るなら商隊長に頼んでやるぞ」


 俺は首を横に振った。


 「いえ、俺は西へ向かいますので」


 「そうか、気をつけてな」


 俺は皆に挨拶をするとその場を後にした。



 それから1時間ほど進み陽が傾き始めたが次の町は見えない。脳内マップで確認するとまだかなりの距離があって日暮れまでに到着できそうにもなかった。結界もたっぷりとあるし、この辺りで野営でもするか。街道から外れて周囲を見渡すと草原の中にポツンと立ち枯れた木があった。あの高さなら結界に収まるな。

 俺はそこまで移動すると木に馬を繋いだ。草原の向こうには林があって魔物が潜んでいるかもしれないが200mほども離れていれば大丈夫だろう。12時間効果が続く結界・特を地面に置いて作動させた。微かに青みがかった淡い光の膜が伸びていき、30秒で全てを覆った。直径6m、高さ3mの円筒状の安全地帯だ。これで12時間は魔物や盗賊から守ってくれる。 


 馬の前にバケツを二つ並べて水と飼料を入れた。馬くん、明日も頑張っておくれ。草の上に毛布を2枚並べて敷いた。これだけで居住性が上がった気がする。俺はスニーカーを脱ぐと毛布の上に寝転んだ。まだ薄明るい空を見上げれば気の早い星がいくつも煌めいていた。よほど疲れていたのか、まぶたを閉じた俺はあっという間に眠りに落ちた。



 ギュルルル、グルル……


 異様な音に気付いて眠りから覚めた。異世界の原野は街灯も無く真っ暗だ。まだ夜中か。さっきのは何の音だったのだろう。


 ギュルル、グル……


 俺の腹の音だった。そういえば夕食を取っていなかったな。リュックを広げてそこに収納から水を出して手を洗った。綺麗になった手にパンと干し肉を出して千切りながら食べる。喉が渇けば収納から少量の水を直接口に出して飲んだ。水以外も収納から適当な大きさにして口に出すことも可能だが、それでは何とも味気が無くてやめておいた。一言も話さない静かな食事だ。目が暗さに慣れてくると星明りだけでも周囲が見えたが風に揺られる草以外に動くものは無かった。ただ、音だけはササッーという草の音と、フーフーという動物らしき鳴き声がかすかに聞こえた。

 空は星だらけだ。決して都会ではない、というよりほぼ田舎といっていい俺の故郷でもこれほどの星は見えない。星座なんて一つも分からないがきっと地球の夜空とは星の並びが違うのだろう。地表近くの星が無いあたりは山の陰だろうか。脳内マップを広げてみると確かにその方角には山があった。改めて見てみればそれほど高くはないが山の形のままにそこだけが闇そのものだった。いや、一つだけ星がある。でも山の中腹なのに星があるのか。そんなはずはない、あれは光だ。火なのかダンジョン石と魔石による灯なのかはわからないが、あそこに人がいるという事だ。脳内マップではそんな場所に村や町は無い。興味がわいた俺はマップのその場所に印をつけた。その山の周囲は輪のような林で囲まれた不思議な地形だが、そこまでの間には川や森は無くて行こうと思えば行けそうだ。よし、ピクニック気分で行ってみるか。腹八分目の俺は気持ちの良い眠りに就いた。


 ブルルル、


 異様な音で目が覚めた。辺りはうっすら明るくなっている。


 ブルルルル……


 馬の鼻息だった。

 馬も快眠できたようで優しい瞳を俺に向けた。

 ん、臭いな。

 馬の下に糞が落ちていた。

 馬は快便できたようで優しい瞳を俺に向けた。

 

 今は何時なのだろう。脳内時計を表示すると午前5時だった。という事は結界が切れる寸前なのでは……俺は作動中の結界を【鑑定】した。 



  結界・特 物理的侵入と魔法およびスキル効力の通過を妨げる光膜。

       最大作動時間12時間。残り10分。



 危なかった。あと10分で結界が消える。無防備な状態で眠り続けたら永眠するところだ。俺は立ち上がると起こしてくれた馬の鼻を撫でた。


 ブル、ブルルル


 馬は首を上下して喜んでいる、と思う。元は盗賊の馬だが馬に罪はない。そうだ、ファンミンに貰った身の回りの品にブラシがあった。収納から取り出すと馬をブラッシングしてやった。砂ぼこりが落ちると鮮やかな栗毛が朝日に輝いて金色に見えた。

 

 ブルル、ヒヒン


 馬が顔を寄せて嘶いた。



 さあ、昨日見た光の場所に行ってみよう。収納に全てしまって馬に乗った。馬糞も肥料になるし回収しておく。立つ鳥跡を濁さずだ。

 

 脳内マップを広げながら並足で進む。遠回りになっても林を避けて草原を進んだ。時折ラット系の魔物を見かけたが金も食料も沢山あるしスルーする。ラットや薬草を探して歩き回っていた頃が懐かしい。なんだか余裕だな、俺ひょっとしてこの世界で楽勝な人生を送れるんじゃね。自分で自分にフラグを立てた時、馬が止まった。


 何もない平原だ。よく見ればラズベリーが大量に生った低木がポツリポツリと生えている。どうして突然こんな場所で止まるのだろう。走ってないし疲れたわけじゃないよな。踵で馬の腹に合図を送っても動こうとしない。脳内マップで確認するとこの辺りには小さな池が幾つもあるはずなのだが、実際には低い草ばかりの平原だ。池が枯れて草が茂ったのかな。そんな憶測をしていると茂みから1匹のベリーラットが飛び出してラズベリーに走り寄った。ベリー類が大好物な小型魔物ベリーラットがラズベリーに齧りつこうしたその時、


 パクリ


 ラズベリーの低木が地面ごと盛り上がってベリーラットを丸呑みにした。


 俺は驚きのあまり落馬しそうになったが馬は慌てなかった。その地面は咀嚼するように数回動いたあと、何事もなかったように動かなくなった。


 何が起こったのか理解できずにいると、再びベリーラットが現れて別のラズベリーに飛びついた。その地面も同じように盛り上がって獲物を丸呑みにした。

 

 俺はそのラズベリーを【鑑定】した。 



  ヌマアンコウ 頭部に付いた疑似餌を使い獲物を丸呑みにする魔物。

         沼や池、湿地帯に生息。肉は美味で人気。



 魔物だった。あのラズベリーの木に見えるのが疑似餌で獲物を誘っているのだ。あのまま進んでいたら丸呑みされていただろう。肉は美味で人気だと、こっちが美味しくいただかれるころだったぞ。マップでは目の前には直径5mの池があるはずだが何もない。池を覆うほどだから、6mくらいのヌマアンコウがいるのだ。脳内マップではここは池の多い地帯のはずなのに池が一つも見えない。つまり全ての池がヌマアンコウに占領されているのだ。今までよく襲われなかったな。運が良かったのか、いや、ひょっとして馬が避けて歩いてたんじゃないのか。俺は自分の馬に向けて神経を集中し【レンタル】で確認した。


 いくつかのスキルを思い描き脳内ランプが点灯したのは【危険感知】というスキルだった。 レベルは3だ。ザキトワの【気配感知】というスキルに似ている。彼女のは1時間しか使えなかったが馬はそれ以上歩いているから常時発動型のようだ。実際に【レンタル】して内容を確かめたいところだが、自分のスキルが突然無くなれば馬が驚いてしまうし、信頼関係が崩れてしまうかもしれない。うまく行っている現状を変えるべきではない。


 俺は馬の首を撫でながら声を掛けた。


 「ありがとうな、これからも頼むぞ」


 ブルル、ブル


 わかった、と返事をしたような気がした。


 馬が動かないという事は避けて進む道が無いということだ。引き返すか倒すかしかない。戦うにしても剣では届かない。このデカい魔物に投げナイフが効くとも思えない。矢に毒を塗るか。いや毒を使えばせっかくの美味が台無しだ。あれを使ってみるか。俺は収納からクロスボウを取り出した。製材所跡で盗賊団と戦った時の戦利品だ。


 うっ、重い、何キロあるんだよ。大きな木の台座にガッシリと金属の弓が固定されている。弓の付いた銃みたいだがライフル銃というより対戦車ライフル並にデカいのだ。弓の部分には金属ワイヤーのような弦があり、それを引いてトリガーと連動するフックに掛けるのだが、弦が硬くて俺の力ではフックまで届かない。これは足で押さえて背筋で引っ張り上げるんじゃないか、そう思ったところで気が付いた。いや俺には収納があるだろ。

 俺はクロスボウを収納に戻して弦がフックに掛かっている状態をイメージしながら取り出した。手に現れたクロスボウの弦はしっかりとフックに掛かっていた。成功だ。収納からクロスボウボルトを取り出してセットした。目の前のヌマアンコウまで距離は5mほどだ。獲物を丸呑みにした時の動きから頭の位置はあの辺りかな。ラズベリーの向こう側に対になった丸いへこみがあるが、あれが目だろう。目と目の間あたりが脳か。この距離であの大きさなら外れるわけが無い。俺はトリガーを引いた。


 ボン


 力強い音がしてボルトが射出された。反動で手がブレる。ボルトは目標からズレて頭の向こうの背中に刺さった。かなりの威力があったようで深くめり込んでいる。


 ムギギ


 ヌマアンコウが痛さと怒りで叫び大きく目を開いた。その怒りに満ちた赤い目が俺を捉えると6mの巨体が動きはじめた。大きな胸ビレを使い体をよじりながら向かってきた。ヤバいぞ。俺はクロスボウを収納に戻して再び射出可能な状態にして手に出した。ボルトもセットした状態でだ。

 さっきは狙いの上に行ってしまったから、今度は少し手前を狙ってトリガーを引いた。


 ボン


 ダメだ、手前過ぎた。疑似餌の根本に刺さっている。


 ムギギギギ


 ヌマアンコウは激怒してにじり寄って来る。俺は再びクロスボウをセットして構える。さっきよりも少しだけ上を狙いトリガーを引いた。


 ボン


 ボルトは狙い通りに目と目の間に深々と刺さった。


 ムギ


 目から赤い光が消えてヌマアンコウは動かなくなった。俺は使用した3本のボルトと獲物を回収した。ヌマアンコウが消えるとその場所には確かに池があり底の方に水が溜まっていた。他のヌマアンコウは戦いの間も動かなかった。もしかして隠れているつもりなのだろうか。マップが無ければ気付かないだろうがマップの池と照らし合わせてみればどこにいるのか一目瞭然だ。

 俺は少し移動してクロスボウを構えた。ラズベリーの生えた地面だが脳内マップではここに池があるのだ。コツも掴んだし、今度は外さないぞ。手がブレないようにしっかり固定してトリガーを引いた。


 ボン


 ボルトはヌマアンコウの脳に命中した。

 全長6mの魔物を一撃で斃せるとは凄い威力だ。クロスボウを【鑑定 レベル3】で見てみると攻撃力はAだった。これを使いこなせれば心強いな。俺は取得可能なスキルリストを表示させた。



  称号追加設定 2pt 称号設定枠を1つ追加するスキル

  

  ジゴロ    5pt 異性からの好感度を上昇させ、同性からの好感度を

             低下させるスキル


  馬術     5pt 乗馬技術を向上させ馬疲労度を低下させるスキル


  射撃術    5pt 射撃命中率、威力、装填速度を上昇させるスキル


  持久走    5pt 長距離走・長時間走の速度を上昇させ、疲労度を

             低下させるスキル


 

 射撃術、これだ。クロスボウを使ったことにより取得が可能になったのだろう。持久走はダンジョンで走り続けたからだ。今回もジゴロがあるのが意味不明だ。


 スキルポイントを5pt使って【射撃術】スキルを取得した。

 現在のステータスはこうだ。



  ステータス

  名前:宮辺 豪太 年齢:16 性別:男 種族:人族 職業:冒険者

  レベル:12

  HP:125/125 MP:760/760 SP:3

  体力:C

  魔力:F

  知力:C

  状態:‐

  罪科:‐

  称号:刺客 第2称号:女神の加護

  スキル:【鑑定 レベル3】【マップ レベル4】【語学】【雷無効】

      【称号追加設定】【投げナイフ レベル2】【射撃術 レベル1】


  シークレットステータス

  魔法:‐

  固有スキル:【レンタル レベル5】

  固有アイテム:リュック

  称号:女神の加護、復活者、ラットハンター、刺客



 早速次の池に移動して狙いを定めトリガーを引いた。


 ボン、ズン


 発射と同時に命中し、今までよりも深く入っている。速度も威力も増したようだ。倒しながら進んでいき、獲物の数が20になった時にレベルが上がった。



 >>>【射撃術 レベル1】がレベルアップし【射撃術 レベル2】に

     なりました。命中率と威力が上昇しました。



 更に馬を進めながらヌマアンコウ狩りを続けていく。収納内の獲物の数が50になった時に再びレベルが上がった。



 >>>【射撃術 レベル2】がレベルアップし【射撃術 レベル3】に

     なりました。命中率と威力が上昇しました。クロスボウおよび

     ボルトの破損率が低下しました。



 壊れにくくなったということか。だとしたら非常にありがたい。ボルトは20本持っていたうちの7本は折れたり先端が潰れたりして使い物にならなくなっていたのだ。消耗品と考えて町へ出たら多めに仕入れておくことにしよう。池エリアも終わり、狩りは終了にした。後ろを振り返れば俺の通ったところにだけ池が飛び石のように並んでいた。


 ブルル、ヒヒーン


 馬が、よくやったな、と称えるように嘶いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ