第2回 スキル構成が最近の流行り!~能力の種類を減らして弱点を用意する~
前回、世界観について触れると予告したな……。あれは嘘だ。
と、コ○ンドーな出だしから始まる第二回は引き続きシステム周りについてです。
いや、世界観について考えてはいたのですが、どうも私は世界設定が苦手なようで、さっぱり筆が進まなかったのです。その一方でシステム周りのアイデアは増える一方で……。開き直った次第です。
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さて、前回TTが能力値=判定値であり、能力値を育成するタイプの、ポイントバイ制の育成ルールを持つことをお話しました。
ポイントバイ制のゲームを作るにあたって、気をつけなければいけないことがあります。
それは、「選択肢を少なくするか、マイナスに限界を設ける」ことです。
ポイントバイ制の代表作「ガープス」では、弱点を得ることでその分長所を伸ばしたキャラクターを作れるのですが、取れる弱点を最大40ポイント分までに制限(第三版の場合)することで、初期作成でピーキーすぎるキャラクターを作りにくいようにしています。
しかし、初期状態が底辺から始まるTTでは能力値を下げる手法は採れません。よって、能力値の種類を少なく抑えることでバランスを取ります。
では、何種類が良いだろうかというと、4種類がベストと考えます。これは、最小限必要な能力値を吟味したものです。
その内訳はと言いますと、「体力」「器用度」「敏捷度」「知力」となります。器用度と敏捷度を統合したり、あるいは「幸運度」や「魅力」や「精神力」といったものも思いつくのですが、D&Dの時代から「手先の器用さと敏捷性を同一視するのは無理ではないか?」と考えており、ソード・ワールドRPGでの両者の分離におおっとなった覚えがあるので、どうしても分けたかったのですね。
まず、幸運度・魅力・精神力。幸運度は便利な能力値なのですが、何かと便利だけど戦闘に寄与しないというポジションなため省略しました。魅力に至っては大抵の場合外見の記号としてしか使われないため、これも省きます。精神力もなにかの誘惑や精神的苦痛に耐える判定をさせるときには便利なのですが、それ以外の使い道がないので省略しました。
今度は使う方の能力を見てみましょう。
体力は、筋力と生命力とスタミナを統合したような能力とみなして用います。統合した理由は、生命力が判定の基準としては毒や病気に耐えるぐらいしか使い道がなく、潰しの効かない判定だからです。筋力はそれ以上に判定に使われにくい能力ですが、ダメージボーナスという形で戦闘に大きく寄与する能力なのでこのような形での統合となりました。
器用度は、世界観がまだ決定していないのでなんとも言えないですが、罠の解除や工作など、様々な判定=使い道のある能力値です。銃撃を戦闘のメインに考えている今作では、ダメージボーナスとしての働きも期待できます。
敏捷度もまた、忍び足や足場の不安定な場所での活動など、幅広い活躍が見込める能力値です。本作に於いては、回避力あるいはHPボーナスとしても働くことでしょう。
最後の知力は、現状では戦闘に寄与しないものの実に使い道の広い能力です。精神力的な使い方も兼ねることでしょう。
以上で、今作で使う能力が決まりました。初期作成での能力値の目安は、平均的に伸ばせばオール29、一点伸ばしでどれかが49になるぐらいの塩梅が良いかと思っています。
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続いて、スキルについてです。昨今ではスキル制のないシステムは人気が得られにくい傾向にあり、カスタマイズ性が人気の秘訣と言えます。
本作では能力値で判定を行うため、スキルはそれを補佐するものとして用意します。たとえば以下のようなものです。
例えばこんな感じです。
●得意武器
<拳銃><ライフル>など、得意な武器の種別を1つ選ぶ。得意な武器を使用する場合、命中判定においてダイスの出目-10、または+10(最低01、最大100)。
●死ぬかと思ったぜ
ダメージを1回無効にする。レベルがあり、1シナリオにレベル回数分使用できる。
得意武器で、単に出目+10としないのは、能力値90超えキャラにメリットを出すためと、このゲームが二段構えの成功判定になっていることによるものです。
そしてもう片方、「死ぬかと思ったぜ」とは変なスキル名ですが、これはTTの頃にジョ○ョ格ゲー風にスキル名を付けてた頃の名残りです。
スキルの習得方法ですが、戦闘に直接寄与しない知力分、スキルポイントを使い選択して習得できるようにして、魔法的なポジションにしようかと考えています。
知力の10の位が上がるごとに選択して習得……というのも考えたのですが、この方式にするとスキル間で強弱が生まれたときフォローが難しくなるため避けました。
また、同時に「ガープス妖魔夜行」や「セブン=フォートレス」のようにスキルを自作できると最高に面白くなるとは思うのですが、これを実現する数学的能力と根気が私にはないため見送ります。
同時に、弱点というのも用意しましょう。たとえば不殺主義や豆腐メンタルなどです。弱点を設けることによってスキルポイントを増やせるという算段です。能力値を上げるのと同じリソースを増やせるのもよいかと思いましたが、知力が低いままスキルを強化する手段があっても面白いという考えからこのようにしました。
次回こそ世界観について考えられたら良いなあ……。
では、また次回!