表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/143

ネコとカミナリ(前編)

 お外で気持ちよく眠っていたら、

「ポツン。ポツン」

ぼく身体に当たってきた。

「雨かにゃ?」

お空を見上げると、黒い雲がいっぱい出ている。

そう言えば、ちょっと寒くなってきたかも……。

通り雨くらいだったら、まだおうちに戻らなくても大丈夫。

 この前、あわてて戻ったら、すぐによいお天気になっちゃって、

またお外へ出たら、雨が降ってきて、また慌てておうちに戻って……。

と言うのを三回~四回も繰り返していた。

しまいにめんどくさくなって、その日は、お天気になってもお外には出ず、おうちで寝ていた。

「こんなちょっとしたおマヌケはもうしないにゃん」

 そう思い、ひと眠りを始めたら、


「ポツン。ポツン。ポツン」

身体に当たる雨が増えてきた。

「でも、まだ大丈夫。どうせすぐにやむにゃん。きっとすぐに晴れるはず」

 と心の中で思った。

「ポツポツポツポツポツポツポツポツ」

雨音が少し大きくなり、さっきよりも寒くなってきた。

雲はまっ黒くなっていたけど、目を閉じているぼくは気づかなかった。

 そのとき、

「ザーザーザーザーザーザー」

いきなりたくさん降って来た。

「にゃー!」

 大雨の大きさと身体に当たる雨の量の多さに

ビックリして慌てて目を開けた。

今日はこの前の通り雨とは違うみたい。

「ザクッザクッザクッザクッ」

 雨は次第に大粒となり、

「痛いにゃ!」

ぼくは急いで開いている窓からおうちに入った。

リビングに入ると、

「ブルブルブルブル~」

 雨にぬれた体を思いっきり振った。

すると、ご主人様がタオルを持ってきてくれて優しく拭いてくれた。

「ありがとう。ご主人様~」

 ぼくはご主人様にお礼を言った。

「雨の日と言えば、こんなことがあったにゃん」

 ぼくは雨の日に起こったできごとを思い出していた。

ご主人様は以前、突然、雨が降ってきたから

近くのお店で傘を買ってさしていた。

 けど、すぐに晴れてきちゃって、

すぐに傘がいらなくなってしまったことがあった。

 それから雨が降っても傘を持っていないときは我慢して「傘は買わない」ことにしたらしい。

それから数日後、突然雨が降ってきちゃった。

でも、ご主人様は「傘を買わない」って決めたから走って帰ってきた。

大雨だったからおうちに着いたときはびしょぬれで

「クシュン。クシュン」

 とブルブルと震えながらクシャミばかりしていた。

その結果、風邪を引いた。ご主人様も意外といじっぱりだったりする。


《続く》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ