表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/15

11 スノーちゃん

 輝石ダイヤモンドちゃんの方を見ると、微笑んでいた。

「ありがとう。」と言っているように。

(でも、本当に良かった……輝石ダイヤモンドちゃんがもう戻れなくなったらどうしようって思ったから。)

 輝石ダイヤモンドちゃんをケージ(?)から取り出して腕に抱いた。

 輝石ダイヤモンドちゃんは、あたしの腕をぎゅっと抱きしめている。

 なんて言いたいかは分からないけど。

「ねえ、何で捕まったの?」

 あたしはぽつんと言った。

「うーん……何でだろう。急に目の前が真っ暗になってね、気がついたらね、あそこにいたの……多分。」

「そうなの?」

「た……ぶん。」

「ふうん。」

(店長は、何が目的で輝石ダイヤモンドちゃんを捕まえたんだろう。そこらへんで拾ったかえるを売るなんて、ひどいわ。利益が全てペットショップに行くじゃないの。……でも、戻ってきたからいいか。)

 輝石ダイヤモンドちゃんを家に置いた。

(そういえば、粉雪スノーちゃんもペットショップの方に向かったって言っていたけど、居なかったなぁ……。別のところにいるのかな?)

 粉雪スノーちゃんは、肌が真っ白で、雪みたいだった。

 どこにいても、真っ白だったから、見つけやすかった。

 かくれんぼは、そのせいでいつも最初に見つかってしまう。

 でも、あたしは、それでも微笑む粉雪スノーちゃんが大好きだった。

(じゃあ、輝石ダイヤモンドちゃんに聞いてみればいいんだよ。何か知っているかもしれないし。)

 あたしは、家へ引き返した。

輝石ダイヤモンドちゃん。」

「なあに?」

粉雪スノーちゃん知らない?」

「うーん……そういえば、見た気がするけど……。」

(あれ……?一緒じゃなかったのかな。)

「うんとね、粉雪スノーちゃんはね、学校にいきたーい!って言ってた気がするよ。」

「分かった。ありがと。」

(じゃあ、学校にいるのかな。でも、学校は広くて探すのが大変だなぁ……。)

 あたしの通っている学校は、全校で千人を超えるから、かなり広い。給食室や、体育館は、特に。

 それに、教室数も多いし、階段の数も多い。一人で探すのはかなり困難。

 でも、あたしには、考えがあった――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ