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『霧島華音』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第7章 『花の城の音姫』
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『花の城の音姫』 ~香奈の章~ 其の六

花子さんと再会した翌日の放課後。

私と香織ちゃん、双子達は早速イカ娘さんこと、クラーケンさんを探す事にした。

で・・・


「とりあえず、前に会った漁港に来たけど・・・」


勿論そこに居る筈もない。

ですよねー海の何処かって・・・


「ところで、特徴とかは?・・・っとやっぱりイカみたいな三角の帽子とか被ってるのかしら?」


「いやー普通の女の子っぽいかな・・・あ、関西弁?みたいな感じだった気がするよ。」


特徴っぽい特徴が喋り方しか思い浮かばなかったけど・・・

・・・とりあえずこの辺りを手分けして探そうという事になった。

とは言っても・・・あ、組合長さんがいる。ちょっと聞いてみよう。


「こ、こんにちは。組合長さん。」


「んーどっかで見た子だな。こんにちは。」


「えっと、多分前にこの辺りで話をした事とか、あったと思います。」


「そうか、どうりで見た事があると思ったんだよ。で、なんだい?何か用事かい?」


やはり、組合長さんも華音さんの事は覚えてないみたい。でも、なんとなーく私と話をした事は覚えているのね。

私は、クラーケンさんについて聞いてみる。


「関西弁の女の子?それなら確か・・・2週間くらい前に見たな。」

「道を聞かれたんだが・・・あれ?何処へ行くんだったかな??」


2週間前・・・って言うと華音さんが消える少し前くらいかな。

クラーケンさんらしき人は見かけたけど、どこに行ったか分からない・・・って事は、華音さんの所に行ったんだと思う。

って事は、クラーケンさんは何か知っている可能性があると思う。

何とかして、クラーケンさんを探さないと!


「ん?ああ・・・あの子じゃないのか?」


「へ?」


組合長さんが指差す方を見ると・・・間違いない。クラーケンさんだ。


「組合長さん。ありがとう。」


私は、お礼を言って駆け出す。

漁港内は滑りやすいので要注意。


・・・

・・・

・・・


はあっはあっ「ク、クラーケンさん」息を切らしながら、私はクラーケンさんを呼びとめた。


(おや・・・確か、華音様と一緒におった娘やねぇ?)


「は、はい、香奈です。」


(そうか、香奈な。よろしゅうに。)

(で、香奈。あんたの用事は華音様の事やね?)


え?私はまだ何も話していない。


「な、何で分かったんですか?」


(分かるよ。)

(・・・華音様の気配がない。)


「はい、その事で・・・聞きたい事。そしてお願いしたい事があります。」


(分かった。とりあえず、歩きながら聞こか。)


私は携帯で他の3人に連絡し合流すると、クラーケンさんと共に歩きはじめる。

その間、最近起こった出来事を話す。


(そか、華音様の存在が無かった事に改変された・・・と、せやけど、華音様は何処かにおる。)

(そういう事やね?)


「はい。花子さんに『桜』の近くにある『祠』にいけと言われました。」

「ただ・・・その『祠』を開けるのにチカラがある人を探していまして・・・」


(なるほどね。華音様は其処までみこしていたんやね。)


「それってどういう・・・」


(今向かってる場所・・・わからん?)


「あ、もしかして・・・『桜』!?」


(そうよ。うちはね。華音様から『祠』の『鍵』を託されておったんよ。)

(それはきっと・・・香奈を連れて行く為だったんやね。)

(ほな、いこか? 華音様の元へ。)


「はいっ!」


私達は『桜』へと向かう。

・・・もう一度、華音さんと会うために。

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