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『霧島華音』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第7章 『花の城の音姫』
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『花の城の音姫』 ~香奈の章~ 其の三

「と言う訳で、『文化研究部』へようこそ♪」


「です。」


「へ?」


次の日の放課後。

昨日の話通り、旧校舎の教室で夜まで待機。って事になったのだけど・・・


「部室が旧校舎だから大丈夫ですよ?」


と双子の青い方が言い、赤い方に連れられやって来たのが『文化研究部』。

しかも旧校舎の1階、花子さんのトイレのすぐ近くだった。


「ここに来るのも、久しぶりねぇ♪」


「かおりん幽霊部員にも程があるよ!!」


「まあ、名前だけでも貸して〜って言ったの姉さんですけどね。」


「部活・・・入ってたんだ。」


家に帰って直ログインだから、やってないと思ってたよ・・・


「あれ?香奈は知らなかったんだっけ?」

「文化研究・・・と称して、くだらない事をPCでググルだけの部活よ。」


「失礼だよ!かおりん!!」


「この、『文化研究部』はねぇ・・・」


と、双子の赤い方は意気揚々と解説を始める。なんでも、日本における文化がなんちゃら・・・

・・・あ〜確かに香織ちゃんの説明であってる気がする。

兎に角私達は、夜まで部室で過ごそう。という事になったのだ。

って言うか、この前、旧校舎に来た時に教えてくれてもよかったのに・・・


「この前、何時頃だっけ?」


「確か、9時頃だったと思いますよ。」


「今からだと・・・お腹がすくわね。」


ぽちぽちっとスマホでゲームをやりながら香織ちゃんが答える。

確かに、お腹がすきそう。


「それなら大丈夫ですよ。」


ごそごそとやってるのは、双子の赤い方。


「じゃーん! 買い置きがたくさんあるよ!!」


出てきたのは、お菓子の山。

ポテトチップスにチョコレート・・・駄菓子もある。


「あら、これ懐かしいわね。昔近所にあった駄菓子屋で食べたわよ。」


スモモ??

何か良く分からない赤い液体に浸かった桃??梅みたいなのが2個入っている駄菓子だ。


「私、コレ好きなのよねぇ♪」


「あ、それはですね。この前の文化研究のお題だったんですよ?」


「駄菓子の研究でもしたの?」


「んにゃ。『すもももももももものうち』だよ。」


すもももももももものうち??これって、聞いた事あるけど、一体なんなんだろう??

私は、部室にあるPCでグーグル先生を立ち上げる。


「あ、もっかなー」

「ふっふっふ・・・もう解明できてるから、調べる必要は無いよ!!」


「え?解明??」


すもももももももものうちにどんな謎が・・・


「じゃあ、今日の部活はこの間のおさらいにします。」


「らじゃー」


ノリノリな双子達。


「そういえばさ、すもももももももものうちって言うじゃん?」


「・・・いきなりなんですか?姉さん。」


「えっと・・・この流れ何よ?」


香織ちゃんがツッコむ。

私も、ハテナマークが飛んでそうな感じの切り出しだと思う。


「何って、回想シーンだよ!!」


「暫く、お付き合いください。」


青い方も真面目なツッコミ役に見えて、こういうノリの時がよくある。


「桃が桃のうちなのは、あたりまえじゃん?」


「まあ、桃って言ってますからね。」


「でもさ、スモモはあきらかに桃じゃないよね?」

「駄菓子屋さんに売ってるあれって、梅??みたいな感じだよね??」


「あー確かにそうですよね。梅っぽい感じですよね。」

「でも、スモモって何なんでしょうね?」


「ちょっとググってみる!!」

「っと、ここでググったんだけど、詳細言って省略するね?」


スモモ(李、酢桃、学名:Prunus salicina)はバラ科サクラ属の落葉小高木。また、その果実のこと。中国原産。

スモモの果実は、桃に比べて酸味が強くうんぬん・・・


「あ、やっぱり桃じゃないんだ!」

「むしろさくらんぼとか、杏とか・・・やっぱり梅の親戚なんだね。」


「それは勉強になりました。」

「あ、って言う事は、すもももももももものうちって言うのは嘘なんですね。」

「じゃあ、なんでそんな言葉があるんでしょう?」


「はわわちゃん・・・これはきっと暗号か何かなんだよ!!」


「・・・途端に胡散臭くなりましたね。」


「例えばだよ・・・いっぱい使ってる『も』が怪しい!!コレを取って読むと・・・」


「す・・・のうちですね」


「近所の須之内すのうちさんが絡んでいたか・・・」


「・・・近所の須之内さんは関係ないと思います。」

「ですが、何かありそうですね!!」


「その通りだよ、はわわちゃん!!」


「では、うらにわにわにわにわにわにわにわとりがいる。はどうでしょう?」


「これは・・・にわ・・・いや、とり・・・にわ取りか!!にわととりを取って見よう!!」


「うら・・・がいる・・・裏ガイル!!」


「ナッシュの事かぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ガイル?ナッシュ??外人さん??ガイルさんの裏がナッシュさん??

意味が分からない。


「はい、すとーーっぷ。」

「よーく分かったわ・・・」


「まだ途中だよ!?」


「です。」


「はぁ・・・もう、香奈がついてこれてないでしょ?」


「スト○ートファイターは、有名どころだと思うんだけどなぁ?」


「あはは」

「面白い部活だね。良かったら、私も入れてくれない?」


「やったよ・・・はわわちゃん・・・新入部員GETだよ!!」

「これで、来年も『文化研究部』は安泰だよ!!」


「・・・ちなみに、香奈さんも一緒に卒業するから、来年は部員0ですけどね。」


「しまったぁぁぁぁぁ!!」


とまあ、こんなノリでわいわいと夜まで過ごす事となった。

多分・・・私を元気づけてくれているんだよね?


「ちなみに、裏ロバートは、ダンだよね?」


「メーカーが違うわよ!!」


多分・・・

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