表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『霧島華音』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第7章 『花の城の音姫』
47/60

『花の城の音姫』 ~香奈の章~ 序

この世に不思議な事は結構ある。

例えば『夜魅やみ』は存在し、『魔術』だってある。

そんな『不思議』を扱う『何でも屋』が存在していた事実は、私しか知らない。


昔、てうしの地にそれは美しい姫が居たと言う。

その姫の名前は『音』。

音姫の住む城は、春には桜や菜の花、夏には百合、秋には秋桜・・・それは美しい花が咲き乱れ『花の城』と呼ばれていた。

ある時、山から物の怪が下りてきて、城を襲った。

城の者をあらかた殺した物の怪は、ついに音姫の前に現れる。

あまりに美しい『音姫』を見た物の怪は、


「俺の妻になれば、命だけは助けてやろう。」


と、言った。

しかし、音姫は気丈にも、


「私を他の者と同様に殺しなさい。」

「でも、いつかあなたも他の誰かに退治される日が来るでしょう。」

「その時に、あなたは自分の犯した罪の深さを知るのです。」


そう言うと、音姫は目を閉じる。

物の怪は、音姫を殺すと、山に帰っていった。


それは、図書館で調べたてうしに残るお伽噺。


『音姫』は『華音』さん。

『物の怪』と言うのは、恐らく『夜魅やみ』。

そして、このてうし市に何かが起こっていた。・・・いや、まだ起こっているのかも知れない。

でも、その事も華音さん達の事も・・・もう、誰も覚えていない。


・・・

・・・

・・・

・・・私以外には。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ