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『霧島華音』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第6章 『千重の桜』
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『千重の桜』 其の三

「・・・はよーん、かおりん、もっかな。」


「・・・おはようございます。」


「「・・・おはよう。」」


4人とも寝不足だった。

原因は・・・オンラインゲーム。

とはいえ、私は2時にはログアウトして就寝したのだが・・・


「みんな何時までやってたの?」


「確か・・・28時位だと思います。」


28時って・・・えっと・・・4時??


「・・・私は、30分前までよ。」


「かおりん・・・それは命削ってるよ。」


「私も寝ようと思ったのよ!でも・・・でも・・・あそこでレアボスがでたからーーーー!!」

「さんざん苦労して・・・倒したのにレアドロップ無し・・・」


「えっと、ご愁傷様?」


「今日、私は全ての授業を寝て過ごすわ!」

「・・・香奈、あとでノート貸して。」


「あは、あはははは」


そんな話をしていると、教室に桜井さんが入ってきた。

「おはようなのじゃ」と独特の喋りで挨拶をしながら席に座る。

私は、桜井さんの席に向かった。


「おはよう、桜井さん。」


「おはようなのじゃ。」


「えっとね、ちょっと聞きたいんだけど・・・昨日の夜・・・学校の辺りに居た?」


「んー居ないのじゃ。」


きっぱりと居ないと言う桜井さん。


「儂は、学校の近くに居なかったし、『桜』にも行ってないし、まして桃井にも会ってないのじゃ。」


・・・え、えーと?

そこまで聞いてないんだけど・・・


「あ、そ、そうなんだ。」

「変なこと聞いてごめんね?」


「うむっ」


桜井さん・・・やっぱりあれは、桜井さんだったんだ。

それじゃあ、あの青白い炎はなんだったんだろう?

それに、桜井さんもすーっと消えたような・・・

放課後、『霧島華音』に行ってみようかなぁ?

華音さんなら、何かわかるかも??


・・・

・・・

・・・


と、言う訳で放課後。

ちなみに香織ちゃんは、宣言通り全ての授業を寝て過ごしていた。

私は『霧島華音』へと向かう。


「あれ?」

「花子さん??」


『霧島華音』に着くと、表に華音さんと花子さんが居て、戸締りをしている所だった。


「あ、香奈ちゃん、こんにちは。」

「ごめんね。ちょっと今日は、私も華音様も用事が出来ちゃって・・・」


あ、そうなんだ・・・残念。


「すまんな、香奈。」

「あ、そうだ、最近不審者が出るって話は聞いているな?」


「あ、うん。」

「それで、相談があったのだけど・・・」


「相談?不審者に会ったのか!?」

「大丈夫だったのか?何もされていないな??」


華音さんはすごい剣幕で私の肩をつか・・・ちょっと届かない。


「う、うん、大丈夫。」

「会ったというより、転校生の桜井さんを見かけただけだから。」


「転校生?」


「うん、「桜井千重」さんって子なんだけど・・・」


「桜井・・・『千重』・・・だと?」


「うん。千重さんだよ。」

「あとそれと・・・なんか、青白い炎・・・みたいなのも見たの。」

「すーっと消えちゃったけど。」


「あわわわわわ・・・それ、きっとお化けですよ!!」


「・・・トイレの花子さんのお前がお化けで怯えてどうする・・・」


あははは、確かに。

でも、お化け・・・なのかなぁ?

そんなに怖い感じはしなかったけど・・・


「うむ、分かった。」

「一緒に調べておこう。」


「あ、それと・・・」


「ん?」


「『桜』が・・・『桜』が咲いていたよ・・・」


そう、実はコンビニの帰りに・・・私は見てしまったのだ。

咲かない筈の『桜』が咲いているのを・・・

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