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『霧島華音』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第3章 『黒歴史ノート』
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『黒歴史ノート』 其の二

『ファンタジースターオンライン』

『ファイナルクエストオンライン』の続編として製作された『オンライン専用』ゲームである。

終わらない冒険をと言うキャッチフレーズは、最終的に完結しないまま終わりを告げた。

香織とその兄の直哉はこのゲームもやり込み・・・『黒歴史ノート』の2冊目を書き上げた。

完結しない物語を完結させるために。


さて、その『ノートの異世界』に来たメンバーは、華音、香奈、香織の3人である。

他のメンバーは寝ている3人の側で待機している。


「あ、この黒猫ちゃんも来たんですね。」


「外部との緊急連絡手段の一つだ」


「なるほど、ペットシステムですね・・・って!?」

「おま・・・いえ、あなたは・・・『真なる深闇』!?」


「久しぶりじゃないか、『紅蓮』」


「え?え?ええ?」

「訳が分からないんですけど・・・」


『キャラネーム』

香織は前作と同じ『§紅蓮の魔術師§火燐§』である。

対して、華音は『《真なる深闇》《華音》』だ。


「え?ええ〜 なんで二人ともそんなに名前が派手なのぉ〜」


ちなみに香奈は『香奈』と、そのままである。


「何故って」

「何故ならば・・」


「そっちの方がカッコイイからよ!」

「そっちの方がカッコイイからだ!」


「訳わかんないよーーー」


「まさか、こんな近くに『真なる深闇』がいるとはね・・・」


「光がある所、何処にでも闇はある。」


「ほほほほほほ・・・」

「ふふふふふふふふ・・・」


「あーん、もう何とかしてーーー」


香奈、心からの叫びだった。


「・・・そろそろ、この世界の事とか、説明が欲しいんですけど・・・」


「ん、ああ、香奈はこのゲームは初めてだったな」


「うん、さっきキャラクター作る所からやらされたもん」


故に香奈はLV1だ。

勿論、火燐(香織)、華音はLV200と、このゲームにおける最大LVである。


「さて、この世界についてだが・・・」


『惑星アース』、この惑星は所謂、剣と魔法のファンタジーな世界である。

其処に、『異星人ベータ』が科学の力で侵略してきた。

アースの『冒険者』達は、剣と魔法を駆使して、ベータの科学と戦うというストーリーだ。

結局、ゲームでベータ侵攻の謎は解ける事はなかった。

香織達は、その後の展開として・・・ベータの指揮官を倒しアースより撤退させる。

二人は英雄となり、その後も語り継がれていった。

と言う話を付け加えたそうである。


「システムについては・・・香奈はっと『戦士』ね」


「うん、一番上にあったのを選んだんだけど・・・」


「まずは、武器にスキルをセットして・・・」


などとレクチャーが一時間にも及んだ。


「最後に、システムメニューの一番端にある『ログアウト』なんだけど・・・」


「うむ、それはゲームと一緒か?」


「です。ログアウトタイムが10秒設定されています。」

「その間は完全無防備です。」


「ならば、街なんかのセーフティーゾーン以外では使えないな。」

「現実世界と時間はリンクしているのか?」


「いいえ、ログアウト=次の日の朝でした。」

「それは、この世界でどれだけ時が過ぎても一緒でした。」


「しかし、今回は『夢の精霊』のチカラを借りて無理やりこの世界に来ている。」

「ログアウトは、最後の最後・・・直哉を連れ帰る時まで使わない事にしよう。」


「もう、訳分かんないでーーーす!」


「つまり、直哉を見つけ、連れ帰るまで、何日でも、何年でも、ここで過ごすと言う事だ。」

「まあ、それでも、終われば現実世界では、次の日の朝・・・もしくは数時間後と言った所だろう。」


「ええええーーー」


香奈の受難は始まったばかり。

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