第8話⇔凌SIDE 初キス!!!
泣き疲れたのか?ぐっすり眠る彼女。
車に乗せたけど、眠そうな彼女をラブホに連れ込んだ。
いやいや!!襲うつもりは無い!と思う。
彼女は家まで眠気に勝てない感じだったし!!!
まぁ…俺も理性の事なんて考えて無かったんだけど…。
『もつかなぁ…。俺。』
マジで亜美は可愛い…。
俺の物になってくれたら良いのに…
理性を保つ為に、煙草に火を点けた。
『ふぅ…。』
寝返りをうつ彼女。
柔らかい髪に触れる。気持ち良いなぁ…
頬にも触れる。柔らかい…
何やってんだ!俺…
眠ってるのに最低だろ?
でも…好きな女が眠ってるのに、理性を保つのがきつい!!!
ちょっと調子に乗っちゃいます…。
頬に軽くキスした。
ヤバイ…。これで止めておこう。
亜美…ゴメンな。
俺も男です…
眠ろう!!眠ってしまえば考えずに済む。
眠れるか?いや…無理にでも。
ガサッ。ん…?
目が徐々に覚めて状況把握。眠れたんだ…。
隣で慌てる彼女。
そりゃ…ビックリだよな!
起きたら上半身裸の俺。
そっと目を開けて彼女の行動CHECK!!
おいおい…まずは服CHECKかよ!
『はぁ…服着てた。』
俺は鬼じゃないんだから…。
了承されないのに、ぬがさいって!!
でも…意地悪でも言ってやるか?可愛いから…
『ぬがした方が良かった?』
亜美ちゃん!顔真っ赤。朝からその顔は可愛い過ぎて…正直、男にはきついです。
何とか…風呂には入らせたけど。
冷静に対応出来たか?
こんなに緊張した事無いよ…。
俺は初めてじゃないんだけど、やっぱり本気の子には緊張する。
前は亜美を忘れる為に、誘われるままに女の子と寝てた。最低野郎だったんだよなぁ…。
亜美はこんな事知らないけどね。
あっ!!!ここ1年は彼女一筋です!!!
やっぱり好きな子と結ばれたい…。
最近の行動に智もビックリして、
『お前…大人になったなぁ!!』
って褒められた。
だって…今頃になってバカな俺に気付いたんだ。
これからは亜美の事大切にしたいって…。
大人になったんだろうな…。
呟き…ベットに寝込んだ。
風呂から上がって来た彼女は、頬をほんのり染めて色っぽい。
ヤバっ!!俺って大人になってないじゃん!!!
風呂に避難!!!
興奮し襲ってしまいそうな自分がいて…
冷静になれ…俺。
頑張れ…俺。
呪文のように唱え、熱めのシャワーを頭から打ちつけた。
『はぁ…。』
冷静を取り戻し風呂を出る。
ガウンを羽織りベットに越し掛けてる彼女。百面相してる。
その光景が面白い!!!
それをからかうとムキになって怒るし。
まぁ…そこが可愛いんだけどね。
でも…聞いて無い事が。
昨日の事。すげぇ〜気になってる。
話を振る俺。そして、大人しく話す亜美。黙って聞いてたけど…。
コンパに酔っ払い??
あげくに…胸触られた?!
ムカムカする!!マジかよ!!!
その酔っ払いの男!!
でも…無事で良かった。
俺を呼んでくれた事も…。
『他には大丈夫?何も無かった?』
それしか言えない。顔も見れないなんて…心が狭い?
今、顔を見られたら…嫉妬した俺の顔を見られてしまうし。そんな醜い顔は見せたく無い…。
二人で下を向いてる…。
これ以上、何て言えば良いんだろう。言葉が見つからない。
『凌!!こっち向いてよ。』
えぇ?!
何で怒るんだ!!
あげくに顔を向けさせられるし??
ビックリだよ!!!!
『心配させてゴメンなさい…。』
真っ赤な顔で謝り、反対を向いた。
どうしたんだ?!
謝った事なんて今まで無いのに…。
素直な彼女が可愛いくて彼女を呼び掛け、こっちを向かせた。
真っ赤な顔で涙ぐむ彼女の肩を抱き寄せた。
『もう…心配させないで?』
彼女を抱きしめ、優しく呟く。
改めて思う。もう離したくない。ずっと、このまま居たい…。
顔を上げる彼女に優しく微笑む。
彼女の顔に理性は飛んだ…。
そして…キスした。
ビックリする顔…
拒まない彼女に、俺は止まらない…。
もう一度、彼女にキスをする。少し長めに…。
柔らかい唇。何年も待ち侘びたこの時を…ゆっくり噛み締めた。
きっと…この時の俺には涙が滲んでただろう。