表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴方の隣  作者: 夕月綾乃
4/12

第4話⇔凌SIDE・俺の気持ち。

ヤバイ…間に合わない!!


智との無駄?話のおかげで朝になってるし…


車を脇に停め、携帯に目をやった。携帯のディスプレイは無情にも真っ暗。


充電切れかよ!!


携帯は諦め、亜美の迎えを急いだ。




『おばちゃん!!亜美は????』


着いた時には8時前。岩田家の玄関に乗り込む。


『凌ちゃん!おはよう。亜美は行っちゃったわよ。』


やっぱり....。


『一人でも大丈夫よ!社会人なんだし。』


そうなんだけど…


でも!


『凌ちゃん。朝ごはん食べる?』


『あっ!ゴメン。いいや…ちょっと追い掛けて見るよ!!』


急いで車に向かう。


『もう…駅には着いたと思うわよ!』


玄関ドアの隙間から、申し訳なさそうなおばさんの声がした。


駅に着いた時には、悲しいかな…電車は走り去った後。

仕方無い…今日は帰って眠るか…。

亜美の怒った顔を想像しながら、自宅に向けて車を走らせた。




(ピピピ…)


ん…?!


携帯のアラーム音が鳴り響き携帯を手に取り、ディスプレイを確認。


『やっぱり、返信無しかぁ…。』


はぁ〜。分かってたけど…。


亜美に謝りのメールを入れたけど、仕事中だし返信無し。


ため息をつき、ベッドから起き、熱めのシャワーを頭から浴びた。


『もぅ…来なくていい。』


亜美のこの台詞は痛いよな…。


亜美すぐこれだし。


それでも…離れたくない。俺は亜美が好きだ。



事故の後は責任しか感じて無かったけど…

亜美が告白してる所を目撃した事がある。

振られた理由が『足』の事。

怒った俺はあいつを殴ったけど、俺の中では紛れも無く『嫉妬』を初めて感じた時だった。

それ以来、俺なりに守り、気持ちを抑えてきた。


でも…抑えるのも限界かな。

最近の亜美は俺から離れたがってる。


今は責任を理由に近くに居るけど…。

亜美が最後の決断を降すのも遅く無い。最後の決断…


亜美に彼氏が出来る事。


『亜美ちゃん!可愛くなったよなぁ〜』


智が口にした言葉が頭を過ぎる。


社会人になって元々の可愛さが増した。


確かになぁ…。


短かった髪も長くなり、緩めの巻髪にしてる。

目もクルクルしてて、年上なのに幼い顔。背も低い。

でも、性格はきつい…。


俺にとっては、全部が愛しい。


俺…離れられるんだろうか??


まぁ…今、考えたってなぁ〜。

智でも誘って飯食いに行くか!!




『お前さぁ…大学は??』


智の痛い一言。


『今日は休んだ…。起きたら夕方だったし。』


それに、亜美にも逢って無いのに行く気もしねぇ。


『おじさん、おばさん。泣くぞ!!今は何処に居るんだ??』


親は良いじゃん…


『確か…イギリスだよ。』


最近、連絡とって無いからなぁ…


うちの両親は海外赴任中。俺も連れていかれそうだったのを何とか断った。

亜美の側に居たいから!!


『そっか!お前も大変だなぁ〜。あっ!!明日じゃねぇ〜の??優子さんのお願い?』


げっ…。忘れてた。


『俺も行こうかな…』


『くれば??』


『はぁ!それは…ダメだろ??』


おっ??焦ってやんの。


『離れた所で見てたら?』


『それ良い案だよなぁ〜!!俺も付いてくよ!!』


嬉しそうな智の顔!!


お前は単純で良いよ…


俺にとっては亜美からの連絡の方が気にかかる…


どうにかして亜美の機嫌を取らなくては…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ