第1話 成長
本書く人の大変差がよくわかったよ><
6歳になった。―――――
俺こと、鬼頭一花は、異世界生活をかなり満喫していた。
2歳年下の弟と3歳年上の姉に囲まれている感じだ。
とくに、弟(達也)がかわいい。「にいさま!にいさま!」と何かあるたびに飛びついてきて頭をなでると照れたような笑顔を出すのだ。達也は、顔は父さん似なようだ。彫が深い顔がイケメン臭をかもし出している。イケメンは刺す!!(心の中で)のが俺の信条なのだが弟は、別腹だね。うん。こんな癒されるものを刺そうだなんて俺は、絶対しないね!!
反対に、姉の桜の方は俺が女顔で華奢なのをいいことに度々着せ替え人形にされる。たまらず嫌で逃げるが「逃がさないわよ~♪」と嬉々とした表情で毎回先回りされる。……どんだけ、スペック高いんだと思わざるを得ない。
桜は、見た目は、母親譲りだが、性格は少々やんちゃである。……どっち似なのだろう。
そして、俺だが黒髪黒目で母の遺伝が強いのか女顔になってしまった。丸顔でまつ毛が長く目がアーモンドみたいだ。さらさらと艶のある髪はまるで自分のものじゃないかのようだ。
いきなり話が逸れるが俺らの家系はどうやら特殊らしい。800年前1匹の妖怪がこの地エストピア大陸の4分の1を支配したらしい。それが、大妖怪「鬼」なのだ。窮地に陥った人間たちは、他種族と協力しあい東の地に追いやったのだ。しかし、倒すまでは至らずその妖怪の一部を体内に入れて封印することで治めたのだ。その体内に入れて封印した家系が俺らの一族。
その後も、鬼頭家の当主が世代交代するたびに、一部を体内に入れ再封印してきたがある当主のとき突然変異が起き鬼の一部が取り込まれ吸収された。そして、体に新しい器官ができたのである。その後は、鬼の一部を取り入れなくても法術を唱えるだけでいいようになった。また、新しい器官は妖気の発生源のようで代々当主はそれを研究し「鬼道」という術を編み出してきたのだ。
とまあ、このような感じで蔵書で歴史を探しているとかなり興味深い話を知ることができた。
だが、俺はまだ6歳。幸いにして文字の読み書きは、日本語のカタカナと漢字を組み合わせた似たような感じであったのでマスターできたがそんな難しい歴史書を読んでいると怪しまれるので夜こっそりと本を持ち出し自分の部屋で読むのが日課だ。
それに平行するように格闘もならった。どうやらこの体は姉よりは、落ちるがスペックが高いらしくすんなりと入ってくるようだ。
今日も日課の鍛錬し終わり汗を拭いてると
「にいさま!にいさま!」とわが愛しの弟が駆け寄ってきた。いやー……かわいい。
「にいさま!今日もにいさまのお話聞きたいです」
「いいよ。汗拭いたら部屋に戻るから俺の部屋で待ってて」
「はーい」とにこにこしながら戻っていく弟。癒される~。
旅に出るまでは、できるだけ弟にかまってあげようと思う一花であった。
♢ ♢ ♢ ♢
部屋に戻ると、なぜか桜もいた。
どうやら姉さんも聞きに来たらしい。俺は、転生する前に覚えていた童話などを少し改良して2人の好みに合うよう作って話してあげた。
「にいさまのお話いつもおもしろいねーねぇもっと聞かせて聞かせて!!」
とせがまれたがそう何個も作っているとネタがすぐ切れるので
「また、今度な―――」とちょっと罪悪感があったがあきらめてもらった。
姉の方も白馬の王子様的な話をお気に召したようだ。始終黙っていたが、いきなり
「私も、王子様ほしいなぁ。ねぇ、一花私の王子様になりなさい!さっそく、私が稽古についてあげるわ!!」
といって、俺の袖をガシッと掴み道場に向かう姉。
それに俺は、ドナドナと連れてかれるのであった。
さっさと、主人公成長させて、旅に送りたい・・・。