前へ目次 9/9 9 ああ、なんだかね。もうすぐでわたし、完全に消えきってしまうのがわかるんですよ。身体の感覚はないのに、不思議なのですが。すこしだけ名残惜しい気持ちもあります。でも、この先が完全な無であることを祈っている自分もいるのです……次こそは、もう心の痛みも苦しみも感じない世界で。 さようなら、わたしを見ていたあなた。あなたを見ていたわたし。 ――16ピクセルとなったわたしは、破壊の度に対話を深め、そして、消えた。あなたの記憶という悠久の中へ。 わたしを見たあなたがしあわせになりますように。