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7 目指せ遊園地

 

 今日はみんなで買い物に行く日。

 になってしまった。


 元々はアイスクリームだけじゃなかったでしたっけ?


 それがいつのまにか買い物になってしまっていて……

 絶対にアイスクリーム以外は奢らないと決めてる。

 アイツの口車には乗らない!!


「そろそろ時間だな……」


 俺はひとまずベルギが来るのを待っていた。


 それからサンちゃんと合流する感じだ。


 そして近くにある遊園地みたいな施設に三人で向かう。


「お。ちゃんと来てくれたんやね」


「そりゃ来るだろ。お前だけだったら来てなかったかもしれないけどな」


「そんなことないやろ~。アシヤはんなら来てくれること僕は知ってるで?」


 まぁ、たしかに来るだろうけどさ。


 あんまり遅刻とか予定の場所に来ないとか好きじゃないんだよ。


 もしかして舐められてる?

 そんなことないか。


「じゃあ、行こうかサンちゃんのとこ」


「またゆうてるで?ええの?」


「てか、告げ口すんなって。言わなければバレないだろ」


「せやった!ホンマに賢い人やわ~」


 さすがの俺でもそれが皮肉であることはわかるぞ?


 コイツたまに皮肉言うんだよなぁ。


 まぁ、そんなことは気にしないようにしながらサンちゃんの換金屋へと向かった。道中もいろんな話をしたが、あんまり実りがあるような話はなかった。

 俺たちって意味あることやるの苦手だよな。成長とか、進歩から遠い場所に居るような感じがするわ。


「サンー?久しぶり~」


「来た!!よし!一緒に行こ!お買い物!!」


「そんなアレだよ?そんなに長居はしなさそうだよ?うん」


 長居されたら間違いなく出費がかさむ。

 だって、こんな可愛らしいサンちゃんになにも買わないなんてムリだ。

 絶対になんか買っちゃう。


 でも、サンって俺たちよりも稼いでそうだよな?


 それなら自分でってそういうアレではないか。


「なんやケチくさいやん。みんな今日は暇なんやし終日柄おったらええやん」


「お前ーまぁ、たしかにその通りではあるがー」


 サンちゃんにプレゼントするのはまだいいけどお前にはなんにもやらんぞ!


 “ニタニタ”笑いやがって……ホントに。


 というか、お前もサンちゃんになんか買ってあげるんだろうなぁ!

 なぁ!?


「夜まで一緒に遊ぼ!みんなで一緒に!」


「夜まではアカンよ~。夕方になったら帰らんといかんで?」


「えぇー!?いいじゃーん!」


「そんなワガママ言うとここにいるバカそうなお兄さんがアイスクリーム買ってくれへんで?」


「バカそうってなんだよ!」


 それを聞いて“ケタケタ”と笑っているサンちゃん。


 まぁ、もういいけどね?


 そんなに笑ってくれるなら別にこれでもいいけどさ。


「てか、そろそろ行こうぜ?こんなとこで突っ立ってる時間ももったいないし」


「それなら長居したらええやん。こんな奴の言ってること気にせんでゆっくりしぃ?サン?」


「ありがとー!」


 コイツホンマにアザトイオトコ!


 俺の株がひたすらに下がり続けている感じを受けながら街を歩くことにした。


 なんかこうして三人で歩いているけど周りにはどういう風に見られてんだろうな。


 もしかして誘拐犯とか思われてないだろうな?


「そうだ!この間から不思議なことが起こってるんだけど、知ってる?」


「それならこの人が知ってるらしいで?」


「やっぱり!?狩人の方でも話題になってるんだ……」


「待て待て!なんの話かそれだとわからないぞ!」


 ホントに余計な茶々を入れてばっかり……


 その嘘いるか?


 そんな無駄な嘘ついてどうするんだ?


「わかんないの?なら、説明した方がいい?」


「申しわけないわぁ。コイツのために説明してやったってよ」


「お前も知らないだろうが……まぁ、教えてほしいかも。なんの話?」


「うーん、最近ね?モンスターの素材の傷が増えてるの」


「傷?」


 まぁ、それぐらいならあるんじゃないの?


 なんか最近の狩人の流行がそうなっているだけって気もする。

 まぁでも、言うてプロが言っている――


 てか、最近って言ってもそんなに昔のこと知らないでしょ!


「アレじゃないの?サンが知らないだけでそういう時期もあるんじゃないの?」


「あ!!今もしかして馬鹿にしたでしょ!?私が若いからってなんにも知らないと思って!」


「酷いなぁ。これはもうお詫びが必要やなぁ」


「お前は一回いい!静かに!」


 でも、別にそういうことくらいありそうだけどなぁ。


 こんだけ自信満々に言うってことは自信があるってことなのかな。


 あんまり口挟まない方がよさそうだからなんにも言わないけどさ。


「お父さんも換金屋をやってたからそういうデータはあるの。過去数十年のデータを見ても、ダメな素材の割合が異常に高いというかね?」


「その分、量が増えたりとかは?」


「それもない。というか、むしろ減っちゃってる」


 なんだろ?


 異常気象とか?


 そういうのは専門家が勝手に解明してくれるもんだと思ってるからあんまり興味がないかも。で、多分、それは俺だけじゃないかも。


「サンは偉いなぁ……休みの日まで仕事のことを考えてるんやね?」


「偉いわけじゃないよ?」


「でもな?僕としてはそんなに頑張らんでもいいと思うで?休みの日くらいは休んでもええやろ?ちがう?」


「た、たしかにそうかも……」


「そうと決まれば仕事の話はナシやな?ええか?」


「うん!わかった!!」


 上手いこと言いやがってね。


 本当はアレですよ。


 ベルギがこの話に全く興味がないってだけですよ。うん。


他にもたくさん同時連載してます!

もしよかったらみてみてね?

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