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EP58

「玄関のドアを日常的に閉めてないと貴方の命を狙っている天使と悪魔以外にも

一般的な人間の犯罪者と遭遇する確率も上がるのよ!

なによ、貴方は日頃から施錠をする必要のないような限界集落から出てきた田舎っぺなの!?」

「ち、違います。平均的な地方出身です。

俺が悪かった、だからこの手を放してくれ。く、首が絞まって・・・」

俺が首を絞めらている中玄関でドアがゆっくりと開き出した。

それを横目で確認したミカエルは俺から手を離し短剣持ち構える。


ドアが開きその訪問者の姿を確認すると

ミカエルは握っていた短剣を玄関へ向かって投げた。

短剣は男の顔に向かって進んでいったが男の顔に当たる瞬間玄関に置いてあった姿見が突然

壁から外れ男と短剣の前に立ちふさがり短剣は男に当たることなく床に落ちた。


「・・・同胞に対して酷いことをするじゃないですか」

「・・・そう言う貴様は何をしに来たの?」

「愚問です。当然そこに居る人間を殺しに」

恐ろしいことを顔色変えずに言う男に向かってミカエルは不意に二度ニタビ短剣を投げつけるも

今度は先ほどと違い先制攻撃でも無ければただ投げつけただけなので簡単に男は短剣を叩き落とした。

「戦いの前の礼儀として。私の名前はザラと申します」

先ほどまで俺を殺すと言っていた奴とは思えないほどザラはこちらに向け深々とお辞儀を披露した。

(礼意義正しいのか物騒なのか、なんかよく分からないな・・・)

そう思い俺は先ほどから思っていたことを相手が飲み込みやすく咀嚼することなくそのまま口に出す。

「あれ、なんですね・・・。ザラさんも窓ガラスを割って入って来るとかしないんすね」

「ふむ、何ですかそれは?」

まぁ、そういう反応になるよね。


「知り合いの悪魔が居るんですけどね、そいつがいっつも事あるごとに窓ガラスを割ってるので

天使や悪魔ってそういう奴が多いのかなって思ってったんですけど。

ここにいるミカエルもザラさんも二人して玄関から訪ねて来たんで

天使って窓ガラスを割らないんだなと。ふと、思って」

「ハッハッハ!そんな、我々天使を悪魔なんかと一緒にしないでください。

ドアが開いてたら当然ドアから失礼しますよ」

「開いてたら?じゃあもししっかりと施錠していたら?」

「それはもうドアを突き破っていますとも」

立てこもり犯に強制強行する警官かよ。

というか窓を壊すのもドアを壊すのも日本の法律じゃあどっちも一緒でアウトだから。

「ドアだからセーフ」なんてことは無いからな。


「腰の低いなりをしているみたいだけど、結局は圭吾を殺しに来たのでしょう?

なぜ、そんなことをするの」

「決まっています。

そこに居る人間を殺し再び天使と悪魔による武力での争いを行う為に決まっています」

「・・・分からないわ。

そんなことをしたら再び血が絶えなくなるし、そもそもゼウス様の意向に歯向かう事になるのよ?」

「貴方は、天使が悪魔に負けるとでもお思いなのですか?」

「そういうわけじゃないわよ。

ただ、長きに渡って続いていた天使と悪魔の争いが平和に片付くかもしれないのよ?」

「もし、悪魔に軍配が上がったら?

もし天使と悪魔両者が手を取って生きていく形が模索されてしまったら?」

「・・・その時はその時よ。

天使の癖して悪魔の様に武力行使に堕ちたら堕天となんら変わらないじゃない」

「・・・ふぅむ。私には、全く分かりませんね」


「それが、盲目になってしまっていることに気がつかないの?」

「えぇ」

「そう、既にそこにある姿見で今の自分を確認することも出来なくなっているのね」

ザラとの会話の中で通じ合えないことを再確認したミカエルは三度短剣を取り出し構えた。

戯言ザレゴトが過ぎましたね」

ザラもこちらのことを理解できないといった様子で呆れながら腰に据えていた西洋風の剣を抜く。

(ってちょっと待って、もしかしてこのままこの場で。俺の家で暴れようっていうのか!?)

「・・・あのぅ、ミカエルさん。戦闘準備万端のご様子の所申し訳ないのですが」

「何よ?」


今にも衝突が起きそうな緊迫な空気の中俺は弱弱しいそれはそれは腰の低い声を出した。

「ここでおっぱじめられるとマズいので戦闘の場所を変えていただきたいのですが」

「え、今?もうアイツこっちに襲い掛かろうとしてるしそもそも玄関はアイツの背にあるのよ?」

ミカエルが言う通り相手はジリジリと距離を縮めて来ている。


「えぇー・・・あぁ・・・もう!なら私の手を早く握りなさい!」

「え、何で?」

「良いから早く!」

俺達が何かをするつもりだと察したザラが一気にこちらへ向かって走り出して来た。

よく分からないが、俺の家が助かる為にはミカエルの手を握り返すしかないみたいだ。

俺がミカエルの手を掴んだ瞬間ミカエルは窓へ向かうと、

俺をお姫様抱っこの形で抱え直し窓を突き破って空へ舞い上がった。

そして、勢いそのままミカエルと俺は先ほどまで居た家から逃げ出した。


結局、無事だったのに壊れちゃったよ・・家の窓。

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