EP48
皆一同自分勝手に過ごしており、カラオケを楽しんでくれている点は提案した身としてとても
嬉しいのだがこのままだといよいよ収集が付かなくなりそうな為元々の目的を思い出す。
「ちょっと待ってくれ。
俺たちはここにサタンのテスト勉強の為に来たんだから、楽しむのはまた後にして一度本筋に戻ろう」
「ん、んー・・・そういえばそうだったね我々はサタン君の勉強先生役として買われたんだった」
「えぇ・・・ねぇ圭吾。私、こんな奴の事より甘いモノを食べたいんだけど」
「そ、そこを何とか頼む。俺の青春の助けと思って!」
「はぁ・・・仕方ないわね」
落ち着いてくれた二人はサタンの両側にそれぞれ座りそこからしばらくの時間
先生役に徹してくれた。
「あー!もう、貴方そこ全然違うわよ!
なんならつい先日の授業で教師の人間がテストに出るって、
わざわざ親切に教えてくれてたでしょう」
「・・・忘れた!」
「あ、貴方ね。
そんなこと胸張ってマイクの電源入れて大ボリュームで言う様な事じゃないのよ!?」
ーーーーー
「じゃあ次はこれよ」
「・・・?」
「「?」じゃないわよ!ムカつく顔しやがってぇ。これはさっき教えた所の再々々々々復習よ!」
「こ、こんな問題本当にやったか?き、記憶にないぞ・・・」
「貴方、往生際の悪い政治家みたいなこと言ってないで解きなさい!」
「まぁまぁミカエル君。それよりもサタン君、今までの勉強の進捗を見ている限り
君には少々正攻法が向いていないように見える。
ここはやっぱり僕が開発したUSB型の発明品を頭に差し込むのはどうだい?キシシ!」
「・・・もうそれでいいかもな!」
「待て待てサタン!悪魔のお前が数多先輩の悪魔の囁きに乗るな!」
こんな感じでミカエルがサタンに怒り、呆れ。
数多先輩がサタンを唆し俺がそれを止めると言う流れが何回も循環していた。
しばらく続いてると痺れを切らしたサタンが突然手元のマイクを手に取り、
大きなシャウトをブチかました!
当然他俺を含めた三人は突然のことにビックリし耳を塞ぎ狼狽える。
「サタンお前いきなりどうしたんだよ」
「もう勉強は終わりにして歌おうぜケイゴ!」
「な、そんなこと言ったてお前テスト勉強はどうすんだよ」
「いいじゃないか圭吾君。
そもそも本人のモチベーションが既に擦り切れてしまっているいたいだし、
これ以上は無駄だよ。それに私も初めてのカラオケで歌いたいんだ。いいだろ?」
先生役をやってくれていた数多先輩のその言葉に俺からは言える事が無く
そこで勉強会はお開きとなり、カラオケ大会へと変更になった。
ーーーーー
「よっしゃー!歌うぞ!」
勉強の抑圧から解放され嬉しそうなサタンは、
誰よりも早くリモコンを手に取り選曲を始めた。
「そもそもお前歌えるような曲を知ってるのか?」
「一つも知らないけど何とかなるだろ・・・お、このデスメタル?ってのにするぞ!」
(こいつ、絶対デスメタルって名称で決めただろ)
「文字が出てきたぞ。これに合わせて歌えばいいのか?」
サタンが歌っているところを実は一度も見た事なかった為内心実は楽しみにしていたのだが
現実は残酷だった。
デスメタルということもありとんでもないボリュームの恐ろしい歌詞が
耳どころか骨にまで響き結局、曲の頭から終わりまで耳を塞いでいる合間にサタンの
歌は終わった。
歌い終わったサタンは清々しい顔で「どうだったか?」とこちらに感想を
求めてきたが俺が何とも言えない表情で黙っていると隣に居たミカエルが
天使なのに中指を立てていた。天使なのに・・・。




