EP27
「・・・せっかく天使の私が、人間なんかが考えたこんな破廉恥で品のない恰好をしてあげてるのに。
のけ者にして悪魔に対して鼻の下を伸ばすなんて言い御身分ね圭吾?」
普段の優等生を演じている境内美香からは想像の出来ないふくれっ面で頬を膨らまさせていた。
「って、あれは・・・。圭吾、ちょっとこっちへ来なさい!」
何かを目にしたミカエルは「いいこと思いついた」といった顔をして俺の腕と強引に自身の腕を組むと
遠慮なしに引きずり始めた。
「ちょ、ちょちょちょ!どこに行く気だよ?」
「それはね・・・ここよ!」
そのお店というのは間近に迫ってる夏の目玉イベント海水浴においての重要アイテム
水着を主に取り扱うお店だった。
「まぁ、これくらいだったら貴方の”青春”のお手伝いの範囲に含めてあげても良いわよ?」
「ど、どういうことだ?」
「もぅ!鈍感ね。だーかーらー!貴方に選ばせてあげるって言ってるのよ!
この夏、貴方と行く海へ私が来ていく水着を」
その言葉を聞いた時頭の中で波の音が聞こえ
脳裏には俺がミカエルが波沿いを走りそれを追いかける俺の姿が浮かび上がった。
こりゃ夏が始まっちまったな・・・。
「最初はこれよ、どうかしら?」
ミカエルの一着目は白いレースのビキニだった。
いわゆるTHE水着という感じの定番水着だが、男の本能刺激させるには十分な物だ。
「すごくいい・・・特にそのヒラヒラと舞う装飾がたまらない」
「ヒラヒラしている物にそそられるって、貴方前世闘牛なの?
まぁいいわ。一番初めに貴方好みの水着が見つかったってことよね?
さっきはサタンに良い所持っていかれたけど今回は・・・」
「ケイゴ、ケイゴ!オレも別の店で水着買って来たぞ!」
「んな!?」
サタンの姿を見て思わず変な声が出た。
サタンが自信満々に来ていた水着はスクール水着だったのだ。
当然サタンの身体はその女児向けの水着に収まりきって無く、
今すぐにでもはち切れんばかりっといった様子だった。
「サタン、貴方ねぇ。圭吾は可愛らしいヒラヒラとした水着が癖なのよ。
そんな地味な色でツルっとした水着を気にいるわけ・・・」
「いや、最高だ。最高だよサタンたまらない!」
「・・・はぁ?」
「本当か!?なら、今年の夏はこれ着て一緒に海で遊ぼうな!」
「ちょちょちょ!なぁーんでよ!圭吾貴方こういう水着が好きなんじゃなかったの?」
「あぁ、そうだ。だがスク水は特別だ」
「も、もう意味がわかんない・・・」
俺の恍惚とした表情にミカエルはゲッソリとした表情でそう呟くのであった。
その日からかなりの頻度でサタンが、
「なぁなぁ、海はいつなんだ」と遠足前にはしゃぐ子供の様に聞いてくるようになった。
「ケイゴ~、オレ海が待ちきれないぞ・・・今日制服じゃなくてスク水で登校しちゃだめか?」
「ダメに決まってんだろ!」




