EP11
(何だ瞼が重い・・・)
次に目が覚めた時、自分の瞼がまるで錆びたシャッターの様な感覚になり。
椅子の上に座らされ手足が縛られていることに気づいた。
どうやら何者かに軟禁?状態にされてしまっているようで自由な身動きが一切取れない。
試しに身体を揺らしてみると身体がクルクルと回る。
(よくある四つ足タイプの椅子かと思ったらこれ、回転するタイプのデスクチェアかよ。
軟禁って言ったら普通よくある固定椅子じゃないのか?)
抵抗むなしく結果ただ俺がクルクルと回っただけに終わった。
「キシシ」と一連の動きを近くで見ていた者が居たらしく、
聞き覚えのある笑い声で笑う声が聞こえた。そして続けて、
「無駄だよ。君を縛っているそのロープは
特殊な化学繊維を用いて私が先日完成させた
特殊仕様のロープとなっているんだ。
現状解くためには高度な性質な素材で作られた
刃物か危険な薬品を用いれなけないだろう」
目の前で自信満々に己の発明品に関して喋り続ける女の声がこちらへと近づき、ロープを摘まみ上げる。
それに引っ張られ締め上げられている俺の身体も吊り上がり締め付け感がさらに増す。
「どうだ、千切れるどころかますます強度を増しているだろう?」
「あ、あぁ。凄いな凄いから早くこれを解いてくれないか」
面倒くさい状況に疲れを露呈させつついい加減に目を開けると目の前には
ボサボサの髪を恥ずかし気もなく一切整えず、身体のサイズに全く合わない白衣を身に纏った
一人の小さな少女とも呼べる女の子が「ニタニタ」気持ちの悪い笑みを浮かべていた。
「・・・お前は?」
「”お前”?先輩に対する口の利き方じゃないだろう?一年の星垣圭吾君」
「もしかして、お前は上級生なのか?」
その女の幼い容姿から自分の名前を知っていることよりも
つい驚きが飛び出る。
再び俺が質問をすると女は「ちっ」と舌打ちをして、
ポケットから幾つものボタンが付いたリモコンを取り出しその中からボタンを選び押した。
「どうやら調教が必要みたいだな・・・キシシ」
そして直後・・・。
「・・・ガッ!?あがあああ!?」
俺の全身を血が通うよりも早い勢いで全身を電流が駆け巡った。
「どうだい?この電流は人が死なないギリギリの威力に抑えつつ、
しっかりとした苦痛を与える私お手製の物さ。効くだろう?・・・キシシ」
「はぁはぁ・・・」
どうやら背丈の幼さから分かりづらいが目の前に居るコイツは相当な
マッドサイエンティストみたいだ。
「どうだい?私お手製の電流の味は」
「・・・あぁ美味しいよ。
もうお腹いっぱいさ、だから教えてくれ目的はなんだ?俺はお前に何かしたか?」
「んー、まぁいいだろう。教えてあげよう私は君の中身にある「何か」が気になるんだ」
「・・・は、何だって?」
「確かに君は僕に面識がないのかもしれないが、僕はある。
君が新入生として他新入生たちと共に構内練り歩いていた時、僕は影に隠れ君たち新入生たちに
この可能性測り機5号君から出る光を当て君たち新入生に眠る”可能性”を測ってたんだ」
「それってちゃんと教師の許可得てるのか?」
(我ながらどんな質問だよ。優等生ちゃんか、俺は?)
「まさか。そもそも僕が学校でこんな高圧力の電力を扱っていることすら奴らは把握してないさ」
おいおい、大丈夫なのかよこの学校は。
「そんな中、何人かの生徒が僕の可能性測り機5号君に反応した。
勿論中には誤作動だった者居ただろうから実際の数はもっと絞られるだろうけどね。
そしてその中の一人が君だったんだ。僕の予想通りなら君には可能性があるハズなんだ
僕はその可能性を抽出し自分の実験の糧にしたい。そんなところさ」
なんて自己中な奴なんだ。自身の経験、進歩の為なら他人への危害をも構わないなんて。
「理解出来ないって顔だねでも理解しなくていいよ。
今からもう一度君には電流を流し測定を続け、
結果が出ても出なくても関係なく最後には記憶を記憶を消させてもらうからね。
安心して明日からは今まで通りの学生生活を続けたまえ」
「クソっ・・・」
マズイこのままでは再び電流を食らう羽目になる。
ジタバタと暴れるがやはり現状俺がクルクルと回るだけ、気分はコーヒーカップに乗っている気分だ。
「それじゃあ、さっきよりもキッツイやついくよ!ぽちっとな♪・・・てあれ?」
襲ってくる電流に目を閉じ力むが待てど待てど電流は襲ってこない。
代わりに聞こえてきたのは白衣の女の間抜けな声だった。
確認すると。
女が握っていたリモコンに短剣が突き刺さっており完全に使い物にならなくなってしまっているようだ。
「誰だ!」
女が叫んだ方を見ると連れ去られた部屋の奥にミカエルがナイフを持ち立っていた。




