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―07― 大爪ノ狼との戦い

 そもそも、俺はこの地形で大爪ノ狼(マンビブロボ)と戦うために、わざわざ誘導したのだ。

 どうやって、誘導したのか?

 その答えは〈悪臭液〉にある。

 大爪ノ狼(マンビブロボ)は臭いに敏感なモンスターだ。

 だから、〈悪臭液〉を巧みに扱って臭いの強弱を操作することで、目的の場所へと誘導することができる。


 そして、ここには落ちたら死は免れない崖がある。


 その崖に俺はわざわざ飛び込んだ。

 なんのために?

 大爪ノ狼(マンビブロボ)は両目を潰され、臭いに頼って俺を襲ってる。

 それすなわち、崖の存在に気がつかない――。


 まさか、俺が崖に飛び込んだなんて想像もつかない大爪ノ狼(マンビブロボ)はなんの疑問も持たず、俺の後を追うように、崖に落ちるように飛び込んだ。

 この高さから落ちれば、例えどんなモンスターだとしても、無事では済まない。

 作戦は成功だが、それよりもまず、俺はこの真下に落ちている状態から助かる必要がある。

 もちろん、手はうってある。


「おっと、こんなところにロープがあった」


 とか言いつつ、垂れていたロープを握る。

 ロープはあらかじめ木に縛りつけてはこうして崖に垂らしておいたのだ。


 と、そのとき、ズドンッ! という大きな音が鳴り響く。

 下を見ると、大爪ノ狼(マンビブロボ)が地面に墜落していた。

 経験値の獲得を知らせるメッセージがやってこない。

 即死とはいかなかったか。

 まぁ、でもこうなったら、俺の勝ちは揺るがないものとなっただろう。


 それから、俺は山を迂回して、崖の真下へとたどり着いた。

 そのときには、大爪ノ狼(マンビブロボ)は瀕死状態で倒れていた。

 なので、ザックザックとナイフで急所を切り裂いていく。

 そうしているうちに――


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 経験値を獲得しました。

 レベル上昇に伴う経験値を獲得しましたが、〈呪いの腕輪〉の影響で、レベル1に固定されました。

 SPを獲得しました。


 △△△△△△△△△△△△△△△


 という、メッセージがやってくる。

 ふぅ、やっと倒せたか。

 ちなみにSPは今、どれだけあるんだ?

 気になったので、ステータス画面を開く。


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 S P:78


 △△△△△△△△△△△△△△△


「けっこう貯まってんなー」


 大爪ノ狼(マンビブロボ)臭う獣(ゾリーヨ)20体以上を狩って手にしたSPだ。


「さて、なんのスキルを獲得しようか」


 まぁ、『ゲーム』の知識があるので、次に入手するスキルはすでに決めているんだけど。

 そんなわけでSPを消費して、スキルを獲得する。


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 SP42を消費して〈アイテム切り替え〉を獲得しました。


 △△△△△△△△△△△△△△△


〈アイテム切り替え〉。

 SPが42も必要と、入手難易度がめちゃくちゃ高いスキルの一つ。

 その効果は手に持っている武器やアイテムを〈アイテムボックス〉にある他の物と一瞬で切り替えることができるというもの。

 なにも持っていない状態で、〈アイテムボックス〉にあるアイテムを手の中に一瞬で持ってくることもできる。

 こんなふうに〈アイテムボックス〉と連携して使うスキルなため、〈アイテム切り替え〉を入手するには〈アイテムボックス〉をすでに所持していないとダメだ。

 一見地味なスキルではあるが、後々強いモンスターを倒すには、このスキルが必須だ。


 なにも持っていない状態で「ナイフ」と口にする。

 すると、左手にナイフが収まった。

 今度は「〈灼熱岩〉」と口にすると、ナイフが消え〈灼熱岩〉が左手にやってくる。

 ふむ、ちゃんと〈持ち物切り替え〉を使いこなせているな。

 ちなみに「収納」と口にすると、〈灼熱岩〉は消えて、左手にはなにも残らない状態になる。

〈アイテムボックス〉に〈灼熱岩〉が収納されたに違いない。

 やっぱり、このスキルは便利だな。


 さて、SPは36も余っている。

 まずはSPを2消費して、〈鑑定〉をレベル1からレベル2に。これで、アイテムも鑑定できるようになった。

 せっかくだし、さらにSPを4消費して、〈鑑定〉をさらにレベル3に。これで、次は採取物も鑑定できるようになった。


 次は、SPを14消費して、〈加工〉をレベル1からいっきにレベル4にあげる。

 これで、〈加工〉の質があがり成功率の上昇や、まれに上級アイテムの加工に成功する可能性がでてきた。


 それから〈調合〉もSPを14消費して、レベル1からレベル4にあげておく。

〈調合〉も〈加工〉同様、レベルがあがることで、成功率の上昇や、まれに上級ポーションの調合に成功する可能性がでてくる。


 これで計34ポイント消費したので、残りのSPは2ポイントだ。

 この2ポイントを無理に使う必要もないので、これは次の機会にとっておくことにした。

 こんなわけで、SPの割り振りを終えるのだった。



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