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―04― 冒険者ギルド

「さて、まずは獲得したSPの確認だな」


 そう口にしながら、ステータスウィンドウを表示する。


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


〈ユレン・メルカデル〉


 ジョブ:錬金術師

 レベル:1

 H P:100

 M P:100

 攻撃力:45

 防御力:55

 魔法力:120


 スキル:〈加工LV1〉〈鑑定LV1〉〈エイムアシストLV1〉


 S P:27


 △△△△△△△△△△△△△△△


 ふむ、SPが27も溜まっている。

 もし、〈呪いの腕輪〉をつけておらずレベルが固定されてなかったとしたら、レベルは28近くまで上がっていただろう。

 さて、この大量のSPをなにに使うかはすでに決めてある。

 なので、即座にSPを使用する。


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 SP25を消費して〈アイテムボックスLV1〉を獲得しました。


 △△△△△△△△△△△△△△△


〈アイテムボックス〉はその名の通り、大量のアイテムを持ち運べるようになるスキルなわけだが、有用なスキルの代わりに習得に必要なSPが25と獲得するのが非常に難易度が高い。

 なので、このスキルを持っているだけでも、パーティーに勧誘されるほどだ。


 というのも、SPを25も貯めるのは非常に難易度が高い。

 SPはレベル上昇と共に獲得できるが、俺のように自分よりもレベルの高いモンスターを倒さないことには、レベルを一度にたくさんあげ、SPも同時に大量に獲得するのが難しいからだ。


 さて、あとSPは2ポイント残っているが、これはなにに使おうか。

 とりあえず――。


 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


 SP1を消費して〈調合LV1〉を獲得しました。


 △△△△△△△△△△△△△△△


〈調合〉は薬草を用いてポーションを作るためのスキルだ。〈錬金術師〉固有のスキルの一つ。

 持っておいて損はないので、獲得しておく。

 残りの1ポイントは次の機会に使用しよう。


「それじゃ、〈アイテムボックス〉も手に入れたことだし、早速鎧ノ熊(バグベア)の素材を回収しようか」


 そう言って、俺は鎧ノ熊(バグベア)を素材に解体して、〈アイテムボックス〉に収納する。

 鎧ノ熊(バグベア)は大きいモンスターだから、持ち運ぶだけでも一苦労する。だから、〈アイテムボックス〉があるのは非常に助かる。





 鎧ノ熊(バグベア)と倒した子鬼(ゴブリン)の素材を回収した俺は、冒険者ギルドに向かっていた。

 素材を換金するには、まず冒険者ギルドに冒険者の登録をする必要がある。

 というか、冒険者の登録を済ましてからモンスターを狩りに行くべきだったんだろうが、順序が逆になってしまったな。


「はい、なんのご用でしょうか?」


 カウンターに向かうと受付嬢が応対してくれる。


「冒険者の登録したいんですが」

「はい、かしこまりました。それではこちらに必要事項を記入してください」


 言われた通り、記入する。

 名前、年齢、ジョブなどなど。


「それでは登録を済ませるので少々お待ちください」


 そう言って、受付嬢が奥に入っては待つこと数分。


「こちらがギルドカードになります。ギルドカードに関する説明は必要でしょうか?」

「一応、説明してもらえると助かる」

「はい、それでは説明致しますね。ギルドカードにはレベルが記入してあり、そのレベルに合わせてランクが変動します。レベル1からレベル9まではFランク、レベル10からレベル49はEランクといった感じです。レベルがあがるごとにギルドカードを更新しますので、その際には受付までお立ち寄りください」


 なるほど、万年レベル1の俺にとっては関係のない話だな。

 聞くだけ損だった。


「そのモンスターの換金はどこでする必要があるんだ?」

「あぁ、それでしたら、こちらの受付でも承りますよ」

「そうか。なら、これを頼む」


 そう言って、俺は〈アイテムボックス〉から鎧ノ熊(バグベア)子鬼(ゴブリン)を取り出す。


「え……っ、あれ? あなたレベル1でしたよね!?」


 受付嬢は驚愕した様子で俺のことを見る。

 なるほど、確かにレベル1の俺がこれだけのモンスターを換金するのはおかしいのかもな。


「すでに、満身創痍の状態で遭遇したんだ。だから、倒したわけではない」

「あぁ、なるほど。そういうことでしたか……」


 と、受付嬢は納得した様子で頷く。


「でも、〈アイテムボックス〉なんて珍しいスキルを持っているんですね……」

「あぁ、これは、最初から入手していたんだ」


 ごくまれに、大量のSPがないと獲得できないスキルを初期の状態から入手していることもある。

 だから、そう言うとまたもや受付嬢は納得したご様子だ。


「なるほど、〈錬金術師〉というあまりに戦闘に向かないジョブでしたので、少し心配していたのですが〈アイテムボックス〉をお持ちなら、パーティー勧誘には困らないですし、これなら安心ですね」


 と、受付嬢は朗らかな笑顔でそう言う。

 パーティーか。ソロで活動するという『縛りプレイ』を課しているので、あいにくパーティーを組む予定はない。


 ともかく、換金は無事に終わり、まとまったお金を入手することができた。

 これで当面の生活はなんとかなりそうだ。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] >>ふむ、SPが27も溜まっている。  もし、〈呪いの腕輪〉をつけておらずレベルが固定されてなかったとしたら、レベルは28近くまで上がっていただろう。 >>俺のように自身よりレベルの…
[良い点] まだ4話目ですが読みやすく面白そうな作品ですね。 [気になる点] 『縛りプレイ』では無いですよね? レベルに関係無く倒せる武器が有りレベル1固定の方がスキルポイントや経験値が沢山入るのだか…
[一言] >俺のように自身よりレベルの高いモンスターを倒して、SPを大量に獲得しないことには〈アイテムボックス〉を獲得するのは非常に難しい。 別にコツコツ弱いモンスター倒して少しずつSPをためていけ…
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