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挿し絵
狩野朱里。
十五歳。月乃村出身。
所持スキル。
定型技能「照明魔法」
同位改変「足跡」
慶一の幼馴染。
亡くなった後に特別に七尾美と入籍の手続きをした、義一とは血は繋がっていないが親子である。
朱里を抱くのは七尾美ではなく、いつも義一だった。
夜になると暗い部屋で、外壁に晒されすすり泣く七尾美をそばで感じ、暗闇に恐怖を抱くようになった。もし、このとき一度でも大丈夫と言って朱里を抱いてくれれば暗闇に対する恐怖もなかったかもしれない。
御力に自身が元々持つオーラが押し負けると稀に発症する黒死病に冒される。
本を読むのが好きな朱里のために、父の知人が本を書いてくれた。「風に吹かれて」という名のその本は、もう間もなく完成する。