挿し絵
朱水武。
三十二歳。井黒国奈落市出身。
主な所持スキル。
自由技能「火神防御輪」
定型技能「朧烏」
十三代目の井黒の国王。
幼い頃、中枢部屋で遥か外地の魔物アトランティックの幻影に取り憑かれる。
三日三晩死線を彷徨った末に何とか魔物を従えることができた。
幻影が現れている間、体術と火属性魔法が強化される。
十五年前の飾蒲生の襲撃を中枢部屋で受け止めた。
密閉空間であるため、破壊の影響をできるだけ外に漏らさないようこの部屋が選ばれた。
釈迦のエネルギーボールを打力で上回り、火力で僅かに負けた。
大火傷を負った後、釈迦に致命打を入れ力尽きた。
中枢部屋。
井黒の王家が代々、血筋のものに源力を身につけさせる目的でこしらえた部屋。
外地で手に入れた秘宝【凶星マタタビ】を空間密閉した部屋。
未知の力を持った外地の魔物が狙って入ってくる。
この場所まで届く情報はどんなに強い魔物でも現在のところでは骨だけとなっている。
しかし、いつか完全な実体が入り込むかもしれないので閉鎖すべきだという声が上がっている。
歴代当主の中で武は未知の魔物を屈服させた三人目である。
十五年前に一度崩壊しており、現在は復元されたマタタビの効力が少し落ちた部屋になっている。