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その4
〜西の小国イスリールにて〜
この小さな国は、今にも戦火に焼かれ消え入る寸前であった。
イスリールに伝わる、ある英雄にまつわる魔法アイテム
それが今、敵国に狙われている
「姫さま、時間がございません!すでに敵は目前でございます
英雄召喚を行うのです、この国を救うには、それしかございません。」
老人の声は焦りに震えている
ズン、ズン!と大きな音をたてて、城が揺れる
「私の防御魔法もいつまで持つか!姫、お早く!」
そう言った神官風の男の額には脂汗が滲んでいる
「わかっています!」
ふー!と大きな深呼吸
1500年前から伝わる究極魔法【英雄召喚】
乙女が祈り唱える
「我は願う、彼の英雄を、我は願う、邪悪を撃つ者を」
城の地面に魔力の光が走った
「来たれ!!!」