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「願わくは」の副読本  作者: 十八 十二
3/5

ホスセリ

 今回はヒルコの相棒、ホスセリについて紹介します。


 ホスセリは天孫ニニギの命とコノハナサクヤヒメとの間に産まれた、次男です。

 兄はホデリ、弟はホオリと言います。


 古事記ではホスセリは名前だけの登場で、のちに長男と三男の話になって行きます。


 長男ホデリは漁の名手で、三男ホオリは猟の名手。

 ある日、ホオリが「オレ、魚もいけっからちょっと竿かしてみ?」とホデリに言いました。それに対しホデリは「釣り舐めんな」と一喝。しかし、わがままなホオリが何度の食い下がり竿を借りることに成功します。この時ホデリは「釣り針は絶対に失くすなよ」と言いましたが、ホオリは「大丈夫、任しとけって」と話半分に聞き流し釣りを始めました。そしてお約束通り、ホオリは釣り針を海に無くしてしまいました。針を失くしたと知ったホデリは何としてでも元の針を返せと責めました。

 ホオリが針を探していると、井戸に出ました。井戸には綿津見の娘の豊玉姫がいました。二人はお互いに一目惚れ。豊玉も針を探してくれて、無事見つけることが出来ました。

 その後、綿津見に挨拶に行き、そこでちょっとしたアイテムをゲットしました。

 結婚した二人はウガヤという男の子を授かりますが、ホオリが豊玉と交わした約束を破ってしまい、二人は別居することになりました。

 ウガヤは豊玉の妹、玉依姫と結婚、二人の間に出来た子が後に神武天皇となります。


 古事記の神話部分の最後の話です。かなり端折りましたのでご興味がある方は、一度読んでみてください。ホオリと豊玉が別居することになった話は鶴の恩返しのストーリーにそっくりです。


 ホスセリに関しての情報はほぼゼロに等しいです。奉られている神社もないかもしれません。

 というのも、古事記はとにかくバランスを重視する傾向があり、今回のホスセリもバランスを良くするために登場しただけに過ぎないのではないかと考えています。


「願わくは」では、そんな神様にスポットを当ててみたいと考え、主人公の相棒として登場させました。

 神力を設定するときは特に悩みました。ヒントになる逸話がないからです。

 なので、古事記から強引に引っ張ってきました。魚を捕る兄と獣を獲る弟だから、写真を撮る能力しようと思いつきました。

 その結果、ホスセリの能力はカメラで撮った写真に写っている物を取り出せる能力にしました。


 ホスセリに会いに行きたくても、奉られている神社がどこにあるのか分からないので今回の神社の紹介は出来ませんが、ホオリが祀られている神社は多数あります。

 とくに鹿児島の開聞岳の麓にある、開聞神社がお勧めです。ホオリと豊玉がそろって奉られています。

 さらに神社から徒歩十五分位の場所には、ホオリと豊玉が出会った井戸があります。玉ノ井といって日本最古の井戸になります。

 鹿児島の指宿におこしの際は是非。

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