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2杯目

今日も今日で、いつもと同じようで

何処か違う1日が始まる。

「お嬢様、お嬢様聞いていらっしゃいますか?」

「あぁ、すみません。サンゴ何ですか?」

「・・・本日午後より予定していました、商談の予定ですが・・・」

「あー、確かレディシュアの大臣が来るとかいう」

「はい、その件で少し問題が・・・」

「何かしら」


毎日こんな感じに忙しかったりする。

それも皇女だから仕方ないけれど、

お父様があの様子な今、国交を行っているのは

この私だったりする。


「・・・工場の跡形もないですって!?」

「お嬢様声が大きいですよ」

「そ、そりゃあ大きくだってなるでしょう」

「お嬢様、お気を確かに・・・」


スイが入れてくれたアッサムのいい香りがする。

それを手に取り、息を落ち着かせた。


我がグリケィディアと少し離れたレディシュアは

昔から、それも私の曽祖父のもっと前からの付き合いで

お互いの出資で何個も工場を持っていたりする。

今回はそのことでレディシュアの大臣が商談で来るはず


・・・・・・だったんだけど。


「その情報は何処から?」

「それが匿名でして」

「匿名?」

「えぇ、手紙でしかも王ではなく、お嬢様に」

「・・・私に・・・」


私に来た手紙類は、スイやサンゴが最初に目を通すことになっている。

サンゴが差し出した手紙を受け取り、目を通す。




「・・・『レディシュアにあるグリケィディア、レディシュアの工場が跡形もなく消えている』か・・・」

「それを見に行かせたんですが、そしたら実際に・・・」


スイが差し出す何枚かの写真。

そこには数ヶ月前には建っていた工場が消えていた。


「レディシュアから連絡はないのよね?」

「えぇ、先ほど大臣に確認をしましたら予定通り伺うと・・・」

「・・・そうね、とりあえず商談の話を聞いてみましょう」

「「はっ」」

「それと・・・」

「・・・明日から出掛けるのでその準備を」


私の言葉にサンゴとスイは頷いた。




「・・・兄さん、今何処にいるのよ」


私の呟いた言葉は誰にも聞かれていることはなかった。





「アルビオン皇女、お待たせして申し訳ない」

「いえ、大丈夫ですわ」

「暫く見ぬ前に、また美しゅうなりましたな」

「そんなお世辞を、ありがたき受け取っておきます」


レディシュアの大臣は少し前に見た時よりも、

身に着けている物が豪華になっている気がする。

帽子、洋服、眼鏡、靴、そして杖まで

メイドが持ってきた紅茶を大臣は口に含んだ。


「国王がよろしくと言っておりました」

「レディシュアでは、何かありましたか?」

「いえ、毎日平和で国王も皇子も皇女も暇だとばかりに」

「ふふ、平和なのはいいことだけれど」


大臣は終始笑顔。

スイやサンゴが少し厳しい目をしている。


「・・・お土産といてドレスを何着かお持ちしましたので」

「まぁ、ありがとうございます。着るのが楽しみだわ」

「きっとお似合いですよ」


次第に顔つきが変わってくる。

私はあえて、笑顔のままで答える。



「それで、商談というのは・・・」

「あ、そうでした。実は・・・」



商談が終わったのは大臣が部屋に入ってきて

1時間半後のことだった。





「つまり、工場を大きくしたいので出資してくれと・・・」

「そういうことでしょうね」

「・・・飄々と、きっとこのことは・・・」

「・・・王やその息子、娘たちは知らないでしょうね」


私が手に持ってるのは、大臣が持ってきた言わば帳簿のようなもの。

これもきっと嘘なんだろうけど。


「お父様に話をしてくるわ。工場が無くなった話は伏せておくように」

「わかりました、お供します」

「サンゴは土産を持ってきておいてちょうだい」

「はっ」


私はスイと一緒にお父様の下に向かう。

スイは何処か心配そう。



「こんな時に兄さんは・・・」

「・・・お嬢様」

「私がこんなこと言ってはいけないんだけどね」


苦笑するとスイは更に心配そうな顔をした。

こんなこと慣れているはずなのに。


あの時から、迷わないと決めたのに。。。



ねぇ、兄さんは今何処にいるの?

お久しぶりです、ゆチャンです。

書き直し全くしてないのです。

書き上げたの1話目作った日です。

つまりなんであげなかったんじゃーってことですw


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http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P83852656

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