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霊媒師募集  作者: たまこ
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第八章 霊媒師弥生-25

誰もいない廊下を挟み両側に並ぶ無数の横開きの扉。


ガラ、ガラ、ガラ、ガラガラガラガガガガガガガガガ___


それが手前から奥に向かって順にひとりでに開いていく。

開放された扉から青い光が輪郭も曖昧に流れ込み、暗がりの廊下が薄明かりに満ちた。


「へぇ。こりゃ、俺らへの気遣いか?」


機能しないヘッドライトをつけたままの社長がへへっと笑った。


「助かりますね。瓦礫やゴミでいっぱいですから、暗いままじゃ危なかった」


言いながら僕は割れたコンクリの小山を跨ぐ。

跨いだ先にもまた別の瓦礫やゴミがあって、気を付けなければ転んでしまう。

空き缶、ペットボトル、崩れた壁にガラス片、そして人の顔__ん?


「って、うわ!!」


僕は降ろしかけた足の先にある、床から生えたような生首に慌てて足を引っ込めた。

片足を上げたまま停止し固まる僕とガッツリ目が合う床の霊は、ニコッと笑いこう言った。


『うらめし……うらめし……くはないんですよねぇ』


まただ!この霊ひとも “うらめしくない” の?

年の頃は40代くらいか、先程の目玉グルングルンの看護師さんよりは若く見える。

とりあえず僕はしゃがみこみ、首のまわりに散乱するゴミと瓦礫を片づけた。


「あの、大丈夫ですか?身体は外に出せませすか?」


すると40代女性の霊は、それには答えず床からズズズと片手を出して指をさし、


『1mくらい先、進行方向左側。床が少し割れてるから気を付けて、』


それだけ言って消えてしまった。

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