第八章 霊媒師弥生-23
「いやぁぁぁぁぁぁ!!って、社長!なにするんですか!!」
「いや、オマエずっと霊ばっか視てるからさ。声掛けるより突っついた方が確実かなって。そんなことより、あのオバチャン。なんかキャラ変わった?恨めしかったんじゃねぇの?いきなりニタァって笑いだしてよ、思いだし笑いか?」
と、一応霊に気を使っているのか、コソコソと小声で耳打ちされた。
「……てか、社長。なんていうか、その、あの笑い方は思い出し笑いとかそんなんじゃないと思いますよ?どっちかっていうと、悪霊として『ここからが本番です』っていう不敵な笑みだと思いますが。というか気になるトコってそこですか?もっとあるでしょ?ほら!良く見て!霊の目!ぐるんぐるん回ってるでしょ?生者の動きじゃないでしょ?あれ視て、怖ッ!とか、気持ち悪ッ!とか、なんかないんですか?」
「あぁ?目ぇ?ん?……あぁ!!」
「遅っ!」
「あはははは!ワリィ、ワリィ、ぜんぜん気が付かなかった!」
そうガハガハと笑う社長はさらに、
「ホラ、あのオバチャン、目ぇ小せぇじゃん?あの極小面積内でなんかしてても誰もわからねぇんじゃねぇの?この中暗いし。つか、エイミーよく気付いたな!」
ああ、ちょっと!社長!
今の発言こそ気を使って小声でしゃべってください。
幽霊とはいえ女性の容姿に対してその言い方は失礼だし、今の時代コンプライアンス的にアウトです。
焦った僕は、チラリと霊を視た。
怖いとか気持ち悪いとか言ってる場合じゃない。
下手したら訴えられる内容だ。
幽霊だから訴えられない?
いやいや、そういう問題じゃないぞ。




