表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霊媒師募集  作者: たまこ
68/1194

第七章 霊媒師と大福ー大福視点ー6

「キミはこの世の猫じゃなかったんだね」


肯定だ。

なのに、ちっとも驚かないのだな。

私は男の手のひらに自分の頭を擦りつけて、自分のものであるというマーキングをした。


「もしかして本当にこの神社の護り神なのかなぁ」


ちがうよ。

そんなわけないだろう?

そんな事より、私、けっこうおまえが好き。

素直にそう思えたとたん、しっぽがブルブルと震えだす。


「や!ウソ!しっぽが震えてる!これって『オマエ大好き!』って意味だよね!嬉しいなぁ、僕を好きになってくれたのか!僕もキミが大好き…………あれ?」


あれ?と首を傾げて、私のしっぽの先を凝視して……なんだかよくわからんが、興奮気味に騒いでいる。

1人で盛り上がってズルイぞ。



「キミはこの神社の神様なの?」


ニャニャニャニャ!

わたしはブンブンと顔を横に振った。

さっきのは冗談じゃなかったのか!

そんな訳ないだろう、私はただの猫だよ。


「じゃあ、ここに住んでるの?」


ニャニャ……?

いや、まだ現世着いたばかりだし。


「じゃあ……キミは誰か家族とか仲間がいて、決まった帰る場所が……あるの?」


ニャァ……

思い出させないでぇ……

お姉ちゃんに忘れられ、可愛がってたネズミっ子もいなくなっちゃったんだから……

私は力なく顔を横に振った。


「そうか!そうなんだ!キミは今フリーで、神様じゃないから神社から出られないって事もないんだね?それなら僕の家に来ない?家にくれば雨の日も風の日も心配しらないし、キミの食べたいものはなんでも用意するし、それに当たり前だけどキミの事一生大事にする!……って、もちろんキミが良ければの話だけど……どうかな?」


ニャニャッ。

え、えぇ?

ま、まぁ、そんなに言うなら行ってあげてもいいけど……本当?本当にいいの?

ああ、喉のゴロゴロが止まらない。


「あ!そうだ!名前!名前はなんていうの?って、そうか、人語を理解できても人語を話す事はできないよね。じゃあ、僕が決めてもいいかな?えっとねぇ、キミは真っ白で雪のようにキレイだから……大福!大福にしよう!僕、大福のアイスが大好きなんだ!白くてひんやりして甘くておいしい!キミにぴったりの良い名前だろう?」


大福ぅ!?

“真っ白で雪のようにキレイだから”

イイ線まできてたのに、そこまできたら普通は”雪”の一文字入れるんじゃない?

なのに大福ぅ?

まったくもって、この男は……ニャハハハハハハハハハハハハ!!

あー、なんか久しぶりに笑った気がする。


ニャニャ!

私はピョンと男の肩に飛び乗った。

猫馬鹿でネーミングセンスはイマイチだけど優しくてあたたかい。

現世に戻って最初に出逢ったのがコヤツであったのも、なにかの縁。

いや、運命だったのかもしれないな。

ふふ、ちと大袈裟かな?


まあ、ともかく若き人の子よ。

これからよろしくニャーッ!!



霊媒師と大福ー大福視点______了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ