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霊媒師募集  作者: たまこ
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第十四章 霊媒師 ジャッキー-90

パソコンの青い光が、ジャッキーさんの放つ緑色の光に呑み込まれた。

部屋全体、まるでライトアップされた森のようで、モノに溢れる乱雑さは生い茂る木々のように視える。


『キレイなのです……』


ムーンラビット氏に手を繋いでもらっている絵里ちゃんが、目をキラキラさせながら呟いた。


『気に入ってもらえたかな? だけどこんなモンじゃないよ? オジサン、お姫様の為に頑張っちゃうからね』


ジャッキーさんの“頑張る宣言”の直後、全長40センチのフィギュア(からだ)がひときわ強く光を放った。

向かい合わせた両手首をくっつけて、花のように広げた手のひらからは、『アイヤーッ!』の気合を入るたびにシャボン玉のようなモノを出現させる。


不思議な光景だった。

ほんの数分で、乱雑な部屋の中が発光の森へと変わり、虹色に揺らめく透明の球体がふわりふわりと宙を漂っているのだ。

その光に照らされた絵里ちゃんと幽霊達の表情は明るい。

まるでみんなで手品でも視ているかのように弾んでいる。


短い滞空時間を終えたシャボン玉は次々と落ちては消えていく。

一つ消え、二つ消え、三つ消え、消えた分だけ光の粒が生まれ浮遊し、それは森の中を優しく飛ぶ蛍さながらだった。


水渦みうずさん、』


ジャッキーさんが目配せをする。

小さく頷いた先輩霊媒師は、閉じたままのカーテンを開け、横開きの窓を全開にした。

冷たい風が部屋の中に流れ込んできた刹那、遠い夜空から金色(こんじき)に光る大きな道が、ゆっくりとこちらに向かって伸びてくるのが視えた。


いよいよだ。

幽霊達みんなは、あの道に乗って黄泉の国に逝く。

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