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霊媒師募集  作者: たまこ
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第十四章 霊媒師 ジャッキー-86

________にぃに、今まで楽しかったのです、


絵里が生きてた頃……公園で、にぃにがくれた小さなお人形、

ずっとずっと宝物だったんだよ、


お母さんに見つかると捨てられちゃうから、

秘密の場所に、大事に大事にかくしていたのです、


フリルがいっぱいついた、お姫様みたいなドレスがすごくカワイくて、

絵里もこんなの着てみたいってずっと憧れていたのです、

新しいお洋服なんて買ってもらったコトがないから、

お母さんにおねだりなんてできないから、

いつか大人になったら着てみたいと思ってたのです、


それなのに絵里、大人になる前に死んじゃって、

もうドレス着れないってあきらめてたのに、

目が覚めたら、絵里、お姫様のドレスを着ていたのです、

お人形と同じピンクのドレス、フリルもレースもみんな一緒なの、


すごくすごくビックリしたのです、

すごくすごく嬉しかったのです、

どうしてドレスを着ているのかわからなかったけど、

にぃにが、あのお人形をくれなかったら、

きっとドレスは着れなかったのです、


嬉しくて、にぃにに見せたくて、

にぃににアリガトって言いたくて、

だから絵里、この家に来たのです、


にぃにに絵里は視えなかったけど、

ディニエルさんに入れば、いっぱいおしゃべりできたから、

すごく楽しかった、

にぃにに抱っこしてもらうと、あったかくて安心したのです、


絵里、にぃにの本当のお嫁さんになりたかったな、

にぃにとお別れするの淋しいな、


でも、絵里には優しい兄さまと姉さまがたくさんいるから、

もう、独りじゃないから、

ダイジョウブなのです、


さいごにディニエルさんじゃなくても、

絵里だってわかっても大好きって言ってくれて、

ホントにホントに、アリガトなのです、

絵里もにぃにが大好き、


にぃに、先に逝くね________


……

…………

………………


「ディニエル……いや、絵里……俺の方こそありがとな。絵里がいなくなるのは淋しいよ、辛いよ。でも……ココにいたら絵里がダメになるんだよな。だから俺、我慢するよ。強くなるよ。いつかまた逢える日まで、俺、頑張るから……絵里……近くにいるのか? みんなも……へへへ……なんだかすごくあったかいや」


幽霊に埋もれた黒十字様の声。

掠れているのは泣いているのだろうか?

深夜の薄暗い部屋の中、それを確かめる術はなかった。

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