表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霊媒師募集  作者: たまこ
375/1194

第十四章 霊媒師 ジャッキー-84

時計の針が12時をこえた深夜。

まだまだ盛り上がっている黒十字様達を横目に、僕と水渦みうずさんはジャッキーさんのアイテムリュックからカップ麺を頂いている。

現場入りしてからお菓子しか食べてないから、おなかペコペコだったのよね。

ジャッキーさん、本当にありがとうございます!



「誰かと一緒に夕飯を食べるのは、姉と住んでいた頃以来です、」


ズルズルとラーメンを啜りながら、そう呟く水渦みうずさん……マジか。

まあ、友達1人もいないって言ってたもんなぁ。

てか、お姉さんと住んでいた頃以来って……それ何年前の話だよ。

僕も一人暮らしだけど、ごはんは毎日大福と一緒だからめちゃくちゃ楽しいし、たまには学生時代の友達と食べたりもする。

なのに水渦みうずさんは、ここ何年もずっと1人で食べてるんだな……淋しくないのだろうか?


「あの、水渦みうずさん。良かったら今度ゴハンを食べに行きませんか? ジャッキーさんも一緒に、ココの現場の打ち上げって事で」


水渦みうずさんの食事がいつも1人ってのも気になるけど、僕の最後のOJTに同行し、助けてくれた2人には改めてお礼を言いたい。

それなら3人で……と切り出してみたのだが、途端、水渦みうずさんの動きがピタっと止まった。

箸に挟まる一口分の麺はそのままに、ぎこちなく顔を上げると、まるで宇宙人でも見たような顔でこう言った。


「ご飯って、私とですか?」


「え? はい、ジャッキーさんと水渦みうずさんと僕のスリーマンセルで、どうかなぁって思ったんですけど、」


「……はぁ、」


あれ……?

なんか反応薄くない……?

ヤバッ……!

迷惑だったかな!?

やっちまった!


「あの、すみません! ジャッキーさんはともかく、僕とゴハンなんてイヤですよね! 忘れてください! ははは、はははは……」


うわー!

空回った!

水渦みうずさん、微妙な顔してるよ!

ココは笑ってうやむやにしようと必死になっていると、


「嫌ではありません、」


「ですよね! なんかすみませ……って、えっ! いいんですか?」


まさかの承諾!(だよね?)


「構いません。今のは打ち上げとやらに誘われた事が無かったものですから、少々驚いただけです」


「……誘われた事、ないんですか? 今まで? 1度も? 忘年会や新年会、歓送迎会とかそういったのもですか?」


「はい、皆無です。私と食事をすると味が不味くなると、昔いた清掃会社で言われました」


「……ヒドイな。それ言った人おかしいですよ。だってこのラーメン、すごく美味しいもの。水渦みうずさんと一緒に食べてるからですよ。1人だったら、きっと美味しさ半減です」


気を遣っているんじゃない。

誰かと一緒なら、ただのカップ麺も本当に美味しくなるのだ。


「ふうん……、」


手にしたカップ麺をジッと見つめ、しばし考え込んでいた水渦みうずさんだったが、「早く食べないと伸びますよ」と声をかけると、無言で麺を啜り始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ