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能力の数は○○の数でした。  作者: つかさん
4/45

004 出発でした。

「ふぅ、今日もキツかったな〜」


 俺はとりあえずいつも通りに仕事をこなした、内容は配管や機器のボルトを外してメンテナンスしてまたボルトで固定する。機器の分解は細かい作業で神経をつかい、配管の固定は力仕事で疲れる。


 しかし、その顔には疲れではなく好奇心が現れていた。


「終った〜、やっとだ」


 そう俺が漏らすのも仕方がないだろう。なにせ2週間ぶりの休みであり、半年ぶりの連休なのだ!まぁ、3連休だけど。


「……お疲れ様でした〜っと……」


 誰も居ない事務所に声をかけながら帰途に着く、もちろんそのまま帰る訳ではない、そう、アリサがいたと言うアストラスに行くのだ、今の時間は18時過ぎ、ホームセンターで有用そうな物を、スーパーで当座の食料や、異世界物の定番、香辛料等を買い込み、大型の登山用品店等で装備を整える。

 今夜はゆっくり自宅で眠り出発は明日の早朝の予定、荷物はすべてアイテムボックスに収納済、休みは可能な限り向こうで過ごすつもりである。

 旅に先立ち仕事の休憩を利用して幾つか能力を創っている、できた能力を幾つか確認しよう。


 まずはコレだな。


\\\\\\\\\\//////////


【空間転移】

目的地、目標物を思い浮かべて発動。

転移先に生存に適した空間が無い場合、直近の空間を検索し転移。

距離に関係なく所要時間は一瞬である。


//////////\\\\\\\\\\


 転移については色々考えた。


 今回は目的地が行った事も見た事もない場所になる訳だから、転移の条件でよくある《行った事の有る場所》とか《知ってる人の居る場所》とか、少し緩めの《景色のイメージ》も地球ならインターネットを使えば十分な情報が得られるが、行き先が異世界では、条件としては足りないのだ。

 それに、転移したら《石の中にいる》って状況は、何があっても避けなければならない。 その辺りを回避するにはどんな条件をイメージすればいいか、なおかつ条件をつけすぎて転移が困難とか面倒になっても困る。

 その結果があの通知だ。《生存に》って条件になったのは創造の時に水の中に転移も嫌だし、毒ガスとか細菌とか終わってしまう状況を回避するのをイメージした結果だ。

 死んでしまう事と転移に失敗する可能性を排除して、ピンポイントでの転移を犠牲にする事となった。 

 そのおかげで無事、ある程度の目標で転移出来そうだ。

なにせ《朝すれ違ったプリ○スの上空》なんて条件で試してもちゃんと発動した。

 真下にあった車は全く知らない駐車場に停まっているし、よくある車種を指定したので迷ったくらいだ。ドライブレコーダーの映像を見たら確かに朝すれ違った車とナンバーが同じだった。


 次にコレ。


\\\\\\\\\\//////////


【地図】

視界に収めた地形を記録する。


//////////\\\\\\\\\\


 何を今更、と思われるかもしれないが、転移で飛んで宙に浮いてるとは言え、ぐるっと見回しても全然知らない景色なのだ、帰りも転移なんだから現在位置とか関係ないのに、ものすごく焦った。

 ここはどこだっ? 帰れるのか? って、一瞬本気で途方に暮れた。 一瞬だぞ?

 その、焦った勢いで「現在位置! 現在位置が知りたい!」と考えた瞬間、発現したのだ。

 その為、地図そのものが能力って訳じゃなくて現在位置把握って能力とマルチウィンドウが連携して出来たメニューが地図だ、その時の通知がこれ。


\\\\\\\\\\//////////


»»発現【現在位置把握】

現在位置を既知の場所との相対距離で把握する。


【現在位置把握】»»連携【マルチウィンドウ】

【地図】メニュー追加

視界に収めた地形を、地図として記録出来るようになりました。

把握した距離、方角を地図上に表示出来るようになりました。

現在位置を含む位置情報を入手した際

 仮情報として記録出来るようになりました。

新しい地形、仮状態の地形を視界に収める事で自動更新出来るようになりました。


//////////\\\\\\\\\\


 まあ、怪我の功名と言うか何というか、これから行く異世界、文字通り右も左も分からない場所な訳だ、地図と現在位置把握はかなりの使用頻度になりそうだな。 なにせ《ここから南に半日歩くと村だ》なんて情報も記録してくれる。

 こんな情報、最近すぐに忘れてしまうからな凄く助かる。


 最後にコレ。


\\\\\\\\\\//////////


【多言語理解】

あらゆる言語を理解出来る。

文字の読み書きも可能。


//////////\\\\\\\\\\


 せっかく到着しても話しが出来なかったり文字が読めなかったりするのは大変困る、前に社員旅行で海外に行った時、英語が少し分かる、と言う上司に張り付いて行動した。

 今回はそんな都合のいい通訳は望めないのでこの能力は必須なのだ。 《異世界言語》でなく《多言語》なのは、まあ、こちらでも使いたいな、と意識して創ったからだ。

 せっかくの能力、異世界専用にする事はないと思う!


 色々考えながら眠ったが実にスッキリした目覚めだ、朝食も済ませたし準備は万端。


 「さあ、そろそろ行こうかな。」


 俺はアリサが言っていた事を思い出しながら、認識阻害を発動、空中散歩を発動し高度を取り、目標を思い浮かべる。


世界の名前は《アストラス》

王国の名前は《ヴァーレン》

街の名前が《リブリッチ》

出現地点は《串焼きの店》


 ここに向かって空間転移、発動!


お読み頂きありがとうございました。

明日も10時に投稿します。


誤字脱字がありましたら是非教えて下さい。




2019.02.06 一部修正しました。


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