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世界は理不尽だけど最高だ  作者: 高旗空
第四章 物語は再び綴られ始める
78/146

即効でフラグ回収された件

ちょっと短めです。

「なあ、イナバ。少し付き合ってくれるか?」


会議?が終わった後、一番に聞いた一声がこれだった。


「え、いや、ほ、本気なの?まさか、エルザが俺の事を……」


「違うわ!そっちの"付き合ってくれ"じゃないわ!話がある方の"付き合ってくれ"だ!この、馬鹿!」


「あっ、はいそうですよね。馬鹿な考えに至ってしまって申し訳ありませんでした」


「ほら、行くぞ」


ここで何の用かとか、何処に行くかとかを聞いたら、ただでさえ今怒らせたのに、火に油が注がれるのは目に見えるので俺は聞かない。

うん。俺、賢い。空気読める子。


―――そんな馬鹿な事を考えながら導かれるままに進んでいくと、いつの間にか広い庭にある噴水がある場所に来ていた。

……にしてもエルザ。領主の家をまるで自分の家のように進んでいったね。何故かとかは聞かないけど。


「で、こんな人気に無い場所に連れてきて何の用?」


「……お前の発案した先程の作戦についてだ」


「何か問題でも?」


「ああ、―――何故あの作戦で直ぐに攻めると言わなかった。お前だったらこの過剰ともいえる戦力で直ぐに攻め滅ぼしに行くだろう」


「いや~、痛いところを突くな。まぁ、理由は無いことは無いけどなぁ……」


正直言って、理由とは呼べないし、俺の一存みたいなものだからなぁ。

まあ、正直に言うけど。


「……だよ」


「ん?声が小さいぞ?何と言った?」


「勘だよ!勘!なんか嫌な予感がするからだよ!よし、これで満足か?」


あー、恥ずかしい。

くそう。絶対あいつ俺の事を今から笑うだろ。だから言いたく………………え?


「あの……エルザさん?なんでそんなに熟考しているんですか?笑わないんですか?」


「いや、今までの経験からその意見が正しい気がしてな」


えぇ、普通そこは馬鹿だとか意味わからんと言って俺の意見を即効で終わらせるか、馬鹿にするかの二択じゃないの!?昔だったら、絶対にそうしてただろ!

あんた誰!?本当にエルザなのか!?


「私は本物だ馬鹿」


あ、どうやら口に出ちゃっていた様だ。

不覚、不覚。


「けどさぁ、自分で言うのもなんだけど、そこまで考える問題なの?」


「ああ、問題だ。お前の勘の精度は正直、気持ち悪い位だからな」


えぇ、そこまで言っちゃうの。

まあ、俺が信頼されているってことでトントンって事で良いや。


「そういえばイナバ、お前にもう一つ聞きたいことが有るんだった」


「教えれる範囲だったら答えてやるよ」


「いいや。教えて貰う。というか言え。どうやってあいつら―――例の組織は魔王を誘導したか(・・・・・)


彼女の目は本気だった。

……これだったら適当に茶化す事も無理だろうな。


「しょうがない。一度しか言わないからよく聞けよ」


「………」


「俺は魔王―――守魔王将達に"とあるもの"を守っている様に見せ掛けるよう(・・・・・・・)にしてもらっていたんだ。―――内通者即ちは異世界の邪神に手を貸す裏切り者を炙り出すためにな」


三百年前の出来事を知っているだろうと付け加えておく。


「まぁ、要するに今回の作戦は実を結び、ようやく尻尾を掴めたわけだ」


「成る程な。どうせ魔王共との関係については話さないと思うからしないが、お前……裏切り者の目星は着いているんじゃないか?」


「ああ、今回の俺が戻ってきてから記憶が戻った時に確信した。裏切り者は―――「パパーーーー!」―――えっ!?」


唐突に割って入ってきた声。

その声が誰かは直ぐに判った。―――しかし俺がその声の主の姿を崇める前に腹部に衝撃が走り、肺から全ての空気が一瞬にして押し出され、空っぽになる感覚が襲ってきた。更にそれに追い討ちをかけるかのように、体からは鳴ってはいけない音が鳴っていく。

俺は最後の気力を振り絞って言葉を紡ぐ。


「かっ…はっ………久し振りだな……乃々…」


「うん!私も会えて嬉しい!」


―――俺は何とかその無邪気な満面の笑みを目にした後、何とか保っていた意識を手放した。



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