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世界は理不尽だけど最高だ  作者: 高旗空
第四章 物語は再び綴られ始める
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魔王が攻めて……来なかった!

あれ?何でだろう?

思ったより平和な気が……

こういう時って盛り上がっている筈なんだけどなぁ(;゜∇゜)

城壁の方にたどり着いた俺達が感じたのは、静寂だった。


「……嵐の前の静けさ、とでも言うべきなのかな」


「そうだな。まあ先程、ここの領主に魔王が来るのを伝えといたからな、暫くしたらここも喧騒に包まれるだろうな」


あ~。やっぱりそうなるのかな。

まあ、"魔王のシステム"を作ったのは私でも有るんだけどね。

けど、やっぱりなんか変な気分だなぁ。


「そういえば、お前はいつ元の姿に戻るんだ?もう、敵は姿を晒しただろう」


「いや、まあ、そうなんだけどね。この姿が今のところ、元の姿よりも強いっていうのもあるけど、ほら、まだ敵の大将首取ってないし」


「お前がその気なら今晩辺りにこの都市を焦土に変えれるだろうが。私に対する嫌みか!」


「いやいやいや!あの時は私が勝ったけど、あんな狭い場所じゃなかったら、エルザが勝ってたでしょ」


「はぁ、お前らしい返答だな。では、どうすれば、前の様に(・・・・)私に余裕で(・・・)勝てるんだ?」


ええ~、そうきたか……実際問題、そうだなぁ。


「まぁ、乃々が加われば勝てるかなぁ」


「例の問題児か?」


「そうそう。ほら、前の試合で私が部分装着で天満の錫杖って出したじゃん。けど、それだけなんだよ」


「それだけとは?」


「んー。口では言いづらいけど、私本来の戦い方って、いろんな魔道具を駆使して臨機応変に対応していく戦い方じゃん。ほら、腰に背負ってた大きな箱から取り出す」


「あぁ。そうだったな。しかしそれが彼女とどう関係………まさか!」


「そ。前に乃々の種族についても言ったでしょ。あの時の箱が乃々って訳。いや~。万華武装ユニークウェポンだけだと、強いんだけど、あの時みたいに幅広く対応できないからね」


「……成る程。まさか面識が有ったとは」


まあ、あの時はお忍び的な感じでも有ったからね。


「エルザ殿!先程の一報の元に馳せ参じました!」


鎧に身を包んだ男が兵を引き連れてこちらに向かってきていた。

あ、彼が例の領主って訳ね。


「おお。クウォーツか。早かったな」


「ええ。魔王が進行してくると聞いて急ぎ兵を整えて来ました。……しかし、私の代になっていつに魔王が進行してくるとは」


へぇ、代々この都市をこの一族は守っていたんだね。

まあ、彼はついているのかついていないのか、どっちだろう?


「まあ、安心しろ。今回はうまくいけば無駄な血が流れなくて済むだろう。それにクレハの娘が既に行ったようだし、こちらには切り札となる馬鹿もいるからな」


馬鹿とは失礼な。まあ、否定出来ないけど。


「おお!かの御方がいるのなら安心ですな。して、こちらの切り札となる馬鹿とは……」


「ほれ。昨日、話しただろう私に余裕で勝った奴だよ」


「いやだなぁ。過大評価だよ。一応ギリギリだったんだからね。あ、領主様こんにちはヤタっていうしがない烏の獣人です」


「私の名はクウォーツ・アルドレット。この都市の領主を勤めている。ヤタ殿。一緒に魔王を退けて見せましょう!」


「嫌ですねぇ。それだったら私が悪者扱いじゃあ、ないですか。これでも私、平和主義なんですよ」


「ああ。済まない………―――っ!?何者だ!貴様!?」


「あ、名前を申していませんでしたね。私の名は暦。魔王をやっている者です」


「「はぁ!?」」


魔王、来ちゃいましたね。

……こんな姿だけど私だと気づいてくれるかなぁ。



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