エルザ
ごめんなさい。少し遅れました。m(__)m
「―――にしても、お前がこの都市に住んでいたとは思わなかったよ……あ、紅茶お代わりよろ」
「まあな。そう言うならお前がここを訪れている事が驚きだわ……自分で勝手に注いどけ」
しょうがないので一人で紅茶を入れた。はあ、他人にやってもらうって事が案外、普段から料理を作っている奴からしたら美味しく感じられる要因の一つなのに………。
「……今、他人にやってもらった方が美味しいのにと、思ったのだろう」
「左様ですね……はぁ」
「……というか、何ですかこの状況」
「おおっ!この菓子も美味しい!」
この混沌としている状況は、俺達が俺の昔の仲間であるエルザと出会ったことから始まる。
手短に言うと、あの後、一頻りエルザから笑われてから、折角だしという事で俺達はエルザの屋敷に招待され、今に至るわけだ。
「てか、何でお前は一目見て、俺だと分かったんだ?なんかの魔法でも使ったの?」
「戯けが。黒色の狐の獣人なんか、お前以外、見たこと無いと言うよりもいないだろう」
「え、俺以外の黒狐族っていないの!?」
「いるか!というか、お前、知らなかったのか!?」
マジっすか。知りませんでした。仮にも獣神の片割れであり、主に獣人族に崇められているのに……。
道理で皆、もの珍しげに俺の事を見るわけだよ。
「まさか気付いていなかったとは……」
はい。すいません。俺は馬鹿です。ただの馬鹿でした。………………ぐすん。
「何故泣く。というか泣くな。はぁ、お前と居ると本当に飽きる事がないな。で、何でお前はこんなところに来たんだ?それにこの女共は誰なんだ」
「ああ。それはな―――」
取り敢えず事情説明……。
「なるほど。相変わらず変なことに首を突っ込んでるな」
それが俺達についての説明を受けたエルザの言葉だった。……相変わらずって。
「まあ、その話しは一端置いといて、今度はこっちの質問なんだが。なんで、この都市に腰を据えているんだ?」
「ああ。それはな。今の職が関わっているんだ」
「え?ここは要塞都市だから、ここの防衛とか?」
「いいや。違うんだな。折角だしなんだと思う?当ててみろ」
「ごめん。物騒な職しか思いつかないんですけど」
「はぁ、お前はいい意味でも悪い意味でも馬鹿正直だな。教師だ教師。お前が昔、話していた学園を創ったんだよ」
「へー。……………………………え!?きょ教師だと、昔は爆発魔とか破壊神とか言われてたエルザが、教師!?エ、エルザどっかで頭でも打ったのか?それとも変な物でも食べたのか?まさか呪いをやられたのか!」
「このバカぁぁぁああああああ!」
「へ!?」
その瞬間、俺は吹き飛ばされていた。
今あったことをありのままに話すとエルザが怒ったと思ったらピカッとなって吹き飛ばされていた。多分、無詠唱で魔法を使ったんだろう。ふと、綺羅と黒姫を見てみると普通に防いでいた。マジ!?防御機能の展開速いな!?
まあ、さっきのは俺が言い過ぎたってのもあるのだろう。……謝るか。
「すんませんでした。俺が言い過ぎました」
「そうか。ならば、私が許す代わりに一つ言うことを聞いて貰おうか」
「……はい」
「……なら、私の所で暫くの間、教師をしろ」
「………は?」




