冒険者ギルドと因縁?との再会
「ん?何だぁ嬢ちゃん?なにぶつぶつ言ってやがる?おい!聞いてんのか!」
「綺羅、やめろ!戦闘形態に移行しなくて良いから!ちょっ、そこのモヒカンは綺羅を煽るな!」
現在冒険者ギルドは何気無く消滅の危機を迎えようとしていた。……いや!何でだよ!冒険者ギルドに情報収集しに来たのに冒険者ギルドが今、モヒカンごと吹っ飛ばされようとしていて俺以外は誰もこの危機に気付いてないって!
……まあ、綺羅を一時的とはいえ、軽く洗脳したのは俺だけどさ、あれだよ。冒険者ギルドって結構まともな組織にした筈なんだ。うん。
それなのにモヒカンが絡んでくるテンプレ……俺、テンプレ嫌いになったわ。今。
現実逃避をして、諦めた表情で俺は綺羅とモヒカンのやり取りを見ていた。……去らば冒険者ギルドオルステイン王国支部。この建物の事は忘れるまで忘れない。
こんな感じに一人でエピローグに入っているたが、この危機は一人の人物の手によって回避された。
「ご主人様。何しているのですかそれに綺羅も……あれ?バゼルさんじゃないですか」
「ち、千草さん!ど、どうもいつもお世話になってます!もしかして彼女は知り合いでしたか?」
「ええ、あ!もしかして綺羅とご主人様を新人と間違えて脅しをしてしまったんですか!」
どうやら千草とこのモヒカンもといバゼルは知り合いだったようだ。このやり取りを見て、綺羅も正気に戻った。……脅し?
「なあ、千草。この人、如何にも世紀末な格好の人と知り合いなのか?」
「ええ、彼はS級冒険者のバゼルさんです。この様な格好ですが、とても優しくて丁寧だと評判ですよ」
嘘だろ、これがSランクって、それに優しくて丁寧なら、その格好やめろよ。子供が見たら泣くぞ。
ついでに言えば、冒険者ギルドでは、ランク制を採用しており、下からF、E:冒険者見習い。D:一人前。C:中堅。B:一流冒険者。A:ベテラン。S:天才。SS:化け物。SSS:超越者。となっており、SSS~Fランクまである。
つまりこのモヒカンは天才って言っても過言ではないくらい強いってこと。……モヒカンの癖に。
「すまんな。ちょっとギルドの方に頼まれて新人の脅しをしててな」
話によると、バゼルさんは、ギルドからもしも若者が入ってきたら脅してギルドに入らせないように頼まれていたらしい。
要するに多くの若者が犠牲にならないようにというギルドの温情だったらしい。
「しかしバゼルさん。ご主人様と綺羅の実力を見抜けないよ様ではまだまだですね」
「ご主人様?まあ、良い。それにしても千草さん。こいつらそこまで強いんですか?」
「ええ、なんといったって私のご主人様と家族ですもの!すいませんがバゼルさんにギルドカードを見せて頂けませんか?」
「まあ、いいけど」「は、はい。良いですよ」
そして俺達はバゼルさんに自分のギルドカードを見せる。
「……………なっ!二人ともSSSランクだと!」
やっぱり驚いた。そりゃそうだろうね。このランク自体はとても珍しいとされている様だしね。
バゼルさんの叫び声に反応した周りの冒険者達もなんだなんだと俺と綺羅のギルドカードを見て驚いていた。
「お、おい!シュンって奴のギルドカード見ろよ!"二つ名"持ってるぞ!」
誰かが興奮ぎみに叫んだ。まあ、無理もない。二つ名とは、その冒険者の活躍によってギルドから進呈される物で、冒険者としての勲章でもあるのだから。……まあ、響きは格好いいけど、無茶苦茶恥ずかしいのが本音だけど。
「なに?"月下無双"……聞いたことないな」
しかしさっきの興奮とは、打って変わって俺の二つ名を見て全員困惑していた。まあ、知らないのも無理はないだろう……………だって三百年前につけられたやつだし。
「ちょっと待たんかぁ!月下無双だとぉ?」
「ギルドマスター!?」
このままやり過ごせるかと思っていたら別の声が聞こえてきた。マジかよ知ってる奴、居たんかい。
そしてそいつは俺のよーく知っている奴だった。
「よぉイナバぁ三百年ぶりかぁ?」
俺の目の前には厳つい爺さんが立っていた。……やっべ、こいつ、このギルドのギルドマスターだったの忘れてた。
「おお。久しぶりだなライノ。元気だったか?」
「残念ながら元気じゃないわい。てめぇがわしにギルドの管理を丸投げしてくれたせいでなぁ!」
そう、この爺さん―――ライノは三百年以上前に俺がギルドの管理を丸投げした人物の一人であった。
……普通に元気じゃん。
世紀末って打ち込んだら聖飢魔IIって出てきた。
なにこれ。




