今の素直な気持ち……逃げたい
やり、きった。……けど、戦闘シーンは、やっぱ、苦、手………パタリ
―――先手は鬼灯からだった。
一瞬で、千草の懐へと、入り込むと連打を浴びせる。
しかし、というか、千草は余裕綽々と全ての攻撃を受け流し、逆に顔めがけて、カウンターを放ち、その場から離脱し、鬼灯は千草を追いかけていった
「……なあ、乃々。これ、どうしよう」
何故だろうか、根本から選択が間違ってた気がする。
「うーん。わからない!」
うん。俺もわからない。……聞いた相手を間違えた。
「"ファイアランス・参式"」
「―――おらぁぁぁぁぁ!」
千草が放つ無数の炎の槍―――普通のファイアランスではここまでの数を一回で出せない―――を鬼灯は膂力だけで産み出した衝撃波で散らしていく。
しかし、凪ぎ払われた後には、千草はおらず、鬼灯の首元目掛けて、鋭い手刀が当たるも、あろうことか、常人だったら、首の骨が粉々になるどころか、余裕で引き千切れるであろう一撃を鬼灯は受け止めて、カウンターを懐に浴びせ、千草を吹っ飛ばしていた。……尚、この間、一秒有るか無いかの攻防です。
「にしても、二人ともまだ、本気じゃないねー」
「……あー。まあ、そうだな。まだ、軽く体を動かしている程度じゃないのか?」
というか、実際、二人ともオリジナルスキルを使ってないし、鬼灯に至っては技すら使っていない。
「そろそろ、本気で行かせてもらいましょうか」
「ああ、そうだな。……けど、お前、さっきの一撃はかなり効いた筈なのになんで、ピンピンしてやがるんだ?」
「さあ?秘密です。態々、敵に情報をペラペラ喋るような者ではないので」
「そうか――――――――……っ!何だ、これ!」
「ん?どうしたんだろー鬼灯?何か動き止まってるよー。んー?何か糸が絡まっているねー」
「お、本当だ。けど、たかが糸程度だったら力ずくでどうにかできるかもしれないけど、上手く全ての関節を拘束しているからこりゃあ、思った通りに動けないどころか、力もいれづらいんだろうね。……それにあれは只の糸じゃない」
「おやおや、流石はご主人様。その通りですよ」
「正確に言うと、その手に持っている"針"によるものだな。もしかして、無銘の小太刀に銘を付けたのか?」
「はい。ご主人様が私達を封印していたあの小太刀。鑑定してみると、"無銘"だったので、中に私の力を注ぐと同時に銘を付けました。銘は"睡蓮"と言います」
成る程。やはり、千草はこれの本当の使い方を理解していたようだな。
そう、前開、王都に着たときに綺羅を封じ込めたら、刀になったように、この小太刀は"無銘"な上に"空っぽ"でもあるのだ。
だからあの時は、小太刀に"綺羅"という銘と中身が入ったことにより、あのような形へと変化したわけだ。なお、刀に変化したのは俺に一番、相性が良い武器が刀であり、仮に千草が封じ込めれば針になっていただろう。……針って武器だったっけ?
で、話は戻るが、先程のカウンターを受けたときに、既に鬼灯の体に糸を通し、更には防御にも使ったことにより威力を分散していたのだろう。
「くっそっ!動けねぇ!」
「そうそう、この糸は私の思い通りに性質を変えるんですよ」
あ、この後、なにをやろうとしたか大体、わかった。
「"ライトニング・弐式"」
「あがががががががががががっ!」
明らかに通常のライトニングでは出ないような威力の電流が糸を流れる。
鬼灯は四肢どころか全ての関節を中心に電流を流されると同時に、関節を焼かれていく。
「……と、これで、終わりましたね。……さて、邪魔者もいなくなったので綺羅の所に行きますか♪」
糸を解除し、千草は背を向ける。
呆気ない幕引きかと思った瞬間、千草は吹き飛ばされていた。
「はぁ………はぁ……………、まだ、終わっていねぇぜ!千草よぉ!」
―――第二ラウンドの始まった。
~実は裏側で~
乃々「ねー、ねー!千草の言うとおりにしたら、何か出来たよー!すごいでしょー!」
瞬「え!うそ!そんなあっさり出来るんだ!てか、行動に移すの早いな!で?どんなのになった?」
乃々「なんかフヨフヨ浮いた平べったい持つところのない剣みたいのが六枚出来たよー!銘って、奴はねー、"六花"にしたの!どーおー?」
瞬「おう!良いと思うよ!(ファン○ルだよなぁ、あれ。まぁ、いっか)」
※その頃、鬼灯は電流を流されていた。




