狂喜のメイド
「駆けろ!駆けるんだ鬼灯!風よりも早く!」
鬼灯の頭の上に乗りながら鬼灯に指示をだす。頭の角が良い具合に引っ掛かるので前のめりになっても倒れる心配が無くてちょっと楽なのは内緒だ。
そして今もなお、時たま、ゆっくりと爆発音が聞こえてくる。……タイムリミットは後、数分って、所が上々だろうか。
「てか、旦那!本当に千草がキレてんのか!?それだったら相当やべぇ筈だぞ!」
「知ってる!てか、出来れば逃げたい!お家に帰りたい!」
「けど、なんか面白そうだから、私は楽しみー!鬼灯ー!もっと、早くー!」
「てめぇらは楽で、良いな!?―――……っ!乃々!?……いつの間に」
「……あ、居たんだ乃々。白姫と黒姫は?どうしたんだ?」
「気絶したら武具形態に戻っちゃってたから、"収納"しておいたよー!」
「お~、そうか、えらいえらい」
前足を使って乃々乃野々頭をポンポンと叩く。
ついでに、今の状態だが、鬼灯が爆走中で頭の上に俺、右肩に乃々という状態だ。
「―――おめぇら!実はそこまで焦ってないんじゃないか!?気楽すぎるだろ!」
「「いや~それほどでも~♪」」
「誉めてねぇよ!乃々は相変わらずだし、お前がキュウビ様の半身だって言うことにも納得だわ!」
「チッチッチッ!鬼灯くん。"半身"ではない!"分霊"と呼びたまえっ!」
「どぉぉぉぉぉぉでも、良いわぁぁぁぁぁ!!!」
「鬼灯怖ーい」
「怖ーい」
「畜生!こいつらどっかに放置してぇ!うぜぇ!」
「「それほどでも~♪」」
「だ か ら !誉めてねぇって、言ってんだろうがぁぁぁぁ!」
いや~これだから脳筋は良い。難しいこととか苦手だからね。作戦とかこいつのような奴を指揮する時とかには厄介すぎるお荷物だけど、こういっ様にた弄るのには最適だ。
……普通だったら無視されて終わりだし。
「!ねぇねぇ、あれって、千草じゃない?」
乃々が指を指した先に、千草は居た。……い、居たんだが―――
「鬼灯!千草に気付かれる前にストップ!そして乃々は俺が良いと言うまで、お口にチャックして!」
今回は何も言わずに鬼灯は止まってくれたし、乃々も大人しく黙ってくれた。
……まあ、それも無理はないだろう。だって、今の千草……。
「……なぁ、鬼灯」
「……何だ」
「……"あれ"をどう思う」
「"あれ"って、あの絶対零度の冷笑を浮かべて、睨んだだけで人を確実に殺せそうな目をしているバーサーカーってところか?」
「……だよね。そう思えるよね」
あかん。これ、無理な奴ですわ関わったらあかん。と言うよりも奴に気づかれたら、ヤバいだけじゃあ済まされないって、脳が警鐘を現在進行形で鳴らし続けている。
「……どうやって、止めようか。もう、真実を言ったところで止められない気がするけどさ」
というか、真実を伝えようと近付いて睨まれた時点で泡を吹いて倒れれる自信が残念ながら有るほどだ。
―――じゃあ、どうする。
綺羅の意識を覚醒させるか?いや!駄目だ!それをしたら綺羅は100%死ぬ!
各なる上は……。
「こうなったら鬼灯。力ずくで千草を止めてくれ。大丈夫だ。後ろの方で俺と乃々が心の中で応援しているから」
「武力行使な上に他人任せかよ!?しかも、心の中で応援するのかよ!?せめて、声に出せ!?」
……フッ、すまんな。怖いから無理。てか、子狐の戦闘力なめんな!戦力外も良いとこなんだぞ !
乃々は怪我してほしくないし。
「あぁっ!もう!行ってやるよ行きゃあ良いんだろ?行きゃあ!畜生がぁぁぁぁ!」
「……おや?鬼灯ですか。久し振りですね。……今は忙しいのですが、攻撃してきたと、言うことは、覚悟の上ですよね?良いでしょう。本気で相手をしましょうか!」
――今、ここで、世紀末な戦いが繰り広げられようとしていた。
鬼灯、がんばれ~。
次回!ガチでバトります!




