紫眼のエルフのモノローグ
『――永遠に』と対になる、彼の言葉。
愛していた。
きっと、世界中の誰よりも。
真っ直ぐで、純粋で、誰よりも誰かのことを心配して。
その優しさは、一体どれだけの人を救ってきた?
その笑顔と、言葉と、澄んだ瞳に、一体どれだけの人が幸福になれたことだろう――。
愛していると気付いたのは、いつ頃だったか。
その声に、笑顔に、振り向かざるを得なくなったのは、いつだったか。
森の色と同化するその深い緑の髪は、同じ色の瞳と共に、いつも俺の中で輝いていた。
陽光を受けて煌くそれらを、実際に目の前で見た時など、後で振り返って後悔するほどに、本来同じ色であるはずの師匠の瞳が曇って見えた。
初めて、一生涯にわたりかねないくらいの秘密が出来た瞬間だった。
なぁ。
お前は、案外気付いてたりしたんだろうな。
俺がお前を気にかけてることくらいは、把握済みだったんだろ?
んでもって、それでも俺と一緒に居てくれたんだから、結果的に幸せな状態に収まったことは、お前自身も望んでたって、そう……思っても良いんだよな?
今一度、俺はお前に誓うよ。
永遠に愛すると言ってくれた、今は亡きお前に届くように――
「俺もお前を永遠に、ずっと愛し続けるよ」
そう、お前と一緒に見上げた空へ。
お前が大好きと言ってくれた、曇りの無いこの笑顔で。
「俺たちの子孫を護っていくよ」
――いつかまた、お前に廻り逢うその時まで。