補助輪つきの魔王、あるいは雪の中の『なぜなら』
AIに習作をブチこんでごった煮にさせた闇鍋
一年の半分は雪が降った。そこでは時計がよく壊れた。
時間の狂いはここを魔の山に変えてしまい、僕はオリハルコンの剣と盾を捨て、雪に囲まれた暗い家に隠れた。
家は呪われていた。中には下劣なごろつきがいた。
「ありがとう、お前のおかげだ」
魔王は言った。彼は死体しか愛せなかった。ずんぐりした類人猿のような容姿に、ピンク色の奇妙な宮廷服をまとっていた。
美は何を愛でるのだろう。補助輪だ。
転輪聖王ならぬ転輪魔王にふさわしい、神聖なる車輪。
僕は鳥になった。ふくろう程度の大きさで、手はなく、羽だけがあった。
鳥になったら虫を食べねばならないのでは、と考えたが、それは嫌だった。
だから僕は考え続けた。この魔界でどう飛び、どう生き延びるか。
そして気づいた。
マキャベリズムで覇道を歩むしかないと。
「しー……」
雪女は艶やかな笑みを浮かべ、僕の口にスライムの核を押し込んだ。
「いいねぇ、鳥さんは。生まれた時から羽がある。飛べない生なんて知らないでしょう?」
琥珀色のタマゴのようなものを胸に抱き、胎児のように宙に浮かびながらそう言った。
内面は他人には分からない。人は孤独だ。
僕はベッドから身体を起こす。重く、頭は回らず、自分が何をしているのかも曖昧だった。
そして眠気に身を委ね、そのまま凍死した。
死んだ後、聖書のラザロのように地中から引きずり出された。
そこには魔物たちがいた。全員、眼鏡をかけていた。
最初に仲良くなった魔物は、ゴールドシップのように顔を斜めにし舌を出した表情で、噛みつく姿勢を取っていた。
「ギャオン!」
狂気じみた顔のまま、怪獣のような声を上げるチワワ。彼は虚無の中に沈んでいた。
「魔物に王道が通じるか」
彼の言葉は正論だった。
優雅な白鳥でさえ水面下で必死に足を動かしているのに、疲れたくない僕が海に出て何をするのか。
だから僕は支配すると言い、魔界を支配した。
私がお墓の中に入ってから六年が経つ。
残っているのは剥き出しの白い骨だけだ。
それでも、湿った土が触れるとひんやりと冷たく感じられる。
地球とは、とても大きく荒涼とした悲しみの墓なのだろう。
「あ、そういうの、いいから」
魔王様は言った。
「なぜなら、なんてものがあるから俺たちは疲れる。『なぜなら』は禁止だ」
禁止されたなぜならに哀悼の意を表して、僕は眠る。
春の匂いがした。
夢を見ていた。
美女が野獣を愛で、野獣は美女に目もくれず、自分の生み出す美だけを愛していた。
僕は無力だった。
ロマンチックではなく、むしろクラシックな重さがあったけれど、僕は雪が好きだった。
空に自由はない。
僕は鳥として堕落せずに生きる。
鳥の堕落とは何か。
木の実の中の虫を「運が良い」と喜んで食べるような、正気を削る邪神のような何かだ。
だから僕はそれを拒絶した。
僕はコントロールを失うつもりはなかった。
決して。




