第0話 〜死亡?そして転生〜
俺は17歳の高校二年生【夢宮 蒼汰】[ゆめみや そうた]成績は普通で運動能力も普通、更には顔も悪くはないけどいいとも言えないよね、って感じだ。一つ言うとしたらThe普通ってことだ。
「よっ、元気!?」
笑顔でこっちに向かってくる、イケメンな彼。俺の親友の【双騎】[そうき]だ。
こいつはイケメンで、成績や運動能力も良い。さらには、性格もいいという4点セットなのだ。正直自分とこいつは釣り合ってないと思っているが、こいつがよく話してくるので一緒に仲良くしてる。
「なんで自分に話しかけてくるんだ?」
自分は本当に普通で取り柄というものがほとんどない、だからこそ親友の双騎が話してくるのがほんとに意味が分からないんだよな...そして双騎はこう言った...
「お前にはなにか隠している力がある気がするからだ!!」
そういえばこいつの唯一の弱点は厨二病なことだった。そんなことを話していると、ずるっ...
「え?」
といったときはもう遅かった。みるみるうちに下へ下へと落ちていき、不思議と浮遊感があった...双騎がなにか叫んでいるようだ。まぁ全く聞こえないが...なんか目の前が暗くなってきた...いつまで落ちるんだ?そう思うようになってきた。そこで俺の意識は途絶えた...
「うーん、ここは...」
真っ暗で何も見えない。ここは死後の世界なのか?もしくは転生とか?こんな暗い中で若干楽しくなってきた頃、段々奥の方に明るいものがあることに気づいた。俺がそこまで走っていくとそこにはかわいらしい天使のような子がいた...
「こんなとこにいてどうしたの?」
と俺が言ったとき...
「近づかないでくれる?」
と言われてしまった。なにかだめなことでもあるのか?てかまずここってどこなんだ?真っ暗で天使しか見えない...どれぐらいこの空間は広がっているんだろうか...とそんなことを考えていると...
「あんたねぇ...なんであんたが来るの?」
と言われてしまった...え?どゆこと?と思ったとき...
「あんたじゃなくてねぇ、あんたの親友を連れてきたかったのよ!!」
その言葉を聞いたとき、俺はよくわからなくなっていた...
え?俺じゃなくて「双騎」が?え?どゆこと?と考えていると...
「もう考えるのは終わった?とりあえず連れてきたからには転生させなきゃいけないんだけど」
その言葉に俺は
「転生できるんですか!?と聞いた。」
能力選べるのかな...だとしたら何にしようかな...時を止める能力?最強になれる能力?と考えていると...
「あんたねぇ...能力あげるなんていってないわよ?」
「もらえないんですか!?」
「あげなきゃいけないんだけど...イライラしてるからこれでいいわよね...」
「え...なにが渡されるんです?」
何かいやな予感がした...こういう時って大体当たるんだよなと思うと...
「悪魔の祝福よ」
「え?」
「すべてにおいてデメリットがある...能力もいろんなものが制限されるものをね...」
「なんでそんなことをするんですか!?」
「イライラしてるからにきまってるでしょ!」
そこまで親友じゃなくて俺が落ちたことにイライラしてるのか...まぁあいつがこうならなかっただけまだましなのかね...しかもあいつは俺が居なくても元気にやっていけるだろうから大丈夫か...と思っていると...
「とりあえず面倒くさいからもういいわよね」
「ぽちっとな」
すると突然目の前に水色のワープホールらしきものができたとおもうと俺はつぶやいた...
「俺への扱いやっぱひどくね?」
そんなことを言っている間にそれに吸い込まれていくのだった...