Red Ties 〜死を繰り返す少女と生を求める少女〜
私はシャルロッテ・フォン・ヴュルテンベルク。とある国のとある貴族の娘として生まれました。地位と財は吐き捨てるほど持ち合わせていた私が血生臭い「先輩」に出会ったのはきっと運命。
運命の日、私は他国の雇われ集団に拉致された日。
たまたま別件で組織の壊滅を命じられていた先輩に出会ったのです。先輩はひん死で動けなくなった時、見知らぬ私に殺すように言いました。拷問が嫌だったのか、死ぬ時くらい美人の手に落ちたかったのか、理由は分かりませんが私は殺しました。確かに殺したんです。頸動脈を切って。
結果から言うと先輩は生きています。不死ではありません。死んでいました。死んだけれど、生き返ったのです。私の腕の中で。血を熱くして。
その瞬間、“生”が生々しいように感じて、先輩のことが急に愛おしく感じました。
それから私は先輩の組織で働かせてもらっています。先輩はどこで覚えたのか分からない人間の真似事をしています。
先輩が仕事をこなす中、私はどこかで期待をするのです。次はいつ生き返ってくれるのかと。
できることなら私の手で止めを刺させてほしい、先輩の生きる瞬間を肌で感じさせてほしい。
雪の中、どんどん熱を失って死に向かう先輩。再び熱を取り戻す先輩。生きることを知らない私がひたすらに生を求めるだけの話。
そして、私が死ぬために先輩を利用する話。
運命の日、私は他国の雇われ集団に拉致された日。
たまたま別件で組織の壊滅を命じられていた先輩に出会ったのです。先輩はひん死で動けなくなった時、見知らぬ私に殺すように言いました。拷問が嫌だったのか、死ぬ時くらい美人の手に落ちたかったのか、理由は分かりませんが私は殺しました。確かに殺したんです。頸動脈を切って。
結果から言うと先輩は生きています。不死ではありません。死んでいました。死んだけれど、生き返ったのです。私の腕の中で。血を熱くして。
その瞬間、“生”が生々しいように感じて、先輩のことが急に愛おしく感じました。
それから私は先輩の組織で働かせてもらっています。先輩はどこで覚えたのか分からない人間の真似事をしています。
先輩が仕事をこなす中、私はどこかで期待をするのです。次はいつ生き返ってくれるのかと。
できることなら私の手で止めを刺させてほしい、先輩の生きる瞬間を肌で感じさせてほしい。
雪の中、どんどん熱を失って死に向かう先輩。再び熱を取り戻す先輩。生きることを知らない私がひたすらに生を求めるだけの話。
そして、私が死ぬために先輩を利用する話。
Ⅰ.人殺しの少女が美少女を拾った
2021/07/02 22:00
(改)
Ⅱ.Ich liebe dich
2021/07/09 21:00
(改)
Ⅲ.神に祈りを
2021/11/10 18:57
Ⅳ.冷たさと温もりの中で
2023/07/17 14:31
(改)