表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バカ!お前ンバカ!まだ早い!  作者: 尾瀬ヶ原薄
1/1

もっと待て

「オロロロロロロロ…」ビチャビチャビチャ

トイレに篭って30分のこの男『ゴンゾー』は探検家である。

「だからまだ早いっつったろ…火が通るまで待てっつーのに…」

ドアの前に立つ彼女は『キッカ』、同じく探検家。

「あんまりにも美味そうだし腹も限界だったもんでよ…すまねオロロロロロロロロロ」

「それで吐いてちゃ世話ないよ!逆効果じゃないのさ…」




12分後


「あ"〜気分悪りぃけどスッキリ……」

「コレに懲りたらもう生焼けトカゲ食うんじゃない!」

「イエッサー…」

目に見えてもう可哀想なぐらいシナシナになったゴンゾーを介抱しつつ怒鳴るキッカ。お察しの通りよくある光景である。

「にしてもアンタ燃費悪いわねぇ、もっとさぁこう落ち着きってもんを…」

「いやぁ昔鳥に食べ物掻っ攫われすぎてちょっと身体がもうね、待てねぇんすわ…」

「ンな野生動物みたいな…」


『分解!』

ゴンゾーの声をきっかけに音もなく崩れ去るトイレ、もちろん土に還る消臭素材である

「はぁーいつ見てもコレ見事なもんだねぇ…せっかちのアンタがこうも使用に耐えるトイレを造形できるたぁね…」

「そりゃ嫌でも上手くなるってもんだろ…」

ゴンゾーの造形魔法は本来丁寧に作るものほどモノの質が良い、だがトイレに関しては使用頻度がズバ抜けている上に必要性が高すぎるため熟練の職人を上回ってしまった。あまり褒められた理由ではない。



「まぁアンタとりあえずこれでも食っときな、アタシはもう普通にゆっくり食事取ったから遠慮せず腹に入れとけよ?」

「恩に着ます…」

キッカが取り出したスティックは穀物類とサプリメントを混合したものであり、カンキツ味は胃腸に良い成分寄りの配合である。価格150ナサ。

「その性格直しゃあもっと飯美味く食えるモンだけどねぇ…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ