人間は自然を壊しているのか
思いついたことを並べていっただけなので、少し読みにくいかもしれません。
現在、世界中に自然保護団体がいてこう言っている。
「人間が自然を壊している」
だが本当に人間だけが自然を壊しているのだろうか。
日本語には特定外来生物という言葉がある。
もともとある生態系のバランスを崩したり農作物に被害を与える、海外から持ち込まれた生物のことだ。
有名なものではヌートリアなど、様々な生物がこの特定外来生物の指定を受けている。
私は、この生物たちも自然を壊しているのでは、と思った。
だが、この生物たちは人間が持ち込んだものだ、という意見がある。
しかし、私はこう言いたい。
人が海外から生物を持ち込むことと、鳥が実を食べて種を遠くまで持っていくことの違いなど無いのではないか、と。
木が鳥に実を食べてもらって遠くまで種を飛ばすのは自然なことで、生態系を崩すことなどないという意見があるだろう。
よく考えて欲しい。この種子を遠くまで飛ばすシステムは何千万年、何億年とかけて自然にできたものであって、何かの意思が働いているわけではない。
このことは人間がある1つの生物を滅ぼしたり、持ってくるだけで生態系が崩れることからわかる。
長い時間をかけないと戻らないのだ。
この長い時間をかけて、というのがポイントだ。
長い時間をかけて『戻った』と言ったがこの『戻った』は『変わった』とも言い換えられる。
というか、生態系が完全に元どおりになることなどない。
変化したらそのままだ。
そしてさっき書いたシステムだって長い時間をかけて生態系を変化させている。
例えばある鳥がお腹にある木の種を抱えて、その木がない場所に行き、その鳥がフンをした。
そしてそのフンの中に入っていた種が環境に適応して成長し、その場所で繁栄して他の元々いた植物を絶滅させた時、人々はそれを自然破壊だと口にするだろうか。
きっと「自然の厳しさ」とか言うんじゃないだろうか。
運んでくる生物が変わっただけだ。
なのに、人が持ってくると人々は口々に自然破壊だと叫ぶ。
違和感はないのだろうか。
きっとその人たちには心の奥底にこういう考えがあるのだと思う。
「人間は特別」という考えが。
何故なら、他の生物と人間を別にして考えているからだ。
そうでないなら、我々人類が牛や豚を殺すことを残酷だという人たちはきっとライオンにも同じことを言うに違いない。
ライオンという動物は実に残酷だ。
何故なら人間とは違って肉しか食べないからね。
彼らは食事をとるために他の動物を殺さなければならない。
なんて残酷なんだろう!
…馬鹿らしくなるのでやめるが、要するにわたしには自然破壊だという人たちは人間だけを例外にしているように見える、という事だ。
勿論さっきのライオンの話のように自然破壊だけにとどまる話ではないが。
私は普段人間の言っている「自然を守ろう」という言葉の前に「人間に都合のいい」が大抵つくと思っている。
さらに言うと、大抵の場合この「人間に都合のいい自然」すら利用され消えていっているのだ。
人間に都合のいい自然は、人間視点で見ると決して悪いものではない。
なにせ人間が存続していくために必要なものだからだ。
多様性はすべての生物が存続するために必要なものだ。
だが、現実ではその都合のいい自然すら人間は消していく。
人間はけっして良い生き物ではない。
だが悪い生き物でもないと思う。
人間の都合によって滅ぶ生物、天敵が滅んで繁栄する生物、繁栄した生物に悩まされる人間。
そこには結果があるだけだ。
人間に都合のいい、又はよくない結果が。