沈む夜
沈む夜
かなしみ
苦しみ
を
重石に
どこまでも
どこまでも
明るさが
泡をたちのぼらせて
笑顔のまま
沈んでいく
ああ、全部
幻だったのか
幻になったのか
いつかの
息づかい
ぬくもり
声、言葉は
さようなら
なんて
芝居じみた言葉なく
消えて
しまった
巻き戻せ
巻き戻れ
と
沈んだ時を
何度手繰ったか
たられば、は
同じ歌を歌い
もしも、は
通れなかった道を
眼前に広げる
心は開いて閉じて
繰り返し
定まらない
勢い沈んでいく
ばかり
朝になれば
忘れてしまう
今を無理やり詰め込んで
しまうから