頑張れ、充君!2
とうとう充が藤堂と・・・!?
な、
俺様教師×面白いこと好きなトラウマ持ち君第9話!!
これが俺がおかしくなり始めた例の日の話だ・・・。
あれ以来、その・・・、あ、あいつのことばっか
考えてて気付いたら授業が終わってたり、
眠れなくて寝不足になったり!!
こんなんだから、多喜が出してるサインに気づけなかったんだ!!
こうやって考えてみると、最近の多喜は様子がおかしかった。
なんか言いたそうに俺のこと見てたり、
憐みのこもった目で俺を見てたり・・・。
きっと今年のコスプレリレーが去年と違うこと
知ってたんだ!!!
なんで、言ってくれないんだよ!!多喜の馬鹿!!!
こんなことになるなら体育祭なんか来なかったのにぃ!!!
だいたい・・・おかしいと思ったんだよ。
俺の前にスタートした奴みんな女装なんだもん・・・。
でもさ、何も知らないから皆の運が悪いだけなのかな?
って思っちゃったんだよ・・・。
こんだけ最初に女物出まくってるなら
もしかしたら、女装はもうないんじゃ!!
なんてお気楽な考えもしてた・・・。
そんな考えがいかに甘い物かすぐに思い知ることに
なったんだけどね・・・。
あの時の俺の焦り具合は半端ないものだったよ。
頭が真っ白になるってああいう状況のことを言うんだね・・・。
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『それではコスプレリレーを開始します。
よーい、スタート!』
「あ、はじまったぁ~。
なんか、注目度高いなぁ・・・。」
さっきまでみんな好き勝手話してたりしたのに
コスプレが始まったとたん皆してこっち見てる。
人の羞恥を笑いものにするなんてひどいもんだぜまったく・・・。
俺が言えたことじゃないけど・・・。
「「「「いやぁぁぁぁぁ」」」」
女子の悲鳴が聞こえたと思ったら、今度は
男共の笑い声が聞こえる。
視線を前に向けるとなんとびっくり、
この学校でもかなりの人気があるサッカー部の
主将こと爽やか君がナース服を着て出てきたところだった。
「うわぉ・・・。可哀そう・・・。」
でもイケメン補正だな。
ナースの服着て出てきても女子たちは喜んでる。
イケメンだから許されるなんてずるい。
イケメンを羨んでいたらトンデモナイ奴が出てきた。
柔道部のドレス姿は見たくなかったな・・・。
失礼だってわかってるけど気持ち悪いものは気持ち悪い・・・。
「同じ女装なのにここまで違うなんてな~・・・。」
それにしてもおかしいな。さっきからみんな女装だ。
運が悪いなぁ皆。
もしかして、去年より女装率が上がってるとか?
それはいやだ!!
皆の運が悪いって信じたい!!
走る順番が回ってきて一番前に立ってたら
多喜が見えた。とりあえず手を振ってみる。
すると何故か多喜が微妙な顔をして俺を見てきた。
・・・なんでだ?
多喜の変な反応が気になるところだけど
もう、体育祭委員の人がスタートの準備をしている。
終わった後に聞けばいいか・・・。
『よーい、スタート!』
やるからには一位を取るためにも、
しっかり走る。
一緒に走る人たちがほとんど文化系なのもあって
出だしは順調!
まぁ、早く着いたからといっていい服が来るとは限らないんだけど・・・。
少し走って運命の分かれ目、お着替えボックスに到着。
ここが俺の運の見せ所だ・・・。
悩むのは時間の無駄だ!!ここは思い切って決めるべし!!
心理学では人はとっさの時にほとんどの人が左を選ぶと聞いたことがある。
なのでここは右に・・・と思わせて、学校側もそういうのを
調べてるかもしれないからあえて左に行くっ!!!
ガチャリ・・・パタン。
「えっと、服は・・・。」
あった~。お着替えボックスの中にポツンとある箱。
お着替えボックスを開けてすぐに衣装が見えないようにという
学校側の親切心らしい・・・。
服を着替える速さも勝負の秘訣だ!急ごう!!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
は・・・はずれたっ!!
女物だこれぇぇぇェェ!!
ど、どうしよう・・・着るしかないよな・・・。
「うわ・・・赤いチャイナ服とか用意した奴誰だよぉ~・・・。」
もう服の選択に変態臭が出てるよ・・・。
これ選ぶような奴は関わりたくないなぁ~。
「えっと・・・着方ってこうでいいのかな?」
とりあえず着てみる・・・けど合ってるのかわからない。
チャイナ服を着て、さらに用意してあった
黒いヒールを履く。
「ちょっ、これで走るの!?無理でしょ!!
なんでヒールまで用意したんだよ!?」
靴ぐらい普通のでいいじゃんか!!!
せめてヒールが無いのにしてくれ!!
服も着たし、ヒールも履いた・・・。
よし、行くか!!
「ん?」
箱の一番下に何かが残ってるのに気づいた。
「なにこれ・・・?」
なんかフサフサしたのがある・・・。
・・・毛?毛が落ちてる!!!!
ど、どうすればいいのこれ?なんか裏にピンがついてる。
は!なんか紙が貼ってある!!
「付け毛の付け方・・・?説明書かよ!!変なとこで
親切心出しやがって!!」
すっげ丁寧に説明書いてある!!
「こう・・・か?これでいいんだよね。
・・・似合わねぇ!なにこれ!?俺気持ち悪い!!」
鏡に映る俺の頭にめでたくお団子が二つ完成した。
てか、これ足見えすぎじゃない?寒いよ・・・。
不思議なくらいサイズピッタリだし。
「あぁもう!!諦めろ俺!!プライドは捨てろ!!
行くぞ・・・、よしっっ!!!!」
バンッッ!!!
しーーーーーーんっ
あぁ、これ笑いすら取れないヤツですか・・・。
俺のなけなしのプライドは捨てても笑いにすらならないってか!?
くっそぉぉぉぉ・・・。
視線が、すごい・・・。
怖い。やばい、体が震えてきた・・・。
どうしよう・・・。
「かわいぃぃぃ!!!」
「やべぇ、あの子誰!!?」
「新庄くーーーん!!こっち向いてぇぇぇ!!」
びくっ!!!!
「あ、あぅ・・・。」
一気に周りがうるさくなったと思ったら歓声が上がった。
声が大きい。校庭中に響き渡る様な音。
体の震えがひどくなってる気がする。
「うっ・・・ぅぅ」
恥ずかしさのせいで顔は赤くなるし、
声が怖くて体が動かないし・・・。
しっかりしろ俺!!がんばれ充!!ここにいても
何も変わらない!!
とりあえずゴール・・・、ゴールを目指そう!!
思い切って羞恥心を投げ飛ばし走り出す。
ゴールまでの距離はそんなに長いわけではない・・・のに!!
ヒールのせいで走りづらくて思うように進めない!!
足がコキッてなる!!
周囲の声は収まるどころか大きくなってるし・・・。
やばい、前がぼやけてきた。泣きそう・・・。
だめ、だめだ泣いたらダメ!!
「ふぅぅっ・・・・!!」
『おっと!!注目のチャイナ娘ちゃんがゴールしましたぁぁ!!』
終わった・・・。色んな意味で・・・。
もうやだっ!!とりあえず室内!室内に行きたい!!!
室内を目指して校舎に全力疾走する。
極度の緊張と猛ダッシュのせいで息切れ動悸が止まらない。
呼吸もさっきからヒューヒューとか細い音を出している。
「はぁ・・・はぁ・・・疲れた・・・。」
力尽きて下駄箱に寄りかかりながら
ズルズルと座り込む。
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と、長くはなりましたがここまでが
回想です・・・。
長かったですね。俺もそう思うよ~。
え?俺?
俺は今現在進行形でひぃひぃ言いながら
座り込んでます。
「はぁっ・・・ふっ、ひくっ・・・。」
まさかここまでコスプレリレーが辛いものだとは思わなかった。
なるべく着たくはないけど、もし女装になっても
みんなに笑われて終わりだと思ってたのに・・・。
二度とやるもんか!!
全部藤堂のせいじゃんかっ!!
「充?」
「ぁ・・・、藤堂。」
「こんなとこにいたのか、おい?どうした?」
「どうしたって・・・、あんたのせいだろぉっ!
ばかぁぁぁぁ!!」
どうしたもこうしたもないだろ!?
藤堂のせいでコスプレ出る羽目になって
こんな恥ずかしい思いしたのに!!
「そんな怒んなよ」
「怒るだろ普通!!」
「悪かったって・・・。」
「バカバカバカバカ!!!!」
「落ち着けって・・・とりあえずこっち来い。」
「う~~立てないっ・・・。」
「・・・。」
疲れたのか足が震えて力が入らない、なんか藤堂の顔見た瞬間
余計に体に力が回らなくなった。
なんでだろ?怒りを通り越して気が抜けたとか?
立ち上がろうとしても足がプルプルして
立てない俺を藤堂が
抱きかかえるようにして歩き出す。
力を抜いてるから重いはずなのに藤堂は何も
感じてないかのようにひょいっと軽く俺のことを持ちあげる。
さっきとは違う恥ずかしさが込み上げてきた・・・。
「うわっ、おろせよぉっっ!!」
「立てねーって言ったのはお前だろうが。」
「ぐぬぬ・・・、どこいくの?」
「ゆっくりできるとこ。」
「答えになってないじゃんか~~~~~っ!!」
「おー、よしよし充君いいこいいこー」
「ばかにすんなぁぁ」
待てよ?この状態で誰かにすれ違ったら・・・。
いやだ!!恥ずかしいぃ!!
せめて顔だけでも見せないように
藤堂の胸に顔を押し付ける。
「いきなりデレるなよ、襲いたくなんだろ?」
「デレてないっ!!!」
嫌がらせのごとく藤堂の服をしわくちゃにしてたら
いつの間にか国語教科準備室に着いてた。
「アンタここ好きだね。」
「だってここ俺の城みたいなもんだぜ。」
「あっそ・・・。」
中に入って藤堂はまっすぐ部屋の真ん中にある
ソファーに向かう。
黒革張りのソファーは藤堂が運んできたものらしい。
そんなことをしていいのか?
「ここ座ってろ、お茶でいいか?」
「・・・うん。」
「了解。」
リレーが始まったのか、外から人の歓声が聞こえる。
窓で遮られていてもここまで響くということは
校庭はもっと凄いんだろうな・・・。
高氏はどうなっただろうか、アンカーだからまだ走ってないかな。
「ほら」
「あ、ありがと・・・。」
「少しは落ち着いたか?」
「ん・・・。」
「しかし・・・
考えが足りなかった、スマン。」
「なにが?」
「コスプレリレーのことだよ。」
まさか・・・藤堂が謝るとは・・・。
天変地異の前触れか?
「別に・・・、本当に嫌なら来なきゃよかっただけで、
それでも来たのは俺の勝手だし・・・。
アンタは悪くないじゃん。」
「ん?あぁー・・・そうな、うん。」
「?」
なんか藤堂の反応がおかしい。
俺、変なこと言ったかな?
「ま、その話はもういい。ところでなんで
お前は泣いたのか聞いていいか?
恥ずかしかったからか?それとも・・・
トラウマか何かか?」
「なっ!?泣いてないよ!!」
「コスプレーリレーの時涙ぐんでたろ?」
「あ・・・あれは」
言っていいものか・・・。
トラウマとはいえ、そんな・・・
周りの視線と静けさ、その後の大声に
びびって涙ぐんでたなんてそっちのほうが恥ずかしいじゃんか・・・。
「・・・。」
「・・・なぁ、俺はまだお前の助けにはならねぇか?」
「え?」
「お前がお姉さんの最後の言葉を大事にしてんのは
俺にだってわかる・・・けどな、お姉さんの言葉を
お前はまるで呪いか何かみたいにしちまってねーか?」
「の・・・呪い?なにそれ!?」
確かに姉は最後に言葉を残してくれたけど
それが呪いってどういう意味だよ・・・?
「お前はさ、笑顔に対しての執着が異様なんだよ。
反対に泣くってことに対しての嫌悪感もな。」
「べつに・・・執着なんてしてない!!
確かに泣き顔は嫌いだけど・・・それはただ
泣いてるより笑顔のほうがみんな嬉しくなるだろ!?」
「誰が?」
「誰がって・・・、と、友達とか・・・。」
あれ?そういえば誰が嬉しいんだっけ?
皆が喜ぶから、泣き顔より笑顔のほうが幸せになるって
言うから。
「友達ね・・・、茶新がそう言ったのか?」
「多喜は言ってない・・・。」
「じゃあ、他の友達?」
「ほかの・・・。」
ここでいうのもなんだが、残念なことに
俺にはそんなに友達がいない。
多喜ほど仲良くなった奴は一人もいない。
いつも俺が一歩引いちゃってちゃんとした友達には
ならなかったから。
話しかけられたら話す。必要性があったら話す。
独りにならないように話す。
そんな感じ・・・。
つまり、そんな関係だけのやつに笑顔のほうがいい
って言われてここまで俺が実行するなんてありえない。
でも多喜に笑顔のほうがいいなんて言われたことはない。
「言われてない・・・。」
「ならやっぱりお前はお姉さんの言葉に縛られてんだよ。
酷い言い方かもしんねーけど、お姉さんの言葉が
お前にとって呪いになってるんじゃないのか?」
嘘だろ?だって俺はずっと父さんのほうが俺にとっては
トラウマで恐怖で呪いみたいなものだって思ってたのに・・・。
父さんじゃなくて・・・、姉が俺にとってのトラウマだっていうのか?
「俺はただ、お姉ちゃんが『笑って』って言ってたから・・・。
お姉ちゃんが喜ぶからっ。」
あれ?おかしいな・・・、あの日お姉ちゃんは『笑って』
しか言ってない・・・。じゃあ、どうして
笑顔でいればお姉ちゃんは喜ぶ。なんて言葉が
浮かんだの?
そうだ・・・違う。あの日じゃない、もっと前に
言われた。泣いてる俺に言ったのは・・・お姉ちゃん?
『充、泣いてばかりじゃ駄目よ!泣いてたら
周りのもの全部が暗く見えちゃう。』
『充が笑っていれば周りのみんなも笑顔になるの!!』
『だから、笑って充。父さんと母さんも
充の笑顔を見たらきっと笑顔になるわ!!』
『私も笑顔の充が大好きよ!充が笑顔でいると
私も嬉しくて幸せな気持ちになるの・・・、
だから充、泣いちゃダメよ。強くなって充、約束ね。』
約束。そう、約束したんだ。
泣いたらみんな悲しいって、笑顔は周りを幸せにするって、
笑顔でいれば父さんも母さんも笑顔になる。
お姉ちゃんも幸せになれる。
だから俺は笑っていなきゃいけないんだ・・・。
「お姉ちゃん・・・。お姉ちゃんが・・・
言ってたんだ。笑顔は嬉しくなるって。
父さんも母さんも笑顔になってくれるって・・・
だ、から、おれっ、泣いちゃダメなんだ・・・。」
「充、それは違う。泣いちゃいけないことなんてないんだ。
お姉さんは確かにお前に笑っていろって言ったかもしれないがな、
お前のお姉さんは、お前に全ての感情を押さえつけてまで
笑えって言う人だったのか?」
そんなわけない、姉はそんなこと言わない。
本当はわかってたんだ・・・、姉はただ
昔は泣いてばかりだった俺に笑ってもらうために
そんなことを言ったんだって・・・。
それなのに俺は勝手に違う捉え方をした。
あの事故の日から、姉が死んでしまった日から、
いつか姉を忘れてしまうのが怖くて、
姉の言った言葉を忘れないように、
戒めのように姉の言葉を捉えた。
俺は、父さんの影に怯える以前に、
姉を忘れてしまう自分に怯えていたんだ。
俺は、父さんよりも、姉の言葉よりも、
なにより・・・、姉の言葉を裏切ってしまうかもしれない
自分が一番怖かったんだ。
「お姉ちゃんは、そ、そんなこと・・・ひっく、
言わなぃっ・・・。俺がっ・・・かってに、
ないたらダメって決めつけたんだっ・・・。
お姉ちゃんを忘れるのが、ひぅっうぅ・・・
何よりも怖いくせに、俺の、勝手な考え方で・・・、
お姉ちゃんの言葉を変えちゃったんだっ・・・。」
俺を縛っていたのは他の誰でもない、
姉の言葉を勝手に変えた自分自身。
「みつる・・・。」
「ふぇ、うえぇぇぇぇぇぇぇぇ、、おねーちゃんっ
ひくっごめ、ごめんなさいっ」
「お前は・・・、お姉さんを忘れてしまうのが怖いって
いうけどなそんなことはないんだよ。」
「ど、どぉしてっ?」
「毎日を過ごしてく中でいろんな情報が次々と増える頭には、
確かに亡くなった人のすべてを覚えていることなんて不可能かもしれない。
でも、それを怖がる必要はないだ。お姉さんの仕草や声は
少しづつ薄れていくかもしれないけどな、お姉さんが生きていたこと、
自分のそばにいてくれたこと、大好きだったことまで忘れるなんて
絶対にない。ましてや、充、お前みたいに『忘れたくない』って
思ってる奴が、そう簡単に忘れるわけないだろ?だから安心しろよ。」
「わすれ・・・ないっ?ぜったいに・・・?」
「お前は、お姉さんが生きていたこと忘れちゃうと思うのか?」
「おっ!!おもわ、ないぃっ!!」
「だろ?だったら大丈夫だ。いつもは忘れてしまってる
お姉さんの些細な仕草であれ、声であれ、何かをきっかけに
ふと思い出して懐かしく感じる時が来る。
それが人間の記憶、思い出ってもんなんだよ。」
「懐かしく・・・。」
そんな時が来るんだろうか。
姉が亡くなったことを乗り越えて、いつか、
穏やかな気持ちで姉との思い出を思い出せる日が
こんな俺にも来るんだろうか・・・。
「お、おれ・・・バカでっょ、よわむしだから・・・
おねえちゃんのこと、なつかしぃっておもえるようになるま、で、
きっと、すごくすごくじかんかかるんだろうな・・・。」
それでも、待っていたい。
姉と過ごした日々に目を背けずに
思い出せる日を。
「そんな馬鹿で弱虫な充に一つ提案だ。」
「な、なぁに?」
「お前が強くなるまで一人でいるのは寂しいだろ。
だから誰かと一緒に乗り越えることをオススメする。」
「誰かと、って・・・だれ?」
「お前は本っっ当にニブチンだな。
普通に考えて俺しかいないだろ?」
「へ?」
な、なに言ってんのこの人・・・?
「俺はさ、お姉さんのことを忘れたくないがあまり、
お姉さんの言葉を鎖みたいにしちゃうような
バカなお前が好きだし、お姉さんの言葉を
裏切っちゃうんじゃないかって怯える弱虫なお前も好きだし、
笑ってるお前も、泣いてるお前も好きなわけ。」
「ふぇ・・・はぁ!?な、な////」
「お姉さんの『笑って』って願いを叶えたいってのは
いいことだと思うぞ?でもお前だってただの人間なんだ、
ずっと笑っているなんて不可能。ただし!
俺の前でだけ泣きべそかいて皆の前ではお姉さんの願い通り
笑顔の充でいるっていう方法が俺は一番いいと思うんだが・・・
お前はどう思う?」
「ど、どう思うって言われても・・・。」
そ、そんなこといきなり言われたって・・・
わかんないよ!!
「言っとくがいきなりなんかじゃねーからな?」
「ふぇっ!?」
「この前言っただろ?俺の告白真剣に
考えといてくれって・・・。」
「あぅぅぅぅ・・・。」
いってた・・・。確かに言ってたよ。
そのせいで俺は寝不足になってたんだから・・・!!
「簡単に言っちゃえば、お姉さんの代わりに
俺がお前の心のよりどころになれねーか?
って聞いてんだけど・・・。」
「お姉ちゃんの代わりって・・・、
あ、アンタはそれでいいのかよ。」
つ、付き合うことになったとしても・・・、
誰かの代わりって・・・なんか、嫌じゃねーのかな?
「まぁ、そこんとこはいつか、俺じゃなきゃいやだ!!
ってお前に言わせるからいいさ。」
「い!?そ、そんなこと言わないもん!!!」
「言わせる」
「言わない!!」
「言わせる」
「絶対、言わない!!!」
「本当に?」
「うん!」
「本当の本当にか?」
「うん!!」
「じゃあ俺と付き合ってくれ。」
「うん!!!・・・ん?」
・・・あれ?
なんか今とんでもないことに返事をしたような・・・。
「んじゃあ、晴れて恋人同士ということで。」
「ひぇぇぇぇぇ!!!まって!今のナシ!!」
「取り消しはできない決まりです。」
「どういうことだよ!?」
「付き合った記念ということで、俺のこと
名前で呼べ。ほら言ってみろ、克明って・・・。」
「かっ!?!?言うかバカ!!!」
なんで名前で呼ばなきゃいけないんだよ!?
調子乗りやがって!!
「呼んでくれないのか?」
「当り前だろ!!」
「そうか・・・仕方ない。
この手だけは最後まで使わないつもりだったんだけどな。
お前がそこまで言うなら仕方ない・・・。」
そう言いながら藤堂が俺にグイッと近づいてきた。
か、顔が近い!!
「な、なに・・・?」
「・・・体の方から惚れさせる。」
「はぁっ/////!?!?」
「丁度いいことに、お前は快感に弱いからな・・・。
ま、体から始まる恋ってのもありだろ?」
「あ、あ・・・ありなわけあるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
せっかく・・・藤堂のこと見直してたのに!!
全部台無しじゃんかよぉぉぉぉ!!!
「せっかく可愛い格好してるわけだし・・・
さっそくイタダキマス。」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
こうして俺はいろいろなものを失ったのだった・・・。
やっぱり、大人は信じない!!!
大人の馬鹿野郎っっ!!!
な・・・長かったです!!
なんか色々と回収ができてなくて
完璧な出来ではありませんが・・・
とりあえずは充君は一段落です(汗)
この後充君が何されたかは
今後、番外編で書こうかなと思ってます。
年齢制限が危うくなりそうだったんでww
次回はまたメインのお二人です!!




