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縁などいらん、今すぐ断ち切れ  作者: 浅葱雪兎
37/42

戦略?嘘ですスイマセン

本命のリレーがとうとう開始!!

高氏のかっこいい姿に多喜は!?


イケメン後輩×ツンツン先輩第29話

充のコスプレリレーも無事(?)に終了し、

残るメインはリレーだけとなった。


今、俺の目の前はリレーの準備のために体育祭委員が

走り回ってる。

リレー用の線を描くのに一苦労してる感じだ。


今回高氏は一位を取って、俺と付き合うのが目的とは

言ってるものの高氏が一位をとれる保証は無い。


色んな部活を手伝いに行ってるところを見ると、

運動神経は良さそうだが、リレーといえば大トリも大トリ。

どのクラスもクラス内で一番足が速い奴や、運動神経が

いい奴を出してくる。


そうなると少し足が速い程度では一位は無理だろう。


ピコンッ


「・・・あ?」


軽快な音を立てて携帯が鳴った。

まるで、俺がリレーのことを考えていたのを

見計らっていたかのように高氏からメールが来た。


『さーら先輩!!俺のやる気アップのために

ゴール前にいてもらっていいですか!?

ぜひ、お願いします!!』


やる気アップって・・・、アホかアイツは・・・。

行く気失せるな・・・。


『それではリレーを開始します。

よーい、スタート!!』


やばい、もう始まった。


「どうするか・・・。」


高氏はアンカーといっていたので出番は当分先。

まぁ、それまでに行くか行かないか決めればいいか・・・。


そういえばあれから充が戻ってこない・・・。

藤堂先生が慰めてるか?いや、藤堂先生が行ったことにより、

慰めるどころではなくとどめを刺されて意気消沈してんのか?


藤堂先生の姿も見えないことからすると二人は

まだ一緒にいる可能性が高い。


教師だから学校で手を出すことはないと思いたいが、

あの変態はそんなこと期待できない・・・、

というより、既に前回手を出していたしな。


____________________________

_______________________



ふとリレーを見るとあと少しで高氏が走る番になっていた。

・・・しょうがない・・・、行ってやるか。

これで行かなかった時のことを考えるとそれはそれで

ウザそうだし・・・。


「えーっと・・・、ゴールはあっちか。」


ということは、左回りに行ったほうがゴールには近いのか?

この人だかりをかき分けていくのを考えると

げんなりするが、仕方ない。


「うー・・・、よしっ、気合い入れていくか・・・。」


意味もなく自分に喝を入れ人混みに突っ込んでいく。

さすが全校生徒が集まるとなかなかの密集度だ・・・。

もう気持ち悪くなってきた・・。


『さぁ!今いよいよアンカーが走り出しました!!

勝敗はどうなるのでしょうか!?

おっと!赤組優勢です!速い速いぞ!!』


放送が聞こえて思わずリレーの方に目を向けると

高氏が真ん中のレーンを走っているのが見えた。


放送の人が言っている通り、高氏は凄く速かった。

周りのやつらをグングン追い抜いているのが見える。


少し・・・、本当に少しだけどカッコいいとか

思ってしまった・・・。

しっかりしろ俺!あれは、高氏だぞ!?


「てか、え!?もうアンカー?早くね!?」


待ってくれ、まだ半分しか進めてないぞ!?

間に合うか?

しょうがない急ぐか・・・、


「危ないっっ!!!」

「え?」


誰かの叫び声が聞こえたと思ったら

自分に影が差してることに気づいた。


目に入ったのは大きい板。

自分より大きい板が数枚、自分の方に倒れて

きているのがわかった。


(これ、当たったら痛そうだな・・・。)


頭にぼんやりと浮かんだのはそれだけ。

残念ながら運動音痴な俺にはサッとよけるなんて

高等な技はできない。


体育祭もそろそろ終わりだし、

少しくらいケガしても大丈夫か・・・?


怪我だけで済むかはわからないけど・・・。


痛みに対しての覚悟を決めてギュっと目をつぶった。

ガシャンッッという想像よりも大きな音、

近くにいた人たちの焦る声と、

誰かが慌てて走り寄ってくる音。


・・・・?

おかしい、ちょっとした衝撃はあったけど

全然痛くない・・・。

それに、なんか体が熱い気がする。


「さーら先輩!!大丈夫ですかっっ!!??」

「へ?」

「怪我は!?どこかうったりしてませんか!?

骨折とかは!!??」

「な、無いけど・・・。」

「本当ですか!?ハァァ~・・・よかったぁ。」


どういう状況だこれ?

俺の前に板が何枚も倒れてて、

高氏が俺のそばにいて・・・ってか、

俺のこと、だ、抱きしめてる・・・!?


「た、たか、高氏お前なんで・・・、

リレーは!?終わったのか?」

「あ・・・、あぁぁぁぁぁ!!!」

「なんだよ!?」

「・・・はは、途中で抜けてきちゃいました・・・。」

「はぁ!?なんでだよ!?」

「なんでって・・・、さーら先輩が危なかったからっす!!」


お、俺?

何コイツ、俺が怪我しそうなのが見えたから、

リレー抜けて俺のとこまで走ってきたのか・・・?

どんだけ動体視力いいんだよ!?


「お前ら大丈夫か!?」

「あ、はい大丈夫です・・・。」

「そうか、よかった。おいお前ら!備品は人が少ないほうから

運べって言っただろ!!」

「「す、すいません」」


どうやら俺の方に倒れてきたのは

体育祭委員が運んでた備品だったらしい・・・。

今見ると板といってもかなりの厚さがある。


直撃したらやばかったかも・・・。


「てか、高氏は?平気なのか?」

「はい!大丈夫です!!」

「そうか・・・、ならいいんだけ、ど・・・?」

「どうしたんですかさーら先輩?」


おかしいな・・・、俺の目には高氏の足から

血が出てるように見えるんだが。

大丈夫って言ったよなコイツ。


「さーら先輩?はっ!まさか、どっか痛いところでも

あるんですかっ!?ほ、保健室に行かなきゃ!!

さーら先輩すぐ行きましょう!!!!」

「保健室に行くのはテメーだ高氏っっ!!!」

「え!?」

「足からダラダラ血ぃ出してんじゃねーか!!」

「え?え?あ、本当だ・・・。」

「おら、行くぞ!!」

「うぇ!さーら先輩!!俺、重いっすよ!?」

「うるせー黙ってろ!!」


残念ながらこのバカでかい高氏を抱えることはできないから

せめて少しでもと思い、高氏の腕を俺の肩に乗せて

軽く支える。


「おっ・・・お、もいっ。」

「だから言ったじゃないですか!俺自分で歩けますよ?」

「いいから静かにしてろ!」

「は、はい。」

「すいません先生、こいつ連れて保健室行ってきます。」

「あ、あぁ二人だけで大丈夫か?」

「平気です。あ、でも一応後で柚木崎先生を呼んでもらっていいですか?」

「わかった、柚木崎先生を呼んでくるから先に

保健室行っててくれ。」

「わかりました。ほら行くぞ高氏。」

「は~い///」


なんでニヤけてんだこいつ?

キモイな・・・。


「ニヤニヤすんな、気持ち悪ぃ。」

「だってさーら先輩近くてつい・・・。」

「・・・。投げ捨てるぞ。」

「すいませんっ!!」

「まったく・・・。」


高氏をズルズルと引きずりながら(別にわざと引きずってるわけではない、

悲しきかな身長が足りないのだ・・・。)保健室に向かう。


________________________________________________

__________________________________


ガラッ


保健室のドアを開けて入る。


「そこ、座ってろ。」

「はい!」


とりあえず目の前にあった椅子に高氏を座らせる。

ほとんどの人が校庭にいるからか、校内はシンと静まり返ってる。


柚木崎さんが来るまで、できることはしておこうと

思い、消毒液や絆創膏を探す。


「まずは傷口洗ってからだな。

そこの水道で洗って来い。」

「わかりました!!」


高氏が傷口を洗ってるのを確認した後、

道具の準備をする。


「洗い終わったならこっち来い。」

「え、さーら先輩が手当てしてくれるんですか!?」

「何か不満か?」

「いいえ!嬉しいです!!!」

「ただの手当てだろ・・・・。」

「ただの手当てと、さーら先輩にやってもらう手当ては

全然違いますよっっ!!」

「あっそ・・・。」


どこがどう違うのかは俺にとって不明だが、

まぁ、いいといしよう・・・。


「血がいっぱい出てたけど、かすり傷ぐらいか?」

「そうみたいっすね。」

「よかった・・・。」

「え?」

「は?・・・だっ!違う!!別にお前の怪我が

軽くてよかったとかそういうんじゃねーから!!

俺のことかばってお前が大怪我したなんて、

なんか嫌だからだっ!!」

「さーら先輩っ・・・////さーら先輩に

手当てされて、さらに心配してもらえるなんて・・・

俺、感激ですっ////」

「心配なんて一言も言ってねーだろ!!!」


くそっ!何が、「よかった」だよ!!

しっかりしろ俺の口!!変なことを漏らすんじゃない!!


「いだだだだ!!さーら先輩、消毒液かけすぎじゃないですか!?」

「うるせー!!お前の傷口に菌が入って

これ以上馬鹿にならないようにしてんだよ!!!」

「えぇぇぇ!?さーら先輩ひどい・・・。」

「手当てしてもらうだけで感激なんだろ?

感謝しろっっ!!」

「うぅ・・・、鬼畜さーら先輩が降臨した・・・。」


とんでもなく変な名前を付けられているが

気にしない。そんなことより

傷の手当て優先だ。


「・・・ところでお前、リレー・・・抜けてきて

よかったのか?」

「あぁ・・・、まぁ一位とれなかったのは残念ですけど、

さーら先輩が無事なんでそれで充分です!!」

「・・・。俺を助けて自分が怪我してちゃ意味ねぇだろ。」

「大アリですよ!俺からしたら、俺が怪我するより

さーら先輩が怪我するほうが何倍も辛いですから!!」

「アホか。・・・お、俺と付き合いたいんじゃなかったのかよ。」

「付き合いたいですよっっ!!!」

「!!」

「ものすごーーーーーーーくっ!付き合いたいっすけど!!

・・・でも、付き合いたいからって、好きな人が怪我しそうに

なってるの見て助けないなんて男じゃありません!!

付き合うのは・・・、俺のいいところもっと見てもらって

さーら先輩に好きになってもらうからいいんです!!

付き合うってのも俺の夢ですけど、何より、

さーら先輩には俺の傍でずっと笑っていてほしいんです!!」

「・・・。」


そういって笑った高氏は、すごく綺麗だった。

薄暗い保健室の中に日差しが入り込んでそれが

ガラスに反射してキラキラしてて・・・、

まるで神聖的なものを見てるようなそんな気がした。


!!!?!?!?!?!


まてまてまて!!

お、落ち着け・・・落ち着け俺っ!!

しん、深呼吸だ!深呼吸をしよう!!

べべべべべべ別に、カッコいいとか思ってねぇし!!

ちょっとだけ、ドキッとしたとかありえないから!!!

ないないない、ありえない!!!


「さーら先輩?どうかしましたか?」

「ひっ!!!」

「ひ?」


ち、近い顔が近い!!

覗き込むなアホ!!!

顔が熱い・・・・!!

これは、これは指輪事件の時と同じだ!!


「さーら先輩?」

「かっ・・・・」

「え?」

「勝手なこと言ってんじゃねぇ!!!!」

「うぇ!?」


そうだ・・・!!そうだよ、勝手なことばっか言いやがって!!

何が傍で笑っててほしいだ!!俺が高氏と一緒にいて笑ってたことなんかない!!


「ずっと笑っててほしいって言うんなら、怪我なんかしてんじゃねーよ!!」

「・・・。」


あれ?まて、言おうと思ってたことと違う言葉が出たぞ!?


「お前は俺が怪我するより自分がって思ってるんだろうけどな!

そんなの俺だって思ってんだよ!!ましてや、俺のせいで

お前が怪我なんてしたら、笑っていられるわけねーだろ!!?」

「さ、さーら先輩?」

「だいたいお前は考え無しすぎるんだよっ!!

自己満足で勝手に行動して!俺だって・・・、

俺だってお前になんかあったら心配くらいするんだよ!!

覚えとけこの大馬鹿野郎!!!!!!!」




「あ・・・////」

「さ、-ら先輩・・・今の・・・////」

「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


な、なに言ってんの俺ぇぇぇぇ!!


「ち!違う今のは!!無し!なしなしなし!!」

「さーら先輩!!!愛してますぅぅぅ!!」

「人の話を聞けってぇぇぇぇ!!」

「さーら先輩、俺!!嬉しすぎて我慢できません!!」

「は?なに!?」

「ちゅっ!」

「んん!?」


こ、これは・・・まさか

キキキキキキキキキキキキキキキキキキキ、キス!?!?!?


「う!!んんっ・・・!!」

「はぁ・・・、さーら先輩可愛い・・・。」

「んんん~~~、ちょ、まっ~~!?」


あ、ダメだコレ死ぬ・・・・。


数秒か・・・、数分か・・・、定かではないが

俺にとっては強烈に長い時間・・・。

息が止まる・・・。

死因が男とのキスで窒息死とか嫌だ・・・。


「ぷはっ!!げほっ・・・」

「ふふふ、さーら先輩、顔真っ赤・・・。」

「・・・ぉ、、、っ」

「さーら先輩?どうしました?」


どうしたか・・・だって?


「どうもこうも・・・、ぉんまえのせいだろうがぁぁぁぁぁぁ!!!」

「えぇぇ!?」

「貴様よくもやってくれたな!?殺す!!二回コロス!!!」

「二回はさすがにひどくないですか!?」

「うるせーーーー!!」


だぁぁぁぁぁ!!もうだめだ!何もかもが嫌だ!!

なんなの!?なんであんなこと言っちゃったの俺!?


「さ、さーら先輩さっきのマジに受け取っていいんですよね!?」

「なにが!?」

「俺のことが心配って・・・。」

「ぬわぁぁぁぁ!!言ってない!俺はそんなこと言ってない!!」

「言いましたよ!俺しっかり記憶しました!!」

「消せ!今すぐその記憶を消せ!!」

「嫌です。」


こいつ!普段は、はいはい言うこと聞くくせに!!

こういうときに限って、嫌だと!?


「さーら先輩!あれってつまり、さーら先輩も

俺のこと好きって事でいいんですか!?」

「はぁぁ!?」

「だって!さーら先輩今、俺が怪我なんてしたら

心配で死んじゃいそうだって!!」

「おぉぉぉぉい!!何勝手に人のセリフ増やしてんだよ!?

死んじゃうなんて誰も言ってねぇし!!」

「似たようなもんじゃないですか!?」

「全っ然違うし!!」

「えぇぇぇぇ!!そうですかぁ・・・?」


まったく違うだろ!?違う・・・よな?

あぁもう!頭がグラグラしてきた!!


「手当てはもう終了っ!!ただのかすり傷なんだから

後は自分でなんとかしろっ!!」

「そ、そんなぁ~~!」

「甘えた声出すんじゃねぇ!!!!

じゃあなっっ!!」


このまま高氏といたらまた変なこと言っちまいそうだ・・・。

ここは撤退するとしよう!

別に逃げてるわけじゃないからな!!

戦略的撤退だ!!


ガラッ!!


「おや。」

「っ!?!?」

「あ、透流とおるさん!」

「すいません、邪魔するつもりはなかったんですが・・・。」


保健室を出ようとドアを勢いよく開けると

そこには柚木崎ゆきざきさんがいた。


おぉ・・・、これは・・・。

死んだな。俺の人生はここで死んだ。

もう、生きていけない・・・。

母さん、先に人生を終える俺を許してくれ・・・。


「いや、でもいいですね・・・。

2人が青春してるようで何よりです。」

「はい!青春しまくってます!!

聞いてました!?透流さん!!さっきさーら先輩が

俺のこと・・・好きって言ってくれたんです////」

「言ってねーーだろっ!!!!!」

「えぇ、言ってませんでしたね。」

「はぁ!!」

「どうしました?」


いま・・・柚木崎さんは何て言った?

言ってませんでした?・・・てことはつまり、

柚木崎さんは結構前からドアの前にいたということか・・・?


「・・・柚木崎さん、いつからそこにいましたか?」

「・・・りく君が、茶新さあら君にされる手当ては

最高だ。みたいなことを言ってるあたりからですね・・・。」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「あ!さーら先輩どこに行くんですか!?」

「高氏の馬鹿野郎ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」


俺は逃げた・・・。いたたまれなさと、情けなさと

さらに、羞恥心に耐えきれず逃げた・・・。

戦略的とか言ってすいませんでした!!

わかってるよ!こんなのただの現実逃避だよ!!

でも仕方ないだろ!?

俺は平凡な一般人なんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!


明日、どんな顔をして会えばいいのか

また悩むことになるとは、今はまったく思ってない俺だった・・・。

進みましたぁぁぁ!多喜と高氏進みましたね!

でも、ここまできてようやくキスか・・・。

純情ですね。

多喜の心臓は今、メトロノーム並みに

ブンブン揺れ動いてますねww


次回は・・・まだ考えてません!

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