体育祭前日、キモイアイツ
体育祭前日!
爆睡してる充をよそに本人が知らない
ところで事態は悪化していた!!
どうなる体育祭!
イケメン後輩×ツンツン先輩第26話
藤堂先生と充のカミングアウトから次の日。
「それじゃぁ、明日のこと伝えるぞー。」
かったるそうに明日の体育祭の伝達事項を話してる
藤堂先生と俺の隣で爆睡してる充。
今は授業もすべて終わった放課後。
朝から充はいつも通りな感じでニヤニヤしてたし、
藤堂先生も普段通りかったるそうにしつつ
大人のフェロモン?オーラを出して女子にキャーキャー
言われてた。
なんか心配して損したな・・・。
まぁ、充のことだから次の日にはケロっとしてる
だろうなとは思っていたが・・・。
俺の心配は空振りだったワケか。
「あ~・・・、取り越し苦労ってこういうことか・・・。」
のんきに寝てる充に少し殺意が芽生えるぜ。
「んじゃ、明日は朝8時半に校庭集合な。
理解したか?理解してない奴は俺じゃなくて
他の誰かに聞け~。じゃ、解散!!」
なんて適当な・・・。
これで教師が務まってるんだから不思議なもんだ。
「おい、充。終わったぞ。」
「ん~・・・?おわったぁ・・・?」
「おう、帰るぞ。」
「へ~い。」
「さーら先輩!!か~えりましょう!!」
「お前は小学生女子か!!」
寝ぼけ眼の充と高氏を連れて教室を出た瞬間、
今日出さなければいけない提出物を出し忘れてたことを
思い出した。
「やべ、これ出すの忘れてた。
先行ってて!」
「門のとこで待ってるねぇ~。」
「さーら先輩!俺も一緒に行きます!」
「お前は待ってろ!!」
「はい・・・。」
置いてかれた犬のようにしょんぼりしてる
高氏を充がズルズルと引きずっていくのを
見てから職員室へと急ぐ。
提出物を目当ての先生に渡して下駄箱に向かう時に
中会議室から物音が聞こえた。
ふと中を覗くと・・・、
俺は・・・、見てしまった。
不敵な笑みを浮かべながら
明日の体育祭のコスプレリレーの衣装が入ってる箱の
中身をそっと入れ替えてる藤堂先生を・・・。
ガチャ
「・・・藤堂先生。何してるんですか・・・?」
「おっと、茶新か。驚かすなよ~。」
「いや驚かすなよ、じゃないですよ。
何・し・て・る・ん・で・す・か?」
「おいおいそんな怖い顔すんなよ。
別に悪いことはしてねーよ?」
悪いことはしてない?
いや絶対してるだろコレ!!
「俺はちゃんとコスプレリレーの担当教諭だからな。
俺が明日のコスプレ衣装見てても変じゃないだろ?」
「見てねーじゃん、入れ替えてたじゃん。」
「あぁ、急遽明日の衣装が変更になってな~。
俺が入れ替えに来てやったんだよ。」
「・・・。」
怪しい・・・。
怪しすぎるぞ。なんてったってこの面倒くさがりな
藤堂先生が、わざわざ、体育祭委員に頼まないで自分で
入れ替えに来るなんてありえない!!
だって藤堂先生だぞ!?
普段なら絶対ありえないね・・・。
何か企んでるのは目に見えてるんだよな。
でも、衣装を入れ替えたからとはいえ何になるんだ?
去年のコスプレ衣装といったら
女物ならワンピースとかメイド服。
男物なら軍服、警官とか・・・。
そんなような服が男女関係なしにシャッフルされてるような
感じだったけど・・・。
まさか・・・?
いやいくらなんでもそこまで・・・しそうだなこの人なら。
「その衣装の箱の中見せてもらっていいですか?」
「駄目だぞ~これは明日のお楽しみなんだから。」
「・・・その中身全部女物だったりします?」
「おいおい茶新・・・お前・・・。」
おっと・・・、さすがに深読みしすぎたか?
「お前、エスパーか何かか!?」
「・・・。」
「まさか、お前にばれるとは・・・。
失態だったな・・・。」
ダメだこの教師。
誰だよこんなクソ教師雇ったのは・・・。
「ソレ、他の先生から怒られないんですか?」
「ん~?俺を誰だと思ってる?」
「クソ教師」
「ははっ、それ充にも言われた。」
「でしょうね。」
これを大先生なんて死んでも言えないな。
いや、言いたくないが正解か?
「てか、全部女物にして何がしたいんですか?」
「何って・・・、んなの充の女装姿見たいからに決まってるだろ?」
「はぁ?」
「だってよ、今までのルールで考えると運がいい奴は
普通に男物のかっこいい服当てるだろ?
そんなの俺は嬉しくねぇ。」
「あんた最低だな!!」
それって、充の女装が見たいが故に
他のやつらまで犠牲になるじゃんか!!!
男どもが全員女装して出てきたら地獄絵図だろ!?
「最低でも何でも言えばいいさ、俺はどうしても
充の女装が見たい。」
「キモイ」
「考えてもみろよ。アイツの腰の細さで女装してみろ?
絶対似合うはずだろ?」
「キモイ」
「腰は細いし、足も奇麗だし、顔はまぁ、愛嬌あるしな。」
「キモイ」
「茶新お前酷くね?」
「キモイんですもん。」
「お前がそうやって口悪いから充まで口が悪いんだぞ。
俺に対してだけな・・・。」
「それ、アンタのせいだろ?」
こんな奴といたらいくら充でも口悪くもなるだろ。
まぁ、俺のせいでもあるかもしんないけど・・・。
「それより茶新、お前帰らなくていいのか?」
「あ・・・、アイツらのこと忘れてた。」
「ひどい奴だな・・・。ま、充にはこのこと内緒な。」
「どうしましょうかね。」
「言ったら明日の楽しみが減るだろ?
それにこのこと言って明日アイツがサボったら
代理として茶新がコスプレリレーに出ることになるぞ。」
「仕方ないですね、秘密にしといてあげます。
それではサヨウナラ。」
バタンッ
・・・充、すまん。
俺は我が身のほうが大切だ。
確かに・・・、アイツが女装してるところを
写真に収めれば今後アイツが調子に乗った時の
脅しアイテムになる・・・。
自分の身を守りつつ、充が大人しくなることを考えると
一石二鳥だ。
「あ~多喜ぃ遅いぞー!!」
「さーら先輩!なにかあったんですか!?」
「いや、目当ての先生が見つかんなかっただけ。」
「ふ~ん、ま、いいから速く帰ろぉ。
眠くなっちゃったよ・・・。」
「お前さっきまで寝てたろ。」
「昨日あんまり寝れてなくてさぁ、眠気が半端ないんだよね~」
そんなことをぼやきながらまたもや
フラフラした足取りで歩き始める充。
「それにぃ、今日は早く寝て明日の体育祭に
備えないと~、特に高氏は。」
「はい!今日は俺、七時に寝ます!!」
「はや!高氏君よそれはいくらなんでも早すぎだろぉ。
今どき小学生でも七時に寝ないだろ~。」
「え~?そうですかね?」
充・・・ごめんな。
高氏より充のほうがよく寝るべきだな。
明日に備えて、明日の・・・羞恥に備えて・・・な。
「多喜どうした?」
「いや、お前への罪悪感でちょっとな。」
「は?なに?」
「別に・・・、気にすんな。」
「???」
あのクソを止められなかった俺を許してくれ充。
正直に言えばお前の女装がちょっと楽しみとか思ってたり・・・。
普段俺で面白がられてる分、明日は俺が楽しませてもらおう。
充、アーメン。
そんなことを思いつつ家に帰る俺だった・・・。
やっと次で体育祭です!!
長かったですね・・・。
今は充君に何着せようかとても悩んでます(笑)




