教師だって?嘘言うな
藤堂のお家でドタバタ‼
お風呂から出た充を待っていたのは!?
俺様教師×面白いこと好きなトラウマ持ち君
第5話
ダメだ・・・。どんなに暴れても、うんともすんともいかない。
藤堂って、現代文と古典の先生じゃないの!?
体育の先生もビックリだよ‼
「おーし、到着。」
「ああぁぁぁぁぁぁぁ」
嫌だ!着くのはやすぎるよ!
最悪な時間は進むのはやいよ‼
てか、まるで狙ったかのように今まで
誰ともすれ違わなかったんですけど‼
まさかコイツ・・・人間じゃないのか!?
不思議な能力を使って人目を避けたのか!?
「おい、何変なこと考えてんだ?」
「うるさい宇宙人!!」
「はぁ?お前頭大丈夫か?」
「お前のせいだろっ!!・・・って、なにここ?」
「いや、俺の家だけど?」
コイツの?
・・・・・・・・嘘だ!まだ教師なりたてのやつが
こんな高そうなマンションに住めるわけがないっ‼
俺の目の前に立ちはだかっているマンションは
ぱっと見ただけでも20階くらいあるんじゃないかと
思うような立派なものだ。
「お前・・・、まさか‼教師の傍ら悪徳商法にでも
手を出しているんじゃ!この人でなしっ‼」
「おいおい、宇宙人の次は詐欺師ってか?
普通に教師に命捧げてるよ。
このマンションは学生の頃に貯めまくった金で
買ったんだよ」
「なんだ・・・、警察にチクろうと思ったのに・・・。」
「お前な・・・。さて、入るか。」
入る?
ああぁぁぁぁぁぁぁ‼
逃げるの忘れてたぁぁぁぁぁぁ‼
「タンマ‼タンマタンマ‼止まれ!」
「俺は急には止まれねぇ。」
「あんたは車かっ‼」
ダメだ、逃げられないっ‼
もう覚悟を決めるしかないのか・・・。
「ようやく大人しくなったな。」
「お前のせいだろ・・・。」
あぁ、一歩一歩コイツの部屋に近づいている。
なんだろう、この処刑台に向かうかのような心地は・・・。
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エレベーターに乗って上にグーンと上がり
降りたのはなんと15階。
高い。高いぞ。
藤堂がある部屋の前で止まった。
濃い緑色の金色で縁取られた扉・・・。
なんか豪華な感じが溢れてる。
ガチャンッ
「おう、入れ~。」
「うぅ・・・!!」
「・・・ん!」
「のわぁっっ‼」
入るか入らないかウダウダしてたら
後ろから容赦なく押された。
「押すなよっ‼」
「お前がモジモジしてるからだろ。」
「モジモジなんかしてないっ‼」
ウダウダはしてたけど・・・。
「まぁまぁ、照れるなよ。これからちょくちょく
来ることになるんだからさ。」
「来ねーしっっ‼」
「ホレ、入れ入れ。」
くそっ、ふざけんなマジで!!
誰が来るかよ・・・って、
「・・・広い。」
なにこれ、めっちゃ広いんですけど・・・。
栗色のフローリングでできた、すごく広いリビングに
白と薄茶でまとめられたオシャレなダイニングキッチン。
しかも、リビングには外を見渡せる大きな窓。
なんか、豪華すぎて怖くなってきたぞ・・・。
でも、高いところが好きな俺には堪らない‼
周囲の物に傷をつけないように注意しながら
窓に近づく。
「すごい・・・。高い・・・!」
「そんなたいしたモンは無いが、それなりにいい景色だろ?」
「うん。」
窓を覗くと下には住宅街の灯りがキラキラと光ってる。
月並みな表現だけど、自分の下に星空があるみたいだ。
「ほら、景色見るのはそのくらいにして座っとけ。
お前はホットミルクでいいか?」
「え?あ、うん。」
「ほれ、これ飲んで暖まれ。」
ソファーに座ると藤堂がホットミルクを差し出してきた。
なんか、コイツがホットミルクって似合わないな・・・。
ミルクを飲んで一息つく。
周りを見渡すと少し違和感を覚える。
藤堂の性格を考えると、もっとゴチャゴチャしてる
部屋かと思っていたけど、実際は家具は少ないし
スッキリとした配置になってる。
色合いも茶色や白といった柔らかいものが多い。
今まであまり、縁は無かったけれど暖かい家というのは
こんな感じなんだろうか・・・。
「充。」
「え、なに?」
「これ貸してやるから風呂入ってこい。」
そういって藤堂はタオルを渡してきた。
「うん・・・、わかった。ありがとう。」
「着替えは後で持っていくから。」
なんか、藤堂がいつもより優しい気がする。
ちょっと気持ち悪い・・・、なんて思っちゃったりして。
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「ふー・・・。気持ちいいぃ~!」
お風呂も凄く広い・・・。
足を伸ばして入れるなんて素晴らしいぃ~‼
お湯も適温・・・。
なんか、至れり尽くせりって感じだなぁ。
「さて、と・・・そろそろ出るか。」
ずっと入っていたい気分だけど、その思いを
振り切るように勢いよくお風呂から出る。
ガチャ
「んー。・・・ん?」
洗面台に置いてある着替えをよく見ると
とんでもないことに気づいた。
袋に入ってるから新品だろうパンツ、薄めの長袖のTシャツ、
・・・無い、ズボンが無い。
嘘だろ。嘘って言ってくれ‼
誰だよあんなやつ優しいっつったのは!?
・・俺だよ‼
とりあえず、パンツとシャツは着るとして、
下はどうしよう・・・。
このまま出ていけばアイツの思い通りになっちゃうし
それはなんか癪にさわるから嫌だ。
そうだ!元々着てた服があるじゃん!それを着れば‼
・・・なんて考えも木っ端微塵に砕かれるが如く
着ていた服は消えている・・・。
アイツの服全て切り刻んでやろうか・・・。
「おーい、風呂まだかぁ?」
ガチャ
「だぁぁぁ‼入ってくんな馬鹿‼」
「あ?・・・ほぅ。」
何が「ほぅ」だ‼何が‼
扉を開けた瞬間こっちをジロジロ見やがって・・・!
「想像以上にくるな・・・。」
「何がだよ。」
「男でくるっていったら下の話ししかねぇだろ?」
「真顔で言うなよ‼生徒見て下にくるとかお前はマジもんの
変態か!?」
「お前限定でな。」
「ふざけんな‼」
この野郎・・・、やっぱり警察につきだしてやろうか?
教師のくせに生徒にセクハラ発言をするとは許せん‼
「てかお前、毛薄くね?剃ってんの?」
「人が気にしてることをいちいち言うんじゃねぇっ!!!」
「そんな殴るなよ。いいじゃん、可愛くて。
さわり心地も最高だし・・・。」
そういってクソは俺の太股をサワサワと撫でてきた。
あ、これ殺してもいいやつだよね?
手つきが卑猥すぎるんですけど?
痴漢常習犯かなにかですか?
とりあえずこのクソ教師は地獄に落ちればいいと思う。
「コロスコロスコロス。」
「おいおい、そんな般若みたいな顔して
不吉なこと言うのやめろよ。」
「自業自得だろ?」
「おー、怖い怖い。大好きな充からこんなにヒドイこと
言われて・・・。いくら俺でも寂しくて死んじゃいそうだ。」
「待ってろ、今楽にしてやる。」
「悪かった悪かった。そんなマジな顔すんなよ。」
チッ、いいチャンスだと思ったのに・・・。
「俺も風呂入ってくっから、リビングで待ってろ。」
「いやだ、もう帰る。」
「その格好でか?」
「服返してよ。」
「いや~残念だったな充。お前の服はさっき洗濯
したばかりなんだよ~。」
「・・・。」
「俺の家は残念ながら乾燥機がなくてな・・・。
速くても乾くのは明日の昼くらいだろ・・・。
いや、ほんとに申し訳ないなぁ。」
「・・・。」
あーー・・・。むっかつくなぁ・・・。
微塵も申し訳ないと思ってないような顔で謝りやがって。
「そんな怒んなよ。冷蔵庫にあるプリン食べていいからよ。」
「・・・プリン」
「そう、プリン。ちょっと値段の張るとろけるプリンだ。」
「とろけるプリン・・・。プリンに罪はないから許してやる。」
「くくっ、そうかい。そりゃぁよかった。」
「ふん。」
プリンちゃん・・・、君のために俺はこの怒りを
抑えるよ!!アイラブプリン。愛しのプリン!
でも藤堂は後で首絞めます。あいつの所業は万死に値します。
許すまじ・・・、クソ藤堂・・・。
次回、充の過去に迫る‼
・・・はずです!たぶん。




